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≪世界≫

地球によく似た環境の惑星。

物語時点で、衛星(つまり、月)はない。太陽が沈むと空に輝くのは星だけになる。


1年は365日。うるう年もある。1日は24時間。1時間の長さは西暦2021年現在の地球と同じ。空に月はないが、1年は12に分けられ、一月、二月……、と数えられる。1週間という概念はなく、10日間をひとくくりとして捉える傾向がある。


三つの大陸の存在が知られている。

古くから人類が住んでいると信じられている旧大陸。

旧大陸に比べれは新しい、新大陸。位置関係としては、新大陸は旧大陸の北方にあり、新大陸の方が旧大陸よりも広大である。

旧大陸と新大陸の西方に広がる西の大洋には、アースディアと呼ばれる大陸がある。アースディアとは古い言葉で、「空から落ちた島々の大陸」という意味。


≪神≫

神が実在し、光の神々と、闇の神々が存在する。


≪闇の一族≫

闇の神と配下である妖魔を、闇の一族という。

しかし、人々は闇の一族と口にすることはない。闇の一族と口にすれば彼らを呼び寄せることになると信じているからである。闇の一族のことを口にする場合には、「名を口にするのも憚られる御方たち」という言い方をする。


≪神殿組織≫

神殿組織の在り方は様々で、多くの場合、同じ神を信じていても国が違うと異なる組織になる。

例外として、旧大陸にある大平原の平原公主の神殿組織がある。大平原には「自在宮」と呼ばれる街があり、大平原にある国々のうち、平原公主を守護神とする国の神殿組織はすべて、自在宮の神殿組織に組み込まれている。

女性が神殿組織のトップになる場合、姫巫女と呼ばれる。

ひとつの国につき、国の守護神の姫巫女がひとりだけいることが多い。姫巫女がいないというのも珍しいことではない。ひとつの国に、同じ神の姫巫女が複数いるというのはまれである。


国家は一柱の神を守護神とする。国家が複数の神を守護神とすることはまれである。

ただし、国家が守護神とした神がそのまますべての国民の守護神となる訳ではなく、国家とは別に地域や街ごとに別の守護神を祀る場合も多い。さらに国家とは別の神を一族や個人の守護神とすることもある。


国家の守護神がなんであれ、個人の守護神は一柱のみとなる。


守護神以外の神を祀ったり祈ったりすることは普通に行われており、ひとつの国の中に複数の異なる神の神殿があるのも普通のことである。

例えば、光の神を守護神とする国に闇の神の神殿が造られることもあり、それも普通のことである。


≪英雄/戦巫女≫

神々から力を与えられた者。男性の場合は英雄と呼ばれ、女性の場合は戦巫女と呼ばれる。


≪国家≫

神殿組織との関りによって、二つに分けられる。

国家権力と神殿組織が明確に分かれる場合は王国と呼ばれる。この場合、権威的な意味で、神殿組織が国家権力の上にくることが多い。

国家権力が神殿組織を取り込んでいる場合は帝国と呼ばれる。この場合、国家権力の方が神殿組織の上にくる。帝国の王のことは、皇帝と呼ばれる。


王が神官を兼ねる「神官王」の場合は国家権力と神殿組織を分けて考えることは難しい。

かつては、王とはすべて神官王のことだったが、時代を経るにつれて国家権力と神殿組織は次第に分離していき、神官王は珍しい存在となった。


王を置かない政治形態もあるにはあるが、例外中の例外となる。


≪王≫

王は男性であることを意味しない。男女とも、王と呼ばれる。特に女性であることを強調したい場合に、女王、という言い方をすることはある。


≪魔術≫

呪文を唱えることで様々な物理現象を起こす技術のこと。

体系化された技術であり、誰でも使用できる。

ただし、


「一番のキモと言うか、難しいのはね、見えないってことなの」

「例えばね、精霊を使いこなすには呪文を正しく唱えることや、リズムや音程を間違えないってことが絶対条件なんだけど、もし呪文を少しでも間違ったりリズムや音程を間違ったりすると、何にも起きないの。

