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 上級天使に案内されたのはいつか来た事のある焚き火のある庭だった、指輪を外されここで創造神を待つように言われエルサと二人で切り株の椅子に座ってしばらく待っていると創造神が一人でやって来た。


「待たせたな、さて、先ずは何から話そうかの」


 創造神は何か後ろめたい事でもあるのかジジイのくせにモジモジして目を伏せている、今ならぶん殴れるだろうか?


「創造神様、まずは俺から先に聞きたい事があるんですが良いですか?」


「かまわん、何かの?」


「なぜエルサと魔王の件を放置していたのですか?俺が前に天界に呼ばれてから数日は経っているのに、エルサに魔王の件を話すと言ってましたよね?」


 創造神は俺の指摘に目を瞑り腕を組んで何か考えているが何やらじんわり汗をかいてるように見える、エルサもそれを見て何か閃いたのか先程の全てを悟ったような澄まし顔から一転顔に生気が戻ってきた。


『創造神様!私も一つ弁明させてください!私はアルミナが魔王と知ってからも調教しようとしたのはあの子に可能性を感じたからなの!ちゃんと躾ればきっと人や獣人達と仲良く出来ると思うんです!』


「お前..じゃなくエルサ様は聞いていないんですか?あの魔王は昨日俺が連れてきた勇者三人を殺したらしいですよ」


『えぇっ!!!そんな...終わった...』


 再び何か諦めたように絶望の表情を浮かべるエルサ、メンドクサイのでエルサは放っておく事にする、再び創造神になぜ放置したのか問うと口を開いた。


「実はの、お前と話した後に下界のエルサの様子をしばらく見ていたんじゃが、ワシも女神が魔王を調教したらどうなるか興味が沸いてしもうてな、あの魔王は人に例えるなら善悪を知らないワガママな子供のようで「もしかしたら?」とワシも思うてしもうての」


『そう!そうなんです!アルミナはまるで無知な子供のようでちゃんと悪い事はしちゃダメと教えればきっと!』


「エルサ様、少し黙ってて貰えます?俺は今メチャメチャ気分が悪いんです」


『私の邪魔をするな!』「それはもういいよ!」


 エルサは創造神の言い訳に再び生気が戻って便乗の言い訳をしだした、ほんとに黙っててくれ。


「それでですね、なぜ勇者の三人は殺されたのですか?俺は昨日ダンジョンに行くと言う三人を見送ったのに、何があったんですか?」


 創造神は女神レミアが報告した内容を話し出した、魔王を監視していたレミアは俺とエルサが戦っていた事も見ていてそれを天界に報告、エルサが天界に呼ばれた後ずっと魔王を監視していたが今朝に勇者の三人がエルサを訪ねて来たらしく、その時魔王と何か話していて檻の中から出してしまい攻撃されたと。


「何やってんだよあいつら...何で出した..」


『これは私悪くないわよね?ね?ちゃんと檻の中に閉じ込めてたんだから、ね?』


 鬱陶しいのは放っておいて、なぜ魔王を出したのか気になるが今はもう考えても仕方がないので俺は思ってた事を創造神に愚痴ってみる。


「俺は思うんです、勇者の三人を殺したのは魔王だが創造神様、貴方もだーー!」

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