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Room012 マゼンダの花の下で。

ご意見募集の集計結果ですが『このままで』が100%でした。私の考えすぎだったようで、思ったよりも皆様に楽しんで頂けている様で嬉しいです。


迷ってばかりの私ですがこれからもよろしくお願いします。


◇1/12 句読点修正。

 おーちゃんを皆に引き合わせようとフロア中にやって来たのだが、アリサと魔族達がまたお風呂に入っていて留守だった。どうやら大浴場は思っていたよりもずっと好評だったようだ。


 後で自分も皆が戦っている間にのんびり入るか、とダメな思考をしながらおーちゃんをマゼンダの花の下に待機させ、とりあえずシアを引っ張ってくることにした。


 装備が溢れ始めてから畑の方にシアを移したのだが、あっちはそこそこ臭いのでもしかしたら怒っているかもしれない。


 移した時に文句も出なかったので楽観視したい気分ではあるけれど、多分怒っているだろうと思う。


 どうしたって面倒が起きそうな予感が拭えない、けれどこれから仲間にするのなら仲間はずれもどうかと思うのだ。


 うだうだ面倒だ、嫌だ等と考えていたらいつの間にか畑に到着してしまった。


 肉が手に入るようになった為に人気の落ちた薬草が何とか生き延びている畑である。後何日かたてば青々とした畑になりそうなものだが肉が何時まで持つか。


 燻製したものは長持ちするが残念なことにアリサの胃袋は消化が早い。今日に至ってはちゃんとした食事が手に入っているからか、食べるペースがことさら早いのも不安要素である。


 やはり食料が無いという点を考慮して、今まで耐えに耐えていたであろう事は容易に想像が付く。


 新しく殺した天獣族の肉も加工しておけばそれなりに持つだろうが、これからやってくる敵がどんな種類かによってもこれからの生活が大きく変わりそうだ。


 ああ、できることなら家畜が欲しい。


 鶏とかがいい、臭いけれど繁殖力も高いし、成長も早いしで今の状況に適した動物だと思う。


 まあその前に鶏がこの世界にいるかもわからないし、尚且つ今は家畜よりも仲間の餌事態不足しがちなのだからそんなの夢のまた夢だけど……。


「何時まで無言で突っ立っているのですか?」


 相変わらず俺に対しては少し冷たいシアさんが沈黙に耐え切れず声をかけてきた。


 なかなかいいアイディアが浮かばないし、妄想ばっかりしてても意味無いので、シアをさっさと連れて行って仲間と一緒に遊びながら考えたほうが有意義な気がする。


「仲間になる気になった?」


「……」


 最近はだんまりが多い気がする。前は即否定を繰り返していたのだが何か心境の変化があったのかもしれない。


 仲間の紹介が最後の後押しになってくれればいいけれど人生そんなに上手くいかないよな。


「マゼンダの花の所で新しい仲間……といったら語弊があるけど、仲間を紹介するからシアも連れて行くぞ」


「私には関係ありませんが、マゼンダの花というのには興味があります」


 驚いたことに抵抗もしない様だ。粘着液で動きを封じて連れて行かないと駄目だよな、と思っていた俺としては楽が出来て有難いけれど、一体どうしたんだろうかと首をかしげずにはいられない。


 でもやっぱり不安なので、口に布――敵から剥ぎ取った布の服を裂いた物――を噛ませて攻撃に関する戦闘技能――攻撃用戦闘技能は詠唱が必要らしい――を使わせないようにし、腕も縛っておいた。


 体術が凄いかもしれないという懸念もあるにはあったが、相手が体術で来るのであれば、今の俺ならどうとでも出来るのでこれ以上の拘束はしないでおいた。


 そこまでやっておいてなんなのだが、驚いたことにシアは縛るときも移動するときもずっと無抵抗を貫き通してしまった。


 もうお前仲間になる気満々じゃないのか? と問いかけたかったがさすがに自重した。ここで機嫌を損ねてしまったら仲間との顔合わせで嫌な思いをしてしまいかねない。


 シアの様子を密かに観察し続けているうちにマゼンダの花の下にたどり着いたが、まだ生憎とアリサ達は大浴場から出てきていなかった。


 シアはマゼンダの花、いやもう虫族を新たに食べさせたことによって大樹と言って差し支えない植物と化しているそれを興味深げに観察し始めた。


「何か面白いことでも分かった?」


「面白い……ですか? 面白いといえば面白いですね。マゼンダの花と呼ぶ割には花らしきものは見えないですし、何よりこの木は明らかに精霊大樹と呼ばれるそれですし、何故そんなものが此処にあるのかも含め面白いですね」