 長い長い呪文を詠唱して、ようやく詠唱し終わったと思ったら最後に何にも起きないってこともよくあるの。

 しかも途中の過程が見えないから、どこが悪かったか判らない」

「編み上げた呪文に論理的な問題があることも有り得るしね。

 術が作動しないのが呪文の方の問題なのか、それとも詠唱の方の問題なのか、切り分けるだけでも大変。

 さらに言うと、詠唱者の声を精霊が好むかどうか、という問題もあって、呪文にはまったく問題なくて、詠唱も正しく行われているのに術が作動しないってこともありだし。

 わたしの師匠の声はあまり精霊好みじゃなかったから、幾ら正しく詠唱しても術が働かないってことがあって、わたしが後ろでこっそり印を結んだりしてたよ。

 そもそもその、精霊そのものの姿も見えないもののひとつ。

 よほど力の強い、例えば神とかになると姿を現したりもするけど、精霊になると姿が見えることはほとんどなくて、だから本当に精霊を呼び出せているのか、最初の段階でもう判らない。

 とにかく、結果しか見えないってことが一番難しいところなの」

「必要なのは、さっき言った、リズムや音程を間違えないってことや、呪文を覚えるための記憶力といった普通の人が持ってる力だけで、魔力なんてないの。

 論理的な思考ができることっていう条件はあるけど、わたしの感覚だと1+1さえ理解できれば問題ないし。

 ただね、例えば、武人になるためには、人の能力を超えた何か特別な力が必要って訳じゃないけど、それを職業にするには、他人より力が強いとか、剣の技に優れているとか、向き不向きってあるよね。

 それと同じように、魔術師になるために人を超えた特別な力が必要な訳じゃないけど、だからと言って誰でもなれるモノでもないとは思ってる」


ということになる。

そもそもなぜ魔術が可能か、ということに関しては、


「わたしたち魔術師はね、精霊や神々、ん、神々を含めると神官の反感を買っちゃうからあまり言わないけど、物理法則の外にある存在をひっくるめて、”あらゆるもの”と呼んでるの」

「その”あらゆるもの”とね、誰か、もしくは一人じゃない複数の人たちが、契約を結んだんじゃないかってわたしたちは、ん、もっと正しく言えば、魔術師の一部かな、考えてるの」

「その最初の契約を結んだ魔術師、もしくは魔術師たちを”始まりの魔術師”と呼んでて--、」

「もちろん、この世のすべてを神々が作ったって信じてる神官は、”あらゆるもの”も、”始まりの魔術師”という考え方も否定しているけど。

 正直言うと、何が正しいかはまったく判っていないって状態。

 魔術師の中でも、魔術が使えるのは神の御業のひとつだと考えてる人たちは、かなりいるしね」

「ちなみにわたしは、師匠の影響もあって”始まりの魔術師”説に賛成してる。”始まりの魔術師”以来、延々と積み上げられて来たのが今の魔術だって。

 実際に呪を編んでいると、その大元の大元があるような感じがして、そう考えた方が感覚的に納得できるから。

 話を戻すとね、精霊が呪文に従ってくれるのも、最初の契約が基になっているんだと、わたしは思ってる。”始まりの魔術師”が結んだ契約がね」


と考えられている。


≪獣人≫

人に比べれば数は少ないが、珍しい存在ではない。感覚が人より優れており、精霊の存在を感知することが出来る。犬の獣人や狼の獣人が確認されている。


≪大災厄≫

歴史を分断する災厄。

全人口の5分の1が死んだとも10分の1が死んだとも言われる災厄。大災厄の原因も、本当に何が起こったのかも不明で、あまりに大きな災厄であったため大災厄以前の歴史については判らないことが多い。

大災厄以前にはデアと呼ばれる魔術師の支配する帝国が新旧両大陸の大部分を治めていたことだけは判っている。デアというのがどういった国だったのか、どこに首都が置かれていたのか、といったことは判っていない。


