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国王の話を聞いて勇者二人は安堵するが、何をそんなに深刻な顔をしているのか尋ねる、すると国王はお茶会をしていたテーブルに二人を促し語り出す。
『神話から伝えられてきた古き神との契約の証でもあった勇者召喚魔法陣が破壊されたのだ、これから先勇者達が元の世界に帰った後、この世界に何が起き、そしてその時に強大な力を持つ魔王に立ち向かえる猛者がこの世界から現れるのか、そしてこの世界は神に見捨てられたのではないかと言う話になっているんだ』
国王の話を聞き、この世界の住人にとっては大問題なのだと理解した勇者二人、何を言っていいのか分からない勇者の二人だがこの二人は今物凄く勘違いしている、女神レミアが神託を下し勇者召喚魔法陣を破壊させたのだと。
勇者の二人は国王と王女にいずれ神の使いに会ったらどうにかならないか聞いてみると言い、女神レミアはそんな酷いことする神様には見えなかったから安心してくれと言葉をかけるが国王と王女は楽観視出来ずにいた。
「その神の使いってのはもうこの世界に居るのかな?それさえ分かればすぐ会いにいくのによ」
『その前に私達が強くならないと気軽に街の外に出れないし、魔王どころか今はゴブリン数匹にだって殺られちゃうわよ』
この世界に来て数日、戦い方や魔法の特訓をしている最中の二人は早く強くなるよう頑張ろうと決意する、国王は部屋から出ていき、勇者二人は王女に神話の話を聞いてみる。
『その神話の話って、過去の勇者はどんな感じだったとか語られたりしてるんですか?』
『詳しい話は語られてませんが神話の時代の勇者達はどれも近代の勇者より強かったように語られてますね、山を1つ消し飛ばしたとか強力なスキルで大地に大穴や亀裂を作り出したとか、まぁその辺りの話は大袈裟に言っていると私は思っていますけど』
「ハハハ!さすがに山を消し飛ばすとかは無いっしょ」
『そのくらい強くならなきゃダメって事なんじゃない?勇者って何処まで強くなればいいのか分からないし目標を示すみたいな?』
神話の話で自分達の目標の強さを目指しせめてこの城を魔法で全壊出来るくらいの力はつけようと決意を新たにする勇者二人だった。




