表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/38

Entrance 始まりは再会。

1話平均文字数5000字を目途に書きなぐっております。


 現在執筆停止中です。

 復帰のめど、というよりスランプから脱するか、もしくは1話分の分量が書け次第随時投稿しますが、期待はしないでください。

 俺こと大沢(オオサワ)ノリトは、いつもの様に学校へ行く為、エレベーターへと乗り込んだはずなのだが……。

 何故だかエレベーターが行き着いた先は、1階の観葉植物と郵便受けが並ぶ、見慣れたマンションのエントランス等ではなく、土の壁で覆われた窓のない、息が詰まりそうな小部屋だった。


 乗ってきたはずエレベーターはいつの間にか消えており、地面にぽつんと突っ立ったまま、俺は10分程の間唖然とせざるをえなかった。


 我に返って頬を引っ張って痛みがある事を確かめ、これが夢でない事を思い知る。せめて夢だったのならどれ程よかっただろうか。


 突然こんな状況になって何をすればいいのか分からなくなってしまう、というのが一般的な反応ではあるのだろうが、幸いにもこの小部屋の中央にはぽつんと机が置いてあり、その上には小箱と用紙が置いてあった。


 何をしたらいいのかさっぱりわからないので、とりあえず近寄って用紙を覗き込んでみると、そこに書かれていた内容は……





―――――――――――――――――――


 貴方は1192番目の人族代表に選ばれました。


 現在貴方はこのダンジョン内での唯一の生物であり、創造主です。

 現時点で貴方に与えられた能力は4つあります。

 《迷宮創造》《罠作成》《隷属化》《魔族召喚》

 この他の能力を取得するには貴方のLvを上げるか、特定の条件を満たす必要があります。

 また、この能力を行使する、または貴方のLvを上げるには(ポイント)を消費する必要があります。

 詳細は小箱の中にある腕輪をつけて『ステータス』と言っていただければ閲覧可能です。


 1ヶ月もすれば多種族がこのダンジョンへと攻め入ってきます。

 攻められる場合、一度に進入できる数や相手の強さはダンジョンのLvによって決まっておりますのでご心配は要りません。最初はせいぜい2,3人程度のはずです。

 種族別ではありますが、後続部隊は前の部隊が進入してから3時間後にしか入れないようになっております。

 その者達を殺すか、もしくは隷属化することでPを稼ぐことが出来ますので、ダンジョンを広げる為にもどんどん殺したり、隷属化させましょう。

 

