B-2
数日後、勇者の二人は兵士達と一緒に街の近隣にいる魔物や冒険者ギルドで情報を貰ってゴブリンを相手に実戦を繰り返し単独でも余裕を持って倒せるくらいにレベルを上げ、ようやく二人は城を出て修行の旅に出る事になった。
『勇者様、寂しくなります..どうかお気をつけて』
『二人には旅の資金をこちらで用意した、持っていってほしい』
出立の日に豪華な見送りはいらないと勇者二人から言われ、城の入口の前で別れる事になった王女と国王、袋に詰まった金貨に驚いた勇者二人だがこの世界を救う為に魔王と戦う二人には少ないくらいだと笑う国王、世話になった兵士達の声援を背に二人は街に向かって行った。
「早くレミアちゃんに会いたいけど、まずは強い魔物が居る所に行ってレベル上げだな」
『あんたこの世界について雑学ちゃんと聞いてなかったでしょ、強いスキルを持った人や魔法が得意な人は大体ダンジョンに向かうらしいよ、下層に行くほど魔物も強くなってレベルも上がるしレアなアイテムとかも手に入るんだってさ』
「よし、目先の目標はダンジョンだな!」
『この国から一番近いのはダンジョン都市のムドね、何処の国も統治してない場所みたいだからあんた揉め事起こさないでよね』
「わかってるようるさいなぁ」
二人は街で必要になりそうな物や食べ物を買い込んでダンジョン都市ムドの近くまで行く馬車に乗り込んだ、馬車には他にも冒険者が乗っており目立つ鎧やマントを着ている二人を凝視していた。
「...どっか街に着いたら違う服や装備買うか..」
『そうね...』
気まずい馬車の中、二人はミネル王国城下町からダンジョン都市に向け旅立って行った。




