雪の日に
猛吹雪の中、某無双イベントの開始待ちをしているときに浮かんだネタ。
夜中にふと目が覚めた。隣で眠る恋人の寝息に耳を澄ませていると、いつもより外が静かだと気づく。
時刻は3時半を少し過ぎたところ。恋人を起こさないよう、そうっとベッドを抜け出した。
「あ……」
少し捲ったカーテンの向こう。猫の額程の庭はうっすらと雪に覆われていた。
(そういや天気予報は夜半から雪だったか……)
買い物の予定は先に回すか、早めに動くしかなさそうだ。
「ん……ナギ?」
どうかしたの、と寝惚けた声が問いかけてくる。
「悪い、起こしたか。外が静かだと思ったら、雪降ってんの」
「雪? じゃあ今日の買い出しは考えないとね……」
ベッドに戻る。甘えるように差し出される腕の中に我が身を投げ込むのは、反対に此方が甘やかされているようだといつも感じる。
「そういうことは朝で良いだろ。まだ早い。もう一眠りしようぜ」
「ん……」
胸元にすり寄る躰が冷えないよう、上掛けをしっかり掛け直して。
この温もりがある限り、安眠はいくらでもやってくる。不眠症になりかけた頃が信じられないくらいに。
土曜からずっと、脳内で「Endress Glory」が流れっぱなしの猫依。
本来は親子で高笑いが聞けたはずだったのになァ……嗚呼。