前世の記憶
少年ルイスは7歳に前世の記憶を取り戻した。
前世はバリバリの会社員、だったらしい。自分のことだけど実感がわかないなあ。
ま、前世が死んだ時の説明をしよう。
深夜、前世の自分は一人会社に残っていた。明日行うコンペの最終確認のためだ。
「よし、大体いいかな。ふぁぁ、明日も早いしもうそろそろ帰るか。」
眠い目を擦りながら、荷物をバッグに入れる。
あ、ヤベ 牛乳買い足すの忘れてた。コンビニでいいか。
と、その時だ。背後に気配を感じた。
誰かいるのか?先輩か?
反射的に振り返ろうとした瞬間、背から腹に衝撃が走る。
「グハッ!?」
腹を見るとナイフの刃が飛び出し、大量な血が流れていた。
熱い熱い熱い熱い
まるで燃えているような痛み。
だ、誰だ…?
残った力で、その姿を捉えた。
そこには狂ったような笑みを浮かべる先輩がいた。
なんで。
もう力もなく、床に
膝から倒れた。
案外死ぬ時は苦しくないようだ。
母さん、父さん、詩織
俺は死ぬみたいだ。こんな情け無く死ぬ息子で、ごめんな…
意識が薄くなる。
そこで俺は死んだ。はずだった。
ついさっきまで、親のポーション作りを手伝っていたルイス。しかし、突然激しい頭痛に襲われ床へ倒れ、今、ベッドの上で目覚めた。前世の記憶と。
と、まあこんな感じ。
随分かっこよく話したけど、 俺情けねええ。
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約10分 やっとショックから立ち直った俺は、自分のステータスを確認する。
この世界では自分のステータスを見ることができる。
さすがファンタジー世界。
ルイス=マートリー 7歳
Lv.3
スキル 魔法辞典
MMORPGみたいに細かいものは出てこない。
なんだ、この魔法辞典ってスキル。
今までなかったぞ。
え、なに、前世の記憶を思い出したボーナスとかですか。
………チートでしょうか。
そういえば、俺、なんか知らないけど開かない本を肩身離さず持ってたんだよね
今更だけど、この本なんだろう。
無駄だけど、開いてみよう。
ググッ グググ ググググググ
くそ、開かねえ。
うーむ どうすれば…。
あ、これってパスワード式のロックだったりするのかな。
「えーと、開け ゴマ!!!」
うーん 開くはずな、
開くはずないと言いきる前に、俺は驚くべき光景を目にした。
開いた。
単純すぎだろっっ!!!!
ほのぼのしたものを書いて行きます。
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