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B-17

 せっかく妙案が閃いたのに『今は早い気がする』だの『まだ心の準備が』だの『もう少し待ってほしい』だの乙女かお前らと言いそうになったが、俺も急に思い付いた事なので仕方ない。


「しかしこれは大チャンスだ!覚醒前の魔王ならたぶん余裕で倒せるんだぞ?」


「ちょっと待ってくれよニールさん!そもそも何でもう一人の女神様の話でいきなり魔王を殺しに行こうって話になるんすか!」


『ビックリしすぎて気付けなかったけどヒロキの言う通りですよ天使様、何で魔王の話に?』


「それはな、女神エルサ様が今、魔王を育ててるからだよ」


『はぁ?』


 リズミィ以外は返事が出来ないくらいにビックリしている、仕方ないのでそのまま説明を続ける。


 数日前にレミア様に頼まれエルサ様と一緒にいる小さな悪魔を確認しに行ったらそれが覚醒前の魔王だったと、そしてエルサ様は魔王だと気付かず調教してアルミナと名前まで付けていると、そして覚醒前の魔王は弱いしすぐ殺せるから行こうぜ!と。


『魔王を調教...』


「レミアちゃんには魔王の事しか聞いてなかったけど、魔王を育ててるのが同じ女神様じゃ俺達に言えねーわな..」


『...私は賛成だ、ニール様の言う通り今なら誰も死なずに魔王を倒せるかもしれない』


 三人はどうするか悩みだし結論を待ってるとリズミィが申し訳なさそうに仕事の途中で抜けてきたから送ってくれと言い出したので三人に一声かけてから送る事にし俺の家に転移した。


『しかし二人の女神様とかお前達が何を言ってるのか分からなかったが、また今度詳しく聞かせてくれないか?』


「聞きたいなら教えるけど無闇に他人に話さないでくれよ、説明する機会が増えたら面倒だから」


『ああ、聞いた話は私の胸の内に秘めとくよ、それじゃあ、また来る!』


 リズミィが家から出ていったので三人の元に戻ると結論が出たのかヒロキ君が前に出てきた、まだ戦うつもりは無いが魔王を一度見て確認したいと。


「うーん...それでいいなら仕方ない、魔王と戦うのは勇者の役目だからな、じゃあ一応確認しに行ってくるよ、檻に入ってたら一緒に見に行こう」


 そうして魔大陸に転移し確認しに行く、遠くから檻に入ってる魔王を確認出来たが前のように嫌な感じがしない、魂を強化したから嫌な感じがしなくなったのだろう、再び戻って三人を連れて魔王から離れた場所に転移した。


「あの小さい女の子が魔王..まだ子供じゃないか..」


『ヒロキ、女神様に言われた事忘れたの?しっかりしなさいよ』


『しかしほんとに小さいな、あれが覚醒したらどうなるのだろう』


 三人と岩や草木に隠れて魔王を観察していたが魔王がこちらに振り向き凝視してくる、主に俺を。


『見付けたーーー!!!ここから出せー!!アイツを殺すーー!!今度は負けないぞ出せーーー!!!出せーーー!!!』


 大人しく座っていたのに俺を見付けた瞬間狂ったように大絶叫しだす魔王アルミナ、隠れても意味がないので出ていき魔王に近づいて行くと魔王の絶叫を聞いて新しい家の中からダッシュで出てきた女神エルサ、その手には先の尖った包丁のような物が握られていた。

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