第2話 ゲームの日常
ほんと不定期ですいません。
さて、あの3人組から逃げてきたのだが…。レベ上げでもするかね。
お!あいつがオンラインになった。
あいつとはゲーム開始当時からずっとパーティを組んでやっているフレンドだ。大体奴の場所は分かる。
僕はそこに向かった所やっぱりいた。
輝くほどの黒い眼、肩くらいまである黒の髪、僕よりも少し背が高い。誰がどう見ても美少女。
が崖の隅っこでたそがれていた。
「何してんの?」
「ん?ああ小雪か…。リアルでちょっとあってね…。現実逃避してたんだ。」
「なるほど。まだたそがれてる?」
「いや、今日はやることがあるから手伝って欲しいんだ。」
そいや、こいつの名前言ってなかったね。名前は闇。厨二病感溢れた名前だ。
「いいよ。暇だし。どこ行くの?」
「買い物。」
「おけ。」
なんともチャットみたいな会話である。
街に着いたのだが闇は何を買うのだろう。必要なものなんて闇は常に持ってそうだけど…。
「何買うの?」
「初期装備。」
「え?どういうこと?」
「まぁそうなるよね。色々と明日大変でね。」
なんか闇のリアルのこと分かった気がする。
「このことは触れないでくれると助かる。」
「うん。わかった。」
てな感じで闇は初期装備を買って早速着た。
「私の場合、装備自体見た目重視だから初期装備でも全然ステータス変わらないなぁ。」
「そうだ、私も初期装備にしようかな。」
「別に揃えなくても良いよ。」
「私も初期装備でも全然ステータス変わらないから平気平気。」
それからはちょっとレベ上げしてログアウトした。
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次の日、結構早く学校に来たのだが…。
「やー今日のゲームが楽しみすぎて早く来ちゃったわー。」
「ほんといつもならまだ朝ごはん食べてる時間に家出たからね。」
「僕なんて今の時間まだ寝てるよ。」
ああ、だからお前いつも遅刻してたのか。ってクラス全員居るじゃん。
「僕なんて昨日先生に特別にゲームやらしてもらったんだ!」
「何?ずるいぞ!」
「めっちゃ強い人とフレンドになれたんだ。」
ん?その話気になるな。
「その人は…と言ってなんと…なんだよ。」
もうクラスのみんながうるさくて盗み聞きも出来ない。
「まじ!そんな人と会ってそれもフレンドにも慣れたの?すげーじゃん!」
「その後はモンスターと戦って…。」
うん、盗み聞きはもう無理だな。時間まで寝よう。それが良い。そうしよう。ぼっちは辛いぜ。ゲームならぼっちじゃないんだ。
まあ結局うるさくてねれなかったんだけどね。今は先生がゲームの説明をしている。もう知ってるから早くしてくれ。
「では早速起動してみましょう。」
みんな先生の説明通りに起動してゲームの世界へと行った。
僕が最後に起動したのだがやっぱりぼくが最初に初めの街に出た。みんなキャラメイクとか色々設定があるからちょっと遅れて起動しようと思ったのだかもっと遅く起動しれば良かった。
「◯◯高校の人はこちらに来てください。」
ちょっ学校の名前言うのはやめようよ、場所特定されるよ?
僕はその場所へ行き、少し経ったら次々と人が来た。
全くキャラメイクしないでいる人とめっちゃしてる人とで分かれているなぁ。
「皆さんこちらです。」
あんだけ騒いでたクラスのみんながめっちゃ素直に先生に従ってる。先生が勝手に騒いだりどっか行ったらゲーム禁止にするとか言ってたもんね。
先生についていった先は僕も知らない場所だった。
ここどこだ?てかこんな場所あったか?