 要するに珍しいものが此処にあるのが不思議なのだろうか? でもマゼンダについて聞いたときに希少種と説明されていたのだからコレぐらい察してもよさそうだが……まさか想定外だとか?


「精霊大樹ってのがなんなのかわからないんだが」


「精霊族という不可視の種族が存在しているのですが、その種族が好む実をつける大樹ですね。精霊族は大きな力を持っていますが自分では行使できないので、力を預けたりするこの世界でも稀有な種族です。なので狙われやすく、精霊大樹なんかは精霊狩りに使われて今では絶滅したとさえ考えられていますね」


 いつも思うがシアは結構説明好きだ。説明するたびに無表情な顔から穏やかな柔らかな笑みを浮かべるあたり相当だと思う。


 でもそのことを指摘すると黙ってしまうので口には出さないが、ノイリとマゼンダの世話を文句も言わずに、それどころか時には嬉々として請け負うのだから結構世話好きで子供好きなのかもしれない。


 口調そのものこそ冷たいがノイリ相手だと結構微笑むことも増えてるし、コレも交渉に使えそうだと脳内にメモっておく。


「でも精霊大樹を壊したら精霊が手に入らないんじゃないか?」


「逆ですね。日ごろから好物を分け与えてくれる大樹に感謝こそすれ、簡単に見捨てるような真似は大概の種族が出来ないと思いますが、精霊族はそれに輪をかけて義理堅いので、後は簡単に想像がつくでしょう?」


「でもそれならやっぱり壊さなくていいんじゃないか?」


「精霊族の特徴は干渉というものです。力を貸すこともそうですが、人の心、つまりは考えていることを微弱ではありますが読み取ることが出来ます。なので本当に壊そうとしない限り現れません」


 非力ではあるが実を守るすべは持っているということか……。


「んー、義理堅い種族がそうそう力を貸すとも思えないけれど、そして不可視なら色々やりようがあるんじゃないか?」


「義理堅い種族だからこそ一度捕まれば無抵抗を貫いてしまうのです。無駄に偏屈な性質なので力を貸すのは拒否しますが、その場合懇意にしている者、もしくは物を使って脅されて利用されるのが大半で後は殺されてしまいます」


 なかなかに不憫な種族と言えるがそんな貴重な木がまさかマゼンダの花だとは……、元々希少種でここまで育つのはそれこそ滅多にないことなのだろう。


 でも少し気になることもある。ここまで育つとマゼンダのステータスと同じようになるはずだ、とすると簡単に壊せるようなものじゃないと思うんだが、そこらへんはどうなのだろう?


 いや、実力者なんて山のようにいるだろうしやっぱりそれほど苦でも無いのか?


