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 無駄に豪華な馬車に乗り込むと中は広く振動も少ないまさに金持ちの乗り物だった、隣にリサちゃんが座り正面に姫さんとその隣で俺をジロジロ全身舐め回すように見てくるヒロキ君。


「城では誰が待っているのかな?」


『私の父である王と教会の方達が三人ほどです、あの..ご迷惑ですか?』


「いや全然」


『ありがとうございます!』


 王様は分かるがなぜ教会の人が同席するのかだけ引っ掛かったが、天使見たさの見物人だろうと思う事にした。


 城下町を抜け、城に着き案内された場所は広い部屋で丸いテーブルが中央にありメイドや執事が奥の扉の前に待機して並んだ会議室のようだった。


『初めまして天使様、私はこの国を治めてるエドガー・ル・ミネル、こちらは教会とは少し違った聖職者達で主に勇者召喚魔法陣を代々管理していた者達です』


「初めまして、王よ、そして教会の方々、私は下級天使のニール、よろしく」


 堅苦しい挨拶を終え全員席に着くとメイドや執事が紅茶を出してくれた、どんな話があるのか黙ってると王も教会の三人も互いに目配せして(お前先に聞けよ)と押し付けあってる様に見えた。


「誰でもいいから喋ってくれませんか?何か話があるのでしょう?」


『じゃあ俺から先に聞いてもいいか?俺達勇者召喚魔法陣が壊されて帰るあてがなくなったんだがレミアちゃんから何か聞いてないか?』


「壊された?なんで?」


『それを私達は天使様に聞きたかったのです、突然教会に神鳥が現れ、召喚魔法陣を破壊された後勇者にこう告げろと【時が来れば神の使いに会えるから安心せよ】と言い残し消えてしまいました、そしてこの世界は何か神の怒りに触れ見放されたのではないかと私達は悩んでおります』


『私もヒロキも女神様がそんな事するわけないと思ってるんですが、何か知りませんか?この世界の人にとってはとても大事な話みたいなんです』


 ヒロキ君・聖職者の一人・リサちゃんの順で聞きたい事を聞いてくる。


「神鳥が神の使いに会えるって言ったんですか?」


『はい』


 (魔法陣が壊されて帰れなくなった勇者に神の使いに会えるから安心せよと言い残した鳥、そして俺に使命を果たした勇者を天界に送るよう創造神様が説明した時にはレミアやエルサは下界に降りてたし、魔法陣を破壊したのは創造神様じゃないだろうか?どうやら何かみんな勘違いしてるようだ)


「その勇者召喚の魔法陣を破壊したのは女神様ではなく創造神様だと思います、なぜ分かるのかと言う理由は使命を果たした勇者を天界に送るよう頼んだ事を知っているのは創造神様だけですから」


『え?神様って女神様以外にいるんですか?』


 驚く一同、神が他にいると思ってなかったようだ、創造神様は女神様の生みの親みたいな者だと説明し、そしてこの世界を見放した訳ではなく怒ってもいないと言うと王や聖職者三人は安堵したのか緊張が解れていた。


『では勇者の二人がいつか元の世界に帰り、いずれまた復活するであろう魔王にこの世界の住人は勝てるのでしょうか?』


「勝てるかどうかはその時代の勇者次第でしょ」


『しかし勇者召喚魔法陣はもうありませんから勇者は現れないのでは?』


「俺の持ってる勇者の力をいずれ誰かに託すから大丈夫でしょ」


『なんと!!...それは本当ですか?』


「本当です」


 そして創造神様は力の継承に興味を持ってたから俺の持つ勇者の力は代々引き継がれるようになると思うから必要無くなった魔法陣を破壊したのだろうと言うとようやく安心して王や聖職者達は笑顔を見せた。


 この話を発表するかどうか人を集めて会議を開くと言い王や聖職者達は俺に今日城に来てくれた事に感謝しながら会議室から出ていった、俺も後は勇者二人に言うこと言って帰ろうかと思ってるとまた姫さんが前に出てきた。


『あの!この後勇者様達と一緒に私の部屋でお茶しませんか?』



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