≪デアの4大魔導士≫

「魔術師が支配していたデアの中でも、特に魔術の技に優れていたって言われる魔術師たちのことでね。

 デアが滅んだ今でも人々に恐れられている魔術師たちよ。

 筆頭が、赤い魔眼の魔術師、永遠なる者、神殺しとも呼ばれる偉大なるマスタイニスカ。

 次が、空白の砂漠にある街ラクドに住むと言われる、闇の司祭ウィストナッシュ。

 それと、千の妖魔の女王にして既に死せる者シャッカタカー。

 最後が、波の魔術師、岩のホウンガン。

 4人とも伝説みたいなもので、そもそも本当に存在していたかどうかも確かじゃないんだけどね」


≪ショナ≫

新大陸で最も国力の大きい国。

基本は民主制だが、政治の実権は、元老院と表現するのが一番相応しい定員500名の議会が握っている。立法、行政、司法、全てが元老院の管轄である。

行政については、元老院から毎年二人の、執政官と表現するのが相応しい代表者が議会の投票で選ばれて実務を担当している。

場合によって2~4、必要によってはそれ以上編成される軍団を統率する各軍団長も元老院議員から選ばれ、実質的に軍も元老院の支配下にある。

元老院の議員は基本、終身制で、死亡などにより議員が欠けると、他の議員の推薦または試験で新しい議員が選出される。

選出候補となるのは、一部のエリートだけではない。

ショナの建国に貢献したということで、貴族という身分の人々はショナにも存在するが、元老院議員の選出候補となるのは、25歳以上の全てのショナ市民--もちろん、男女共--である。

他国からの移民であろうと、きちんと税金を納めて市民として認められさえすれば、移住したその日にでも、機会に恵まれれば元老院議員になることができる。


元老院議員は基本終身制だが、その職を剥奪されることもある。

元老院議員による告発、市民からの告発などによって。その他に、魔術師協会の指名という手段もある。


ショナは全ての神々を守護神とし、特定の神を守護神としていない。


≪デア≫

ショナの首都。古の魔法帝国と同じように栄えることを願って名づけられた。


≪魔術師協会≫

 ショナの魔術師の互助会的組織。所属する魔術師から預かった資金を貸し付けることによって利益を生み出している。

「うちは良心的なので、年利50%です……」

 貸出利率は良心的かもしれないが、取り立ては苛烈。

 魔術師協会に属する魔術師の義務は、魔術を使ってショナの農業に貢献することである。

「ショナの農業は、他の国より10倍は効率がいいのよ。それを支えているのがわたしたち魔術師」

 農業によって人口を支え、人口が増えることで貸し出し先が増え、魔術師協会がさらに儲かる、という正のスパイラルになっている。


 魔術師協会には、神を追放、または封印するための秘呪がある。実際に神がどうなるかは知られていない。

 秘呪は「門」と呼ばれている。


≪竜王≫

神話時代の王。

神々に天に控えていただき、人のできることを増やした、と伝わっている。

竜王こそが「始まりの魔術師」だと考える者もいる。

旧大陸でも北に行くと竜王の存在はより深く歴史の彼方へと消え、新大陸まで行くと竜王を生活の中で感じることはほとんどない。

しかし、キャナ王家が竜王の末裔と称していることもあって、狂泉の森の南の国々ではまだ人々の間に歴史として語り伝えられている。



【神々】

-光の神々-

〇 雷神

二柱の最高神のうちの一柱。


〇 風神

二柱の最高神のうちの一柱。


〇 エア

知恵の神。詐欺師や盗人の守護者でもある。


〇 狂泉

泉の神。狩猟と復讐を司る。酒神でもある。神使として二頭の銀色狼を従えている。


〇 平原公主

大平原を支配する神。動物と狩猟の神。雨を司る神でもある。音楽の守護者。


〇 ゾーイ

太陽神。虹の神でもある。医術の守護者。


〇 スフィア

愛と美の女神。性愛と快楽を司る。貞節も司っている。旅人の守護者でもある。


〇 龍翁

河神。破壊と再生の神であり、花木の神でもある。慈悲を司る。


〇 海神

海を支配する神。商人の守護者。演劇と舞踊の守護者でもある。


〇 大地母神

豊穣と収穫の女神。多産の神。


-闇の神々-

〇 クマルビ

闇の祖


〇 XXXX

狂気と混乱を司る神。惑乱者。人々は前世の記憶を思い出すかのように彼の神の名を覚えるが、決してその名を口にすることはない。名を口にしたものには神の呪いが降りかかり確実に死ぬからである。人々が彼の神を話題にするときには、惑乱の君、と呼ぶ。


〇 マイラ

死を司る神。死の公女。

『死者たちの女王』、『左に立つ方』、『人の数だけ眼を持つ者』、『冥界の主』等々、様々な異名があり、『よろずの名で呼ばれる御方』と称されている。多くの異名の中で最も一般的な呼び名が『西の公女』である。

神使として酸を吐く赤犬の群れを従えている。



【狂泉の森】

-クル一族-

〇 カイト

主人公。女性。本編開始時には14歳。弓の腕に優れ「狂泉の落し子」と呼ばれている。


〇 カタイ

カイトの父


〇 サヤ

カイトの母


〇 フォン

カイトの幼馴染。ケンカ相手。


-オルガ一族-

〇 ハル

「革ノ月」の最中に狼に襲われていたところをカイトに助けられる。カイトに酔林国のことを教え、カイトが酔林国へ行くきっかけを作った。友情の証しとして、カイトと山刀を交換する。