「さて、質問はそれだけですか?」


「ああ、後は仲間になってくれれば文句無いが」


「では今度はこちらから質問させていただきます」


 何か最近シアが冷たい……って最初からか。


「何故ここに精霊大樹があるのですか? いえ、こう聞きましょうか……何故この木がマゼンダの花と呼ばれているのですか?」


「そりゃ元はマゼンダだったからだ。今のマゼンダとこの花に分離してるだけで元は1つだったんだよな」


「……なるほど、ということは文献に載っている通りアリープルーネが関係があったのですね。まさかアリープルーネの苗床だとは思いませんでしたが」


「アリープルーネ?」


「貴方がマゼンダと呼んでいる希少種の呼称です」


「なるほどね……」


 呼称があったとは……、まあ、マゼンダとしか呼ぶつもりが無いので完全な無駄知識だ。マゼンダの希少性の具体的説明は狙われる危険性も考慮できるので有用ではあったかな。


「主……、その、難しい話は終わったのか?」


 今まですっかりシアと話し込んでいたせいか、尻尾と耳が垂れた状態のおーちゃんがこちらを上目遣いで見上げてきていた。


「私は難しい話はアレだが戦闘に関してなら主の役に立てると思うぞ! あいつ等が出てきたら魔狼の技術をきっと見せられると思うぞ!」


「敵を捕まえてからそれは試そうな。とりあえずは皆と交流してもらわないと」


「その方は初めて見ますが新しい仲間というのはその方ですか?」


「ああ、そうだけど」


「地獣族と人間のハーフですか?」


「馬鹿を言うんじゃない! 私は誇り高き魔狼の一門であり、高みである魔人に近づきし者だぞ! 主の客人だとしても侮辱は許さん!」


 いつもハイテンションだが怒るとさらにうるさい。てかなんだ魔人て。


「まさか、魔人などそれこそ御伽噺の話でしょう? それにどう見ても貴方はハーフ。魔狼であり魔人等と冗談はもう少し賢くなってから言ってください。そこの人はそこらへん良く分かっていると思いますが」


「主……賢くないと駄目なのか?」


 潤んだ瞳で見つめてくる。あんな綺麗に許さない発言しておきながら、頭がよくないことを指摘されたらすぐに戦意喪失するとは……相変わらず残念な子だ。


「大丈夫だ。後々賢くなればいい」


「そ、そうだよな、後で賢くなればいいんだよな」


 それが宿題を後回しにして夏休みギリギリで焦る人の常套手段だと、この魔人狼が知るのは一体いつになるだろうか。


「何か騒がしいと思ってきてみれば何をしているんですかノリト兄さん?」


 お風呂上りで湯気を立ち上らせながらやってくるアリサを見てふと思う。


 その齧っている根っこは何処から持ってきやがった。


「その前にその根っこはどこか」


「ああ、なるほど。その人が進化した魔犬の人で、シアさんと話させたら馬が合わなくて喧嘩しているんですね。任せてください私が何とかして見せます」


 突っ込みを入れる前に矢継ぎ早に喋ったかと思うと、おーちゃんとシアの間に滑り込み何かをささやき始めるアリサ。


 俺が目を離した隙に最近人気下落中の薬草畑へ忍び入ったに違いない。油断した。


 恐らく草の部分はもう食べ終えて今は根っこの部分を味わっていたのだろう。俺が魔犬を探していた時あっさり立ち去ったのはこのためだったと思えば納得もいく。


「なるほど……それは面白そうですね」


「っへ! 誰がお前なんかに!」


「ノリト兄さん喜ぶと思いますよ?」


「っう……、それは、う~~~。わかった! やってやる!」


 何だか話が盛り上がっているが何を話し合っているんだろか?


 女3人集まれば姦しいとはよく言ったものだと思う。


「ぉ~~、目が回る~~」


 何処か面白そうに変なことをのたまう人物に目をやると茹ったノイリがそこにいた。マゼンダが心配そうに横に付き添っている辺り流石と言える。


「ノイリ大丈夫か?」


「え? ……うん、なんかぐるぐるー」


 どうやら大丈夫ではないようだ。


 急ぎマゼンダの花改め精霊大樹の根元へ連れて行き寝かせて手で仰ぐ。


 かなり微妙な風しか起こせないが、その微かな風が気持ちいいのか幸せそうに寝付くノイリ。それを満足そうに見守るマゼンダは、さながら姉といったところだろうか。


 そんな俺達の周りには水分を身震いで飛ばしきった魔狼がやってきて静かに寝付く。その姿に触発されたのか風呂上りの魔族が揃って大樹の周りで眠り始めてしまう。


 本当ならおーちゃんの紹介をする予定だったというのに何故こうなった。




◇◇◇◇




 結局話し合いを終えた三人もこっちに来て一緒に眠ってしまった。


 ずるいと文句を垂れるアリサは勿論のこと、他の魔狼に混じって何気に近くで眠ろうと画策するおーちゃん。私は寝ないといいつつ最近臭さでよく眠れていなかったのか存外ぐっすり眠ってしまったシア。


