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B-13

 ダーラント王国にいるニールに会いに行こうとして二日、見える場所まで転移を繰り返しやっと街に着いたがそこで三人は気付いた、ニールの人間の姿を知らないと。


「どうする?どんな姿か分からないし名前も偽名だったら探せないしよ」


『うーん、取り合えずニールって名前で最近街に来た人が居るか聞いて回るしかないかな?』


『街に住んでると言っていたなら何処かで家を借りたはずだ、まずは商業ギルドにでも行って聞いてみるのが早いかもしれんぞ?』


 三人はさっそく商業ギルドに向かい聞いて見るが最近街に来た奴なら沢山いるし、ニールって奴は知らないと言われ他に家を貸したり紹介している場所はないか聞くと冒険者ギルドに行ってギルドマスターに聞いてみろと言われる。


「何で冒険者ギルドが家を貸してるんだ?ミレイル知ってるか?」


『腕の立つ冒険者なら宿暮らしより家を借りる方が楽だと言う奴もいるからな、その場合その街に定住するつもりで借りたりするんだ』


『へー、じゃあ天使様もこの街で冒険者として住んでるのかな、意外と有名人だったりしてね』


 そんな話をしながら冒険者ギルドに着き、受付でギルドマスターに会いたいと話をし要件を伝え酒場の席で待ってると赤い髪の性格のキツそうな綺麗な人が話しかけてきた。


『待たせたな、私が冒険者ギルドのギルドマスターのリズミィだ、お前達か?ニールの知り合いと言うのは?』


「ああそうだ、俺達ニールさんに会いに来たんだけど居場所が分からなくてさ、知ってるなら教えてほしいんだ」


『ニールは私の友人だけどな、素性の知れない奴等に簡単に教える訳にはいかん、お前達は何者だ?知り合いなら居場所くらい聞いてるはずだろう』


 三人はギルドマスターの部屋に案内されそこで自分達は勇者だと伝えニールにはダーラント王国の街に住んでるとしか聞いてないと話す。


『ますます分からんな、なぜ勇者がニールと知り合いで会いに来たのか....よし、ニールの家に案内してやるが私もついていく、かまわんな?』


「えぇ...どうする?一緒に行ってニールさん怒んねーかな?」


『何かあればヒロキ、あんたが責任取りなさい』


『そうだな、ヒロキは男らしい奴だ、私は信じている』


「お前ら卑怯だぞ!」


『何をしている、はやく行くぞ!』


 ヒロキはニールの素性がギルドマスターのリズミィにバレても「大丈夫だよな?友人なんだし」とぶつぶつ自分に言い聞かせながらついていった。


「ここがニールさんの家か?なんかすげー地味だな」


『なんかほんとに普通の家ね、もっと大きな所に住んでそうなのに』


 勇者二人は四角い普通の家に天使が住んでる事に驚いているとギルドマスターのリズミィが玄関の扉をドンドン叩き出した。


『おーいニール!リズミィだ!開けるぞ~』


 リズミィが自分の家のようにニールの家に入って行き、三人は家の前で待ってると中から声が聴こえてきた。


「何だよ、また遊びに来たのか?」


『今日はニールにお客さんを連れて来たんだ、勇者と名乗る男女とエルフの娘一人だ、知り合いか?』


「エルフの娘?いや、知らないなそんな三人」


 リサはニールがエルフのミレイルを仲間にしている事を知らないので慌てて外から声を掛けると、天使姿とは違うが羽が無く格好だけ普通の人の服を着たニールが出てきた。


「お!何だヒロキ君にリサちゃんか、勇者を語るクズが来たのかと思ったよ」


『ていうか天..ニールさん、そのまんまじゃないですか!』


「あ~、まあ似ている人で通そうかとね、ハハハハ!」


 リサのツッコミの意味にすぐ気が付き笑って答えるニールに呆れているとニールは家の中に招いてくれた。

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