-XX一族(一族名は明記されず)-

〇 フウ

本作のヒロイン。プロローグ4以降、第97部分まで登場なし。ヒロインなのに。弓に加え、魔術の心得もある。酒は底なしに呑める。


-酔林国への道中にカイトが出会った人々-

〇 ヴィト

悪人顔に悪人声の森人。見た目と違い、複数の一族の神官を務める、なかなかの人物。


〇 プリンス

自称、森のプリンス。本名はゴート。カイトが会ったことのある人の中では弓がいちばん上手い。ただし、カイト自身は除く。

本来は女性が使う南の護身術の使い手でもある。


-酔林国の人々-

〇 ライ

酔林国の軍人。軍とは言っても自警団とも言えないようなちゃちぃ組織。カイトには能天気なオジサンとしか見えないが、わがままな性格といくさ場での暴れっぷりから暴君と呼ばれており、狂泉の森の外でも名を知られている。


〇 トロワ

常識人だが変わり者。

元はショナの生まれ。酒を造るためだけに酔林国に移り住んだ。魔術師。

酔林国を代表する5人の委員会のうちのひとり。

ショナの魔術師協会の酔林国支部の事務長でもある。ただし、魔術師協会の酔林国支部にはトロワしかいないし、近くにも他に支部はない。

カイトはアルコール全般が苦手だが、トロワの作る酒はおいしいと思っている。


〇 ハノ

トロワの妻。トロワと出会った時にはまだ5歳だったが、成人して(14歳になり革ノ月を終えて)すぐにトロワと結婚した。


〇 ニーナ

酔林国でできたカイトの友だち。友情の証しとしてカイトと矢を交換した。


〇 ロロ

酔林国でできたカイトの友だち。友情の証しとしてカイトと矢を交換した。


〇 エトー

酔林国の軍人。ライの同僚。陰気な外見だが、実はいい人だとカイトは思っている。あまり本気は出さないが、剣の腕はかなりのもの。


〇 カーラ

酔林国の軍人。ライの同僚。女性だが、酔林国の若い女の子たちから「カー姉さま」と呼ばれて慕われている。弓の腕も抜群で、体術も得意。

「プリンスには、他にもいろいろと教えたわ」とカーラが言う通り、プリンスは彼女のことを「師匠」と呼んでいる。


〇 マクバ

酔林国の軍人。ライの同僚。頭髪も眉も剃り落としている。ライのいいケンカ相手。


〇 軍団長

酔林国の軍人。ライやエトーのボス。エトーに言わせると、「体術ではあの人に敵うヤツはいない。--ただし、30年前ならな」となる。


〇 ヨリ

酔林国の鍛冶師の娘。キャナの魔術師に嫁いで狂泉の森を出た。



【大平原】

〇 王太子夫妻

狂泉の許しなく狂泉の森に逃げ込んで来た大平原の某国の王太子夫妻。


〇 平原王

大平原の片田舎の出だが、戦乱に苦しむ民を救うために平原王となり、大平原の統一事業に乗り出した。


〇 老人

元は遠雷庭に奉ずる雷神の神官長。参謀として平原王に仕えている。



【ファリファ王国】

〇 グラム

ファリファ王国の王族。


〇 ティア

ファリファ王国の宮廷に勤める薬師の娘。


〇 ラス

ティアの従兄。



【クスルクスル王国】

〇 クロ

狂泉の森を出たカイトが出会った犬の獣人。カイトに助けてもらう代わりにフウを探す手伝いを申し出る。名前の通り全身を黒い毛で覆わている。


-クスルクスル王家-

〇 虚言王

クスルクスル王国の初代。元海賊。故人。「嘘とハッタリだけの人生だった、だから、諡号は虚言王にしてくれ」と遺言し、遺言通り虚言王と諡号された。


〇 堅実王

クスルクスル王国の二代目。虚言王の息子。故人。「父親に比べればはるかに堅実に仕事をした」という理由で堅実王と諡号されることを望み、望み通り堅実王と諡号された。


〇 アリア姫

堅実王の妻。元はキャナ王国の姫。故人。虚言王がキャナ王国の宮廷に単身乗り込み、息子の嫁としてもらい受けてきた。気が強く、舅である虚言王にも夫である堅実王にも遠慮することなく宮廷の作法を叩き込んだ。クスルクスル王国が国としての体裁を整えたのはアリア姫の功績が大きいと言われている。