 シアは足を地面に埋めておいたのでここから逃げることは出来ないだろう。


 いつまでも一人だけ別フロアというのは、そろそろ無しにした方が仲間に出来る確立も増えるのではないかと思っての配慮だ。


 なんてのは嘘でただ流れで此処にいさせることに決めただけだけど。


 皆の幸せそうな寝顔を見ている限りそれも間違いではない気がする。


 何だかんだ順調に進んではいるけれど死と隣り合わせなのは未だ変わり無い、せめてこんな日常が長く続けばと願わずに入られなかった。




◇◇◇◇




 無粋なアラーム起きてくる皆に声をかける。


「全員配置に付け!」


 ここにはいない霊族でも今来る敵程度罠にかかれば問題ないはずだが備えは必要だ。


 バタバタと動き出し散っていく皆の後姿を見送って残ったノイリとマゼンダに目を向ける。


 皆の真似をして大樹の周りを走り回るノイリを楽しそうに眺めるマゼンダ、子供は無邪気だなと思うと同時に俺達の訓練と何気に同じこと結構してるよなといまさらながらに思う。


 大人の真似をする子供なんて珍しくも無いが……知らぬ間にノイリが強くなっていそうで恐ろしい。


 皆が戦っている間に風呂に入ってLvを上げようと思って大浴場を目指す。すると何故かさっきまでのぼせて眠っていたノイリが付いてきて……。


「ノリトお兄ちゃんと遊ぶの!」


 何故か服を引っ張られて懇願されてしまった。


 確かに最近遊ぶ頻度が減っている気がする。敵のバリエーションも、自分達が出来ることも増えたのだから仕方ないけれど、子供からしたらそんなの関係ないのだ。


 それに気づきノイリが必要以上に構ってちゃんになっているのに微笑を浮かべる。


「わかった! 新しい遊びを教えてやるぞ!」


「やったやった!」


 ノイリを高い高いで喜ばせながら遊びを考える。


 俺が子供の頃にした遊びといえば警泥、縄跳び、鬼ごっこ、缶蹴り、達磨さんが転んだ、その他名前の分からぬetc。


 一番妥当なのは達磨さんが転んだ、だろうか? 他の走り回る遊びはこの狭いダンジョンで敵と鉢合わせする可能性もあるし無理だろう。


 皆の騒がしさに起こされて、今は俺を思いっきり睨んできているシアに最初の鬼役をやってもらえばジャンケンせずに始められるので尚良し。


 本来ならジャンケンで最初の鬼を決めなくてはいけないが鬼のような形相をしているので特に問題ないだろう。


 ノイリを連れてシアの元へ行き、達磨さんが転んだのルールを事細かに説明していく。といってもそれはシアだけでノイリには簡単に説明してある。


 シアに詳しく話したのはなんとなくだが、何故か感心した様にこちらを見ているあたり無駄ではなかったのだろう。


 なんか気分で行動したら結構いい結果になっている事が多い、たまには考えるのを休んで気ままに行動しろというお達しかもしれない。


 ま、今何か考え込んでもノイリの不況を買ってしまうだけなので頼まれてもそんなことはしないが。


「だーるまさんがこーろんだ」


 シアの抑揚のない声が何とも言えない味を醸し出している。ホラー映画とかで出てきそうな感じだ。


 ノイリは抑揚のない声をあまり気にすることなく頑張っている。


 無駄に頬を膨らませて威嚇しているがそういう遊びではないと教えた方がいいのだろうか?


 いや、楽しんでいる所に水を差すのは気が引ける。止まっていればいいのだからこれも一つの形なのだ。


「だーるーまーさーんーがーこーろーんーだ!」


 シアでも『だるまさんがころんだ』の最後の声音が強くなったりするんだなと感心する。


 だるまさんがころんだを読み上げていると最後だけ力入っちゃうんだよな、俺もよくやってたっけ。


「だるまさんがころんだ!」


 そうそう、早口で言うのもありだよね。


 ずっと見てるマナー違反なやつもたまにいたけど、そういうのは大抵数の暴力で不正を裁かれるんだよな……。


 さすがにシアはそんな大人気ない事をするようなやつではないので心配する必要もないが、いちいち懐かしい。


「だーるまさんが……ころんだ!」


「ぁっ」


 とうとうノイリが捕まってしまった。ちくしょう、なんて女だ。俺に注意を払ってればいいものを本命を捕まえるとは何たることだ。


 でもノイリが捕まっても楽しそうなので許すとしよう。


「空気読んでくださいね」


 何で今そんな発言するんだ! まさか大人用の高等な罠? ノイリを人質に阿漕な手を使う、でもこの場合早く助けるべきか捕まるべきか悩む。


 いや、捕まるべきだ。ここは直感!


