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B-23

 魔王アルミナの攻撃で爆音が鳴り響き、土煙が辺り一面をおおい勇者の三人は防御する暇なく黒い火球が直撃してぶっ飛ばされてしまった。


「な..なにが...うぅ...」


『なん..で..アル..ちゃ...』


『ガッハ...ゲホ ゲホ』


『フフッ...フアハハハハハ!バカだーー!こいつらバカだーー!マヌケだーー!アハハハハハ!』


 ヒロキとリサは鎧の性能とステータスの全属性耐性で、ミレイルはニールから受け取った勇者の力でステータスが大幅に上がっていたのと属性耐性で瀕死ながらなんとか生きていた。


『どいつにしよっかなー!あいつかなぁ?こいつかな?そっちかな?アハハハハハ!』


 魔王アルミナは何かするつもりなのか勇者の三人をそれぞれ指差しながら楽しそうに近付いてくる。


『最初は~...お前だーーー!!!』「ぐふっ!」


 魔王アルミナはヒロキに急接近して鎧ごと腹を蹴り上げ何度も鎧を蹴りまくり高笑いをしていた、覚醒前の魔王で筋力は低くても瀕死のヒロキにはかなりキツい攻撃だろうとミレイルは焦る。


『はぁ はぁ やめろアルミナ!』


『うるさーーい!』


 ミレイルが何とか立ち上がり周りを見る、ヒロキもリサも頭から血を流し意識がもうろうとしているのか目が虚ろでグッタリしている。


 かなり不味い状況に陥り魔力はほぼ空で二人に回復魔法を使える余裕もない、魔王アルミナの演技にまんまと騙された自分達は本当にマヌケだと後悔するミレイル、せめてヒロキかリサのどちらかに意識が戻れば異次元収納から回復薬を取り出せるのにと内心で叫ぶ。


『あーーー!思い出したーー!ニール!ニールはどこだーー!殺してやるー!』


 魔王アルミナはニールの事を思い出し周りをキョロキョロ見回し探しだした、ミレイルは何とか逃げるチャンスを作れるか賭けに出る。


『に..ニール様は一緒には来ていない、会いたいなら連れてきてやるが私達を見逃してくれないか..』


『....』


 ミレイルの言葉を聴きジッと見つめてくる魔王アルミナ、これはダメかと諦めかけたミレイルだが魔王は見逃してもいいが一緒にニールの元まで連れていけと言ってきた。


『そ、それは出来ない、私がニール様を連れて来るから待っていてくれ!』


『嫌だー!ここにいたらあの女が帰ってくるだろー!もう檻の中は嫌だーー!』


 女神様が帰ってくる前に逃げたいから一緒に連れていけと言ってきたんだと理解したが、魔王を街に連れていけばどんな事が起きるか分からないから連れて行く訳にはいかない、せめてニール様が街から離れた所に住んでいてくれたらと思うミレイル、どうすればいいのか必死に考えるが思いつかない。


『おそーーい!もういい!...死ねーーー!!!』


『待っ...!』


 魔王は空に浮かんでさっきよりも大きな黒い火球を作り出し勇者の三人目掛けて撃ち込んだ。

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