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 天界から下界に降り自分の家に帰ってくるとまた女神レミアが頭の中に話かけてきた。


(ニール、聴こえますか?見ていましたが天界に呼び出されたのでしょう?どうなりました?)


「どうもこうも、あの悪魔の子供は覚醒前の魔王みたいですよ、創造神様に魔王には手を出すなって注意されました」


(やはりそうでしたか、全くエルサは何を考えているのかしら!ちゃんと力を使って監視してたら気付けたはずなのに!)


「あの魔王が馬鹿可愛くて世界の監視を忘れてたらしいですよ、アルミナって名前まで付けてましたね、創造神様にもエルサ様が魔王を可愛がってる事は伝えましたから後はあちらで何とかするでしょ」


(名前まで..はぁ、そうですか..わかりました、それと貴方からのお願いの件ですが、近々勇者達に会いに行ってみようかと思います、何か知らせがあれば伝えて来ますよ?)


「うーん....ヒロキ君に魔王は女の子供だったと伝えてください、魔王を見て攻撃出来ないとか言って死なれたら元同郷の者としては気分悪いですからね」


(わかりました、そう伝えておきます、今回は私の頼みを聞いてくれてありがとう、ではまた)


 レミアの声が聴こえなくなり、やはり女神の頼みなんか聞くんじゃなかったと後悔している俺、創造神様には勇者の力を早く誰かに託せと言われるし、ヒロキ君やリサちゃんが魔王を倒して天界に送った後にでも力を託す相手を探そうと思っていたのに予定を早める事になるとは。


「あ~~...酒飲んで寝ようかな..」


 ニールがそんな一人言を呟いてた頃、魔大陸では意識を取り戻した魔王ことアルミナが檻の中で叫び散らしていた。


『ここから出せー!アイツを殺すー!絶対殺すー!!』


「落ち着きなさいアルミナ、貴女から手を出したんでしょ?悪いのはアルミナなんだから怒っちゃダメよ?」


『うるさーーい!!アイツを出せー!殺してやるーー!!』


「悪い子にはご飯抜きよ?」


『う~~~~!!!ご飯食べたいよー』


 悔しそうに大人しくなる魔王アルミナ、そんなアルミナがたまらなく可愛いと思ってニコニコしているエルサと魔王の様子を天界から見ていた創造神はしばらくエルサの好きにさせてみる事にした。

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