「だるまさんがころびやがれ」


「もうちょっと真面目にやれ」


「動きましたね!」


 珍しい、シアがドヤ顔している。


 あの表情をあまり動かさないエロフなシアがドヤ顔している。


 あんまりな事態なので2回も思考を繰り返してしまった。


「次の鬼はノイリだけど出来るか?」


 だからといってわざわざドヤ顔に反応してあげるほど俺は優しくないので、華麗にスルーし、ノイリと話を進める。


「んー、んー。大丈夫!」


 思いっきり悩んでる上に大丈夫じゃなさそうだけど、こっちを気遣っているんだろうか? だとしたらこの場合どうするべきか……。


「実はお兄ちゃん鬼になったことが無いから不安なんだ。一緒にやらないか?」


「んー? んー……、やる!」


 暫く悩んだ末に思いっきり笑顔で答えてくれるノイリ。シアも思わず頬が緩むほどの笑顔だ。


「ノリト兄さん何してるんですか! 卑怯ですよ!」


 遊んでいると時間がたつのが早く感じる。


 どうやら遊びに没頭しているうちにアリサ達の狩りが無事終わった様だ。本当なら色々試したかったのだが仕方がない。次敵が来た時試そう。


 そう思いながら新に加わるメンバーを見て嵐の到来を感じ、身震いして待ち受ける。


 今はとにかく遊びまくるしかない。


「ノイリ、強敵が来たけど一緒ならやれるな?」


「うん!」


 勝手に強敵認定されたアリサとおーちゃんを加え、血で血を洗う達磨さん転んだが始まった。


 ノイリと俺の活躍によりアリサとおーちゃんを早々に召し捕った後、動かない事に慣れきったボスであるシアと交戦に入り、見事勝利を納める事に成功した。


 だがその後に出てきたアリサのインチキ技。何時までもいい終わらない、肺活量の多さを無駄に駆使しただるまさんがころんだが飛び出し全員やられることになり。


 最後に鬼を務めたおーちゃんは、動体視力が良過ぎた為に止まっているつもりの全員が微かに動いている様に見える為、鬼を全うできずに終わった。


 所要時間実に2時間。長かったが何とも言えぬ達成感もでかかった。


 最後はシアを除いた皆で大浴場。1日に何度浸かってるか分からないが変わらない気持ち良さを提供してくれる。


 このブームも時間がたてばなりを潜めるだろう、そのころにまた新しい何かを作らなくちゃいけないと思いながらも、お風呂場で水の掛け合いをして最後まで遊びを堪能し尽した。


 久々に遊び回った為にお風呂から出たノイリはすぐに寝付いた。


 他の皆は疲れた体に鞭打って新しい敵の迎撃に向かう事になる。捕まえていた敵は相手できる余裕も無いのでとりあえず俺が皆殺しにしておいた。


 動かない相手は楽だと思いながら何発か殴らないと敵が死ななかったので、再度Lvupの事を考えさせられる結果になってしまった。


 お風呂に入ったばかりなので他の事をしながら職業変更含めて試してみる事にする。


 なんだかんだ伸び伸びな予定だが次こそは試し終えたいな。

シア「何でこんなにも無防備でいられるのか不思議ですね……」

シア「ノイリちゃんもそうですが私がこんなに信頼されるなんて、なんだか不思議な気分です」

シア「本当に皆さんよく眠ってます……」

シア「私が皆さんを殺すとは考えないのでしょうか?」

シア「……私がそんなこと出来ないって分かっているのでしょうか」

シア「はあ……何故だか絡めとられている気がします」

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