 尚、ダンジョンで貴方が死んだ場合はダンジョンが数秒で初期化され、貴方の最も大切な人物が次の人族代表になってここに呼び出されます。


 なので頑張って下さい。


―――――――――――――――――――






 何がなので頑張ってくださいだ……、思いっきり脅迫じゃないか。


 一体これは何の冗談だろうかと再度頬をつねってみても、先ほどと同じ様に鈍い痛みを感じるだけで、残念ではあるが目の前の光景が何か変わったりすることは無かった。


 もしこれに書かれていることが事実だとすれば、俺がダンジョンをこれから作り上げていく中で、迫りくる侵入者を迎撃する事になる。


 本当ならそんな現実から目を背け、不貞寝でもしていたいが最後の脅しがそうさせてはくれない。

 そしてこれが夢や幻ではないという事を、皮肉なことに脅しの一文で肉体的な痛みを受けるよりも、俺にハッキリ現実だと突きつけてくる。


 何せこの内容に心当たりがあるのだ。


 幼い頃からご近所付き合いのあった園田家、その園田家の奥さんは俺より一つ年下の娘を産んで、その子が小学校3年に上がると同時に失踪してしまった。


 旦那さんと家の両親はすぐに警察へ捜索願を出した。さらには独自でも行方の捜索を行っていたらしいが、一切足取りはつかめなかったと聞いた事がある。


 警察も何らかの移動手段のある場所に設置してある監視カメラはすべてチェックしたが、それらしき人物は映っていなかったと情報を親に渡し、捜索を打ち切った。


 実は時折こうして神隠しに遭う事件が短くて数か月、長くて数年とまばらではあるものの続けざまに起こっているらしい。


 自宅から突如として消えた園田家の奥さんは、その後も見つかる事が無く、娘のアリサは家の両親と旦那さんとで世話する事になり、以前よりもずっと身近な関係になった。


 旦那さんも奥さんがいなくなってしまった原因から立ち直り、愛情のすべてを注いでアリサの世話をする姿は、幼い頃の思い出ながらも脳裏に焼き付いている。


 俺自身もアリサと一緒に良きお兄さんとして良く遊んであげたり、時折他の子供からの無神経な言葉や、色々な外敵からも守ったりしていた。


 そんなアリサが中学2年の時に母親と同じ様に失踪してしまった。しかも消えたのは学校で、皆が見ている前で突如として消えたのだ。


 これはニュースにも取り上げられ、俺もそんな馬鹿な事ある訳がないと家族総出で、園田家の旦那さんと一緒に草の根掻き分けて探し回ったものだ。


 それから既に3年の月日がたっている。俺は大学受験に備えて最近は探す時間も取れずにいた。

 そして絶望的な状況に追い込まれている園田家の旦那さんは生きがいをなくし、今は精神状態が不安定の為施設で暮らしている。


 自殺していないのは家族の死体が見つかっておらず、まだ探す目があるからかもしれない。




 今回俺がここに呼ばれたという事は、アリサは恐らく死んでしまったのだろう。


 悲しみや怒りが心の奥底から湧いてくるが、今感情に振り回されて悲しんだりはしていられない。

 俺が死んでしまえば、両親のどちらかが飛ばされてくることは確実なのだから。


 恐らく両親も俺が居なくなった事で悲しんでいるはずだ。そんな中俺が死んでどちらかが失踪したらどうなるだろうか? そんなの分かりきっている。

 俺をここまで育ててくれた両親を、園田家の旦那さんと同じ様にするわけにはいかない。あんな見ていられない様な状態に実の両親をしたくはない。




 決意を固めて小箱から腕輪を取り出して左腕に通す。すると腕輪が手首にピッタリの大きさに縮んで取ることが出来なくなった。無駄にハイテクである。


「これでいいのか…?『ステータス』」


 ステータスという言葉に反応して半透明の画面が腕輪から出てくる。どうやらタッチして操作するみたいだ。


―――――――――――――――――――

名前:大沢ノリト

種族:人族

職業:迷宮の主

Lv:1 NEXTLv:10P

HP:100/100

SP:50/50

P:10000


STR :10

INT :10

DEX :10

DEF :10

MDEF:10

AGI :10

LUK :10


固有能力:《迷宮創造》《罠作成》《魔族召喚》《隷属化》

戦闘技能:未取得

称号:未取得

―――――――――――――――――――


 《迷宮創造》…部屋、通路等の迷宮の要素を、主のイメージに沿って作り出すことが出来る。作るものの規模や質によって消費Pが上がる。


 《罠作成》…[粘着液:1P] [取っ手:5P] [ボタン:5P] [落とし穴:10P] [針:1P] [糸:1P][鉄棒:10P]を使用して罠を作成できる。


 《魔族召喚》…魔に属する者たちを召喚し、使役することが出来る。召喚条件を満たせば召喚出来る魔族が増える。[魔犬:1P][子ブリン:2P][インプ:5P]


 《隷属化》…ダンジョン内に居る者を指定して隷属化することが出来る。相手が隷属化に承諾した場合に関しては消費Pが少なくなる。

 消費Pは相手の強さに応じて変動する。隷属化した者は死んでもPを消費する事で生き返らせることが出来る。

 尚、30分以内なら大量にPを消費する事で死んでいる者を隷属化する事も可能である。


 全ての詳細を見終わった後、作る部屋や罠を考える前に、俺はすぐに隷属化の能力を発動させた。


「《隷属化》ターゲット:園田アリサ」


 もしかしたらの可能性である。勘違いである可能性も無くはないが、アリサが死んで即座に俺がここへと呼び出されたのなら、まだ30分経っていないはずだ。


 ポケットの携帯と家を出た時間を計算してもまだ25分、ギリギリ間に合うのではないかと思い、試してみたのだが反応がない。


 アリサが以前の主で無かったのなら別にそれで構わないじゃないか。と思いつつもやっぱり駄目だったのかと期待した分だけ落ち込みながら、ダンジョンの構成を考える為にステータスを再度開く。