〇 平凡王

クスルクスル王国の三代目。堅実王とアリア姫の息子。故人。「個性的な先代、先々代に比べれば私は平凡な王だった」という理由で平凡王と諡号されることを望み、望み通り平凡王と諡号された。

実際にはクスルクスル王国を大国に育て上げたのは平凡王であり、国民は平凡王とは呼ばず、三代様と呼んで慕っている。


〇 ペル

平凡王の妻。元魔術師。王太后。クスルクスル王国を平凡王とともに大国に育て上げた立役者で、国民の人気は高い。

特にトワ郡では、トワ郡が洲国に攻められた際、ペルが駆けつけて洲国を撃退したこともあって他の誰よりも慕われている。


〇 薫風王

クスルクスル王国の四代目。平凡王とペルの息子。故人。王位についてから5年目に倒れて帰らぬ人となった。


〇 現王

クスルクスル王国の五代目。平凡王とペルの息子。薫風王の弟。「兄が急に死んだように、自分もいつ死ぬか判らないから」という理由で自分の諡号を「英邁王」と定めたのが王位について最初に行った仕事。


-マララ領,パロットの街-

〇 イク

カイトとクロがねぐらに定めた宿の娘。カイトの友だち。


〇 ポルテ

マララ領のトップ。マララ領の王領司。俗称、塩ノ守。


〇 カザン・ジュニア

カザン将軍の息子。海都クスルから追放中。


〇 トト

パロットの街の顔役


-北部トワ郡,ボード市-

〇 テオ

ボード市の郡支所の役人。


〇 サッシャ

トワ郡の自警団のリーダー。テオとは幼馴染。


〇 ジブ

サッシャの護衛。弓の名手。


〇 ケサン

サッシャの護衛の若者。


○ ビス

元傭兵。大災厄の跡地に月の女神の祠を造った。


-中部トワ郡,ゾマ市-

〇 エル

スフィアの娘。カイトの友だち。

スフィアの娘にはスフィア神に課せられた責務がある(とカイトはニーナから聞かされている)。それがどんな責務かは、乙女の秘密。


〇 マル

エルを守る戦神の護り人。登場時は14歳。

戦神の護り人になると、過去を捨てるという意味で元々の名前を捨てることになるため、マルという名前は、むかし飼っていた猫にちなんでエルがつけた名前。


〇 モモ

ゾマ市の会計士。知恵の神の信徒。カイトの友だち。


〇 スイ

中部トワ郡の前郡支局長。故人。何者かに殺された。


〇 プロント

中部トワ郡の郡支局長。アイブの義理の父。


〇 アイブ

ゾマ市警備局局長。クロの昔馴染み。


〇 オセロ

洲国にあるザワ州の元公子。亡命者。モモの恋人。


〇 ガイ

オセロの臣下。


〇 ダウニ

クスルクスル王国の巡察使。


〇 マーヤ

ゾマ市にあるスフィア神殿の姫巫女。元は西の大洋に面したどこかの国の王女という噂あり。


〇 ゴラン

マーヤを守る戦神の護り人。マーヤの実兄。元は西の大洋に面したどこかの国の王太子という噂あり。


〇 ニィル

マーヤとゴランの末弟。故人。名前のみの登場。


-ファロ-

〇 スクート

ファロにある海神の神殿に勤める神官。海神に倣って口ひげを生やしている。


〇 イタカ

海軍特別養成所ファロ分隊の隊長。魔術師。酒を手放せない。


〇 かかし

海軍特別養成所ファロ分隊の唯一の兵士。


〇 マウロ

ファロの領主。


〇 ミユ

マウロの娘。


〇 キヒコ

ファロから少し離れた旧ロア城に巣くった山賊の頭目。


〇 カエル

キヒコの手下。


〇 ニス

元クスルクスル王国兵士。


〇 アルラン

龍翁の英雄。


〇 ボル

龍翁の英雄。


-中部トワ郡,ロールーズの街-

○ レナン

元クスルクスル王国軍兵士。サッシャに説得されてトワ独立軍に加わり、ミユの親衛隊長となった。


-南部トワ郡,オム市-

〇 ザカラ

トワ郡の郡主。


-タリ郡-

〇 シンク

オーフェから、カイトをロールーズの街までの案内するよう依頼された男。


〇 カン将軍

カザン将軍の元部下。優秀な軍人だが、海都クスルからタリ郡に左遷されていた。


-スティードの街-

〇 ムラド