「皆さん、ここは運営様より場所を提供させてもらいました。ここが学校の代わりです。」
いや…運営…どうしてこんな学校にこんなの作ったの…。
「まずは体育館へ行きます。」
みんなも凄いキラキラしてる…。
体育館らしき場所に行くと既に同じ学校の生徒らしき人と先生がいた。てかあのは舞台っぽい場所に立ってるのうちの学校の校長じゃん。キャラメイクでハゲを直したのかなぁ。髪が生えとる。
少し経つと校長が喋った。
「皆さん、ゲームをしたい気持ちを抑えて少しこちらを向いてください。今から一週間後にチーム対抗公式大会をします。」
は?唐突だなぁ。公式大会と言うことは運営がLive生配信をするってことだよな。みんなこんな初心者なのに見てくれる人はいるのか?僕は目立ちたいないんだけどなぁ。よし、テキトーに戦ってリタイアするかね。報酬によるけど。
「報酬としては運営様から10万kと称号、そして初登場のユニーク装備が貰えます。」
ユニーク装備…よし、勝とう。
周りの人たちはこんな説明でも静かに聞いている。そんなにゲームやりたいのか…。目はめっちゃキラキラ輝いてるけど…。
「では、チームを組んだ人達から冒険に行ってらっしゃい。」
なん…だ…と…。ぼっちにひどいセリフtop3に入る「はい、二人組作ってー。」ではないか…。
いや、考えるんだ…こんなに人がいるのだ。きっとぼっち仲間が居るはず…。
僕は周りを見渡す。聞こえてくるのは…
「一緒に組もうぜ!」
「おーい◯◯!やろ!」
などなどどんどんみんなチームを組んでいって…ん?あの輝かしい黒髪は…。
「やっぱり、闇ー。」
「ん?だれか私の名前を…って小雪!」
助かった、まじで助かった。ぼっちじゃない。
「闇、ユニーク装備取ろ。」
「二人チームでいいかな。確かチーム対抗公式大会っていつも通りだと3人からでしょ。」
「たしかに…どうしよう。」
僕たちは周りを見た。あっいた。明らかに周りと距離を置いてっていうかハブられてる?女の子がいる。銀髪で青眼か、完全にキャラメイクしてる。どうやら闇も気づいたようだ。
「どうする?小雪。」
「可哀想だから誘おう。」
同じ仲間として。
「じゃあ性別が同じの小雪が行った方がいいんじゃない?」
「闇もその見た目だと女としか見えないよ。」
そう、闇はおとこの娘だ。
「いやいや、れっきとした男の子だよ?」
「おとこの娘でしょ。漢字が違うよ。それにあの子だってそうかもしれないじゃん。」
「まあまあ、行って来いって。」
「そう言ってただ誘うのができないだけでしょ。」
「う…。」
こいつ、図星だな。僕も誘うの苦手なんだけど。しょうがないなぁ。
「いってらー。」
「優勝したら10万k貰うからね。」
「ちょっ!それはきついって。今少し金欠なんだk「じゃ!」ちょっとー!」
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「どっどうしょう、チーム組めなんて言われても友達なんていないよ…。」
「あのー…。」
声がかかった気がしたが、私に声がかかるわけないので違う人だろう。これで私がこっち向いてもまた笑われるだけだ。
「あのー…。」
また?いや、違う人だろう。
「あの!」
私に声がかけられている?私は声の方向に向いた。
「やっとこっち向いた。」
声の主はとても可憐な少女であった。とても小さくて、薄い青髪、同じ色の眼、言葉には出来ない美しさであった。