 するとステータス画面にメッセージが表示されていた。


『【園田アリサ】蘇生隷属化必要P:9900 YES/NO』


 俺は迷わずYESを選択した。ほとんどPが無くなってしまったがそんなの知った事ではない。

 俺はアリサの兄でありたいと今でも思っているし、失踪した時に何もしてやれなかった分、今してやれる事をやってやりたいと思っている。


 例えそのせいで俺が死んでも、アリサの生きている時間が長くなるのなら両親も許してくれるのではないかと、我ながら勝手ではあるがそう思った。


 小部屋の中に浮かんだ丸く浮かび上がり、魔法陣の様な円形の上に光りながら、黒い長髪の美少女と呼んで差支えない女の子が空中に浮かび上がる。


 最後に見た時よりも幾分か成長して綺麗になっているが、間違いなく園田アリサ、俺の妹分だ。


 浮かんでいた体がゆっくりと地面に着地した後は、それまでの幻想的な光景が嘘だったかのように、まるで今まで眠ってましたとばかりに、目をゴシゴシとコスって、小さくあくびをするアリサの姿があった。


 見た目からは考えられないような恍けた仕草ではあるが、俺にとってはこっち方が慣れ親しんでいる為、安心するわーとしみじみ思ってしまう。


「あれ? ……ノリト兄さん?」


「そうだよ」


 ゴシゴシこすっていた手を止めて半目で睨んでくるアリサ。周りからはその容姿と猫かぶり故に大和撫子と勘違いされ易かったけど、……実際はこんなもんだ。


「えっ……嘘! 何でノリト兄さんが? ええっ!?」


 今更状況に気付いたのか、あたふたし始めるアリサを見てクスリと笑う。久々ではあったが性格はあまり変わっていないらしい。


「ノリト兄さんが居るってことは私は死んだって事で、ノリト兄さんに会えるってことは此処は天国? ノリト兄さん死んじゃったんですか?」


 アリサの立場から見たらそうなるのか、などと1人で勝手に感心しつつ、これまでの経緯を話す。


 一番大切な人のくだりで顔を真っ赤に染めていたが、そこはマナーとして気にしないようにしてあげた。前の世界での大切な人なので、今の俺が最も大切な人の内に入るかは微妙だしね。


 都合の悪い話は回避してあげたというのに、アリサの顔色は話を進めるうちにどんどん悪くなっていく。何か地雷を踏んだのか? 俺が知らない間にそんなものが出来ていたとしたら、とてもではないが対処のしようがないのだけれど。


 と思っていたのだがどうやら違うらしい。


「残りのPいくら残ってるんですか?」


「100」


 残りのPを言った瞬間に張り手を食らった。バチンという派手な音がしたものの、俺が隷属者になっているアリサからダメージを受ける事は無い。でも何故か痛い気がしたので、オーバーリアクションをとって悶えてみせる。


 先ほどまで何かに怯えているようだったのに、今は般若の様に恐ろしい形相をしているのだから、あながち間違いな行動をとっているわけではないと思いたい。


「迷宮創造で小さなフロアを作るだけでも最低100Pは必要なのに、一体何を考えているんですか! 私を生き返らせるよりももっと、……生き抜くことを考えてくれた方が私は嬉しかったのにっ!」


 確かに《迷宮創造》は只の小さなフロアを作るだけでも100Pはかかると、頭の中でシミュレーションしたときに出てきた。

 そしてそれに様々な創作物を付け足すのはさらにPが必要で。さらに部屋にこちらが有利な特性を付け足したりするのは、今の倍以上のPが必要とわかった。


 だからアリサの言いたいことは分かる。正直自分でもこの後どうすんだよ、とか思わないでもない。だけど俺はこうしたかったのだ。


「悪いとは思うが俺は俺が生きる以上に妹分のお前にもっと生きてほしいんだ」


 精一杯の誠意を込めて瞳を逸らさずに、自分でも恥ずかしいとも思えるセリフを言ってのけると、顔を赤くしたアリサはそっぽを向いてしまった。


 そんな昔ながらの姿に、やはりこれで良かったなと思いを新たにして、アリサに指摘された問題をどうやって解決するか考えだす。とはいっても、1人で右も左も分からない状況に投げ出されたわけではないので、精神的には焦るどころかほんの少し余裕がある。