スティードの街の総督。老婆。クスルクスル王国の海軍では知らない者のいない実力者。


-海都クスル-

〇 ターシャ・オン・ロード伯爵

クスルクスル王国に亡命しているキャナの貴族。闇の神の信徒。


〇 リア

ターシャが連れていた少女。


〇 ヌーヌー

ターシャの護衛。死の聖女。物語登場時には12歳。死の聖女になるとそれまでの記憶をすべて消されるため、7歳以前の記憶がない。


○ カガス

ターシャの屋敷の執事。


○ マリ

ターシャの屋敷のメイド。


○ キノ

ターシャの屋敷のメイド。


○ メル

ターシャの屋敷のメイド。元は”寄宿舎”の一族の娘。


○ バンド

ターシャの屋敷の料理人。元傭兵。


○ ララ

海軍少尉。海都クスルに着いたカイトを尋問した。


○ カザン

クスルクスル王国の元将軍。薫風王の死去に伴い、職を辞した。


○ リリィ

ターシャの友人。海都クスルに駐在するキャナ王国の公使。


○ ラダイ

海都クスルに暮らす元森人。


○ タオ

ラダイの仲間。


○ ルース

ラダイの仲間。


〇 リンリン

ペルの実の妹。


〇 アマン・ルー

クスルクスル王国の宰相。


-ゲイル刑務所-

〇 サク

女牢の牢名主


〇 フス

自称、女牢の二番手


〇 イサ

女囚


○ パルル

囚人。自称、洲国の王


○ ロナ

囚人。トワ郡の前郡主



【洲国】

〇 奴隷の男

酔林国に向かう途中、カイトが出会った男。



【キャナ】

○ レナ

遠雷庭に住む雷神の姫巫女。


〇 タルルナ

迷宮大都の商人。プリンスが言うところの『とても逞しいオバさま』。元は洲国の戦災孤児で、自分と同じ境遇の子供を養子にしており、養子の数は「ぜんぶで100人ぐらいかな」とのこと。


〇 タガイィ

ガヤの街を守るガヤ大隊の隊長。大酒呑み。


〇 イズイィ

傭兵団「武装魔術団」の団長。元は遠雷庭に務める雷神の神官。


〇 レンツェ

キャナの諜報部門のトップ。

「人の本性について深い理解を持ち、人を信じるということを知らず、記憶力も知性も抜群で、蛇のように執念深く、他人の裏側を探ることを生きがいにしているという、長い付き合いの私でさえ彼が笑ったところを見たことがない男」


〇 モルド

キャナの執政。一ツ神の信徒で、”常世への水先人”。


○ カリナ姫

キャナ王家の姫。気が強く、3度嫁いで、3度とも離縁されて出戻った。


○ パメラ

キャナの民人。侍女としてキャナの宮廷に勤めていたが、兄がいくさに行ったため、兄の馬車を譲り受け、「あまり人に言えない荷物」を運ぶ仕事を引き継いだ。


○ オーフェ

キャナの民人。タルルナの孫。


○ カムラ

キャナの民人。ヨリの夫。ハララム療養所の所長であり、一ツ神の信徒。


○ ミィム

ヨリとカムラの息子。


○ フィータ

キャナの民人。


○ ディディ

ハララム療養所に勤めるキャナの民人。


〇 レン

ハララム療養所に囚われていた洲国の兵士。


〇 元”医師”の若い男

ハララム療養所に囚われていたキャナの民人。


〇 おかっぱくん

ハララム療養所に勤める”古都”の魔術師。


○ ハラ

トワ郡に攻め込んだキャナ軍の司令官。


○ イスール

ハラの副官。


〇 フラン

トロワの魔術の師匠。デアの4大魔導士の1人であり、千の妖魔の女王、シャッカタカーという別名を持つ。”古都”の建国者でもある。トロワを弟子にしたきっかけは、『あなた(トロワ)の目つきがひどく悪くて、からかったら面白そうだったから』


○ マルタ

フランを「姉さま」と呼ぶ若い女。



【”古き国々の都”】

○ ルモア

 ”古都”の指導部を構成する12人の委員の次席。しかし、委員のトップである首席はいつも”古都”を不在にしているため、実質的に”古都”を率いている女性。

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