「綺麗…はっ!もしかして私に声をかけてる?」
「そうそう、反応ないからネットでも切れたかと思ったじゃん。」
「違う人に声をかけてると思って。」
「あーぼっちあるある。ってそんなことはいいから私とチームを組まない?」
「私でいいの?」
「良いよ。こっちも人が居なくて困ってたんだよ。」
まるで天使のようだった。
「同じチームの人があっちにいるから紹介するよ。」
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「闇、連れてきたよ。」
「おっきたね。」
「えーと名前は…って聞いてなかったね。私は小雪、こっちは闇、あなたは?」
「私はサヨリ、二人はリアルでも友達なの?」
「リアルの闇は知らないなぁ、闇とはさっき会ったばっかだよ。」
「なのにそんなに仲良いのかぁ。」
闇という人は黒髪の黒眼で日本人みたいなのにどこか日本人とは違うようなオーラみたいなのがある。
「よろしく。」
「女の子3人チームですね。」
「「え?」」
「え?」
なんで二人とも驚いてるの⁉︎
「やっぱ私っていうのはダメかな?」
「僕って言ったら?」
「うん、僕にするよ。」
「僕?ってことは…男?」
「僕は男の子だよ。なんか僕っていうのしっくりくる。」
「…。」
「まあこんな見た目で男と言われても信じないよ普通は。てかどうしてその見た目で性別男にしたの?」
「うーん、ロマン?」
「まあその話は後にしよう。そんなことより外でよ。」
「そうだね。」
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僕たちは外へでた。
「えーとまずなにする?」
「僕はなんでもいいよ。」
「私はこういうゲーム初めてでなにすればいいのかわからない。」
「じゃあ、装備でも買おう。」
僕と闇はともかく、サヨリは初期装備だからね。
装備屋にきたのだが僕は重要なことを忘れていた。
「忘れてた、サヨリはどんな武器使いたい?」
「現実では無理な魔法を使いたい。」
「おけ、じゃあ杖だね。」
そんな感じです杖を買い、
「防具は好きなの選んでいいよ。」
「効果とか気にしないでいいの?」
「大丈夫。」
どうせ防御力+1とか粗品しかないからりんごに頼むことになる。
サヨリが選んだ防具は誰が見ても魔法使いと言いそうな感じの服装だ。
「でもこんなに買ってお金はたりるの?」
「たりるたりる。」
初期マネーは1500kと高めだから大丈夫。もし足りなかったら僕が足すし。
「あんだけ買っても400kでした!」
「だから大丈夫って言ったじゃん。」
「小雪は装備良いの?なんか私だけ見た目違うのも恥ずかしいんだけど…。」
「ん?あっまだこの装備だった。忘れてた。」
ぼくはいつものセーラー服に変えた。
「わぁ可愛い。てかさっきから思ってたけど小雪初心者じゃないでしょ?」
「うん、大勢の前で目立ちたくないから初期装備になってた。ちなみに闇も初心者じゃないよ。」
「私は二人の足手まといにならないようにしないとなぁ。」
「あーまぁ私と闇がいれば大会は優勝できると思うからサヨリは気楽にやればいいよ。」
「そんなに強いの?」
「まあまあかな。てか闇どこ行った?」
「そういえばいないね。」
フレンドのチャット欄に書いてあった。
闇「レベ上げするからダンジョンに来て。」
いやいやいつのまにダンジョン行ってんだよ!
「ダンジョンにいるらしい。」
「私、まだ杖の使い方とかステータス振りとかスキル獲得とかしてないんだけど。」
「私は杖の使い方わからないし闇から聞くしかないよ。ひとまず行こう。」
「わかった。」
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ダンジョンに来たのだが…
「これはどういう状況?闇!」
ダンジョン一面にモンスター…が瀕死でかつ麻痺で動けなくなってる。
「レベ上げに専念するためにこうなった。」
そういえば闇のステータス言ってなかった。
name:闇 Lv25
HP:100 MP:450
攻撃力:20
防御力:10
魔法攻撃力:36
魔法防御力:10
素早さ:10
スキル:みねうち、サンダーⅡ、フレアⅡ、一部強化、ピアス、自動MP回復IV、起死回生、不滅
いつ見てもスキルが多いこと多いこと…
今の状況は多分サンダーⅡで麻痺らせてみねうちで瀕死にしたという所か。
「あっうん状況は理解した。」
「私は全然意味わからないんだけど!」
「ちょっと闇、杖の使い方教えてあげて。」
「ん?サヨリは杖使い?いいよ。まず…。」
てな感じでモンスターを全部倒した結果サヨリのステータスはこうなった。
name:サヨリ Lv6
HP:120 MP:150
攻撃力:10
防御力:10
魔法攻撃力:25
魔法防御力:10
素早さ:10
スキル:アイスアローⅠ、アイスフィールド
とステータス的には魔法攻撃力だけ振ってあとはスキルを獲得したらしい。
「まだレベル6かぁ。」
「いやいや初日でレベル6は驚異的スピードだよ。」
「そうだね。僕もレベル6になるまで3日かかったし。」
「そうなんだ…そうだ!私、まだ二人の戦うところ見てない!」
「見る?特に面白くないけど。」
「じゃあついでにボス戦倒して3階層まで進んどこう。」
ちなみにこのゲーム今んところ3階層が1番最前線なんだよね。初日で最前線行ったの誰がいるのかな?
「まずは僕からかな。確か2階層のボスは脳筋だったはず。」
はい、皆さん見所です。闇の戦い方はまー異常なんで。
「フレアⅡ 」
闇の魔法がボスに当たり、HPが1割ほど減った。
HPが減り、ボスは闇の方へ直進し、闇を殴った。
「小雪!闇がやられちゃうよ?」
「大丈夫だよ。闇はここからだから。」
普通なら防御力10の闇はボスの攻撃なんてワンパンだ。しかし、
闇のHPはミリで残っている。
「やっぱ痛いね。このボス。」
そう闇のスキル不滅でHPが1だけ残った。そして…。
「小雪!闇が凄い速さだよ?」
ただHPが1になるだけではない。闇のスキル起死回生の効果、HPが1割を切るときステータスを10倍にする、という馬鹿げた性能を持っている。
初期ステータスが10でも今だけ100、僕の素早さより速い。さらに、
「一部強化 」
一部強化の効果は、一つのステータスを2倍に上げるが MP300消費する、というこれまた馬鹿げた性能を持っている。確かに MP300消費はかなりきついが闇は 自動MP回復を持っているから毎秒1づつ回復する。
「フレアⅡ 」
さっきは1割程度しか減らなかったのに今回はボスのHPを全部持っていった。多分魔法攻撃力に一部強化して、25×10×2で500、とんでもないステータスだ。防御力極振りでも多分耐えれるかどうかだろう。
「…。」
サヨリなんてさっきから動いてないし…またフリーズしたのか?
「いやーやっぱ楽しいね。」
「いや、いつも思うけどHP1だよね?それ。もう一発攻撃食らったら終わりだよね?」
「保険もかけてあるからまあ大丈夫でしょ。てかこのスタイルで次の公式個人戦出ようかな。」
「TOP10は確実だね。てか私とも戦うことになるじゃん!勝てる気がしないんだけど…。」
「小雪にはあの化け物みたいな回避があるでしょ。どうやってんの?」
「うーん?勘かな。」
「これが天才って奴ね。よし、次のボス行くよ。」
「サヨリーそろそろ立ち直ってー。」
「はっ!あれ?ボスは?」
サヨリ…本当に何やってんの…。
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その後は僕がただ単純にボスを倒した。
「二人とも何者?」
「急にどうした?」
「だってこのゲーム初心者じゃないにしても強すぎでしょ。闇のあの魔法、小雪の回避能力。」
「あーまあ私は全国6位で、闇は全国何位だっけ?」
「確か39位だよ。」
ちなみに39位の時はまだ不滅と起死回生のスキルは持っていない。
「だそうだよ。」
「だそうだよ。じゃないよ!二人ともいわゆるランカーってやつじゃん!」
「だから一週間後の公式大会勝ったようなものって言ったじゃん。」
そんなこんなでいろいろ話をしログアウトした。
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