「それに経験者のアリサが居ればなんとかなるさ」


「はあ……、私は確かに経験者だけど、今はノリト兄さんの隷属下だからLv1に戻ってますし、助言ぐらいしかできませんよ」


 マジで? と落ち着きを取り戻したアリサの指摘に動揺する。少なからず期待していたのだ。せめてチートとかじゃなくてもいいから、それなりに最初有利になる様にしてほしかったというのに……。


「言っておきますけどマジですよ? 今腕輪が点滅してるからステータスを開いてみてください。私のステータスもそこに載っているはずなので、まずはそれで確認して下さい」


 言われるがままにステータスの確認をしようと腕輪に目をやると、アリサの言った様に赤く点滅していた。何だろうと思いながら『ステータス』と呟く。


―――――――――――――――――――

名前:大沢ノリト

種族:人族

職業:迷宮の主

Lv:1 NEXTLv:10P

HP:100/100

SP:50/50

P:100


STR :10

INT :10(+5)

DEX :10

DEF :10(+5)

MDEF:10

AGI :10

LUK :10(-2)


固有能力:《迷宮創造》《罠作成》《魔族召喚》《隷属化:階級操作》

戦闘技能:《直感》《光魔術》

称号:《生命の冒涜者》《隷属者の主》

―――――――――――――――――――


 隷属化の能力に階級操作が加わっている。一体何の階級を操作するんだろうかと良くわからず首をひねっていると、アリサが横から覗き込んで説明文を見る前に口頭でわざわざ説明してくれる。


 なんでも隷属化した対象には階級を付ける事が出来て、最初の段階では階級を部下以外選べないものの、アリサを隷属化させたことにより、次から隷属される場合や、隷属させた者の階級を変更できるようになったいう話だった。


 アリサが細々と説明をしてくれているが、要点をまとめるとこんな感じだ。


・部下:意志を持ち、主に対して提案や反抗する態度を見せることが出来るが、主にダメージを与えることは出来ない。

・奴隷:意志は持っていて主に対して絶対服従、といっても話すぐらいは出来る。後は部下の指揮下に入れることも出来るらしい。

・人形:意志を持たない命令通りにしか動かない人形に成り下がる。人形にされた者が元に戻る事はない。こちらも奴隷もしくは部下の指揮下に入れられるとの事。


 ちなみにだが奴隷や人形にする際は部下にするよりも消費Pが少ないらしく、隷属化させる時はまず奴隷にして使えるかどうか判断したのち、部下か人形にした方がいいらしい。


 人形にするのはかなり気が引けるけど、ここまで説明しているのだからアリサは使った事があるのだろう。


 けれどここでは問いただしたりはしない。ここ3年で様々な事があるぐらい想像はつくし、ここで生活していれば使う必要性も出てくるだろうから、そのうち説明してくれるだろう。


 今回アリサの隷属化の消費Pが馬鹿高かったのは、最初のうちは部下にしかすることが出来ず、尚且つ蘇生したためであるとか。

 本来蘇生して隷属化するのは引き継ぐことのできる能力が減るし、消費Pは無駄にでかいし、相手を一度殺しているのでPは貰えないしでいい事が無いんだとか。


 称号に関しても教えてくれたが、これはステータスに補正が付くぐらいの物だと考えた方がいいとか。

 取得方法としては自分で何かをやり遂げた時、あるいはダンジョンの外で噂される迷宮の主の呼び名が称号に反映される場合もあるらしい、噂の場合は大抵恥ずかしいものが多いんだとか……色々気を付けよう。


 ちなみに称号補正は《生命の冒涜者》がLUK-2、INT+5で《隷属者の主》がDEF+5だと詳細情報に載っていた。


 後は《直感》と《光魔術》だがこれについては説明できないという事なので、後で自分で確認する事になった。


 次はアリサのステータスだが、これは俺のステータス画面に矢印のアイコンが増えており、それに触れると隷属者・人族一覧というものが出てきて、その中の園田アリサを選ぶことによって閲覧することが出来た。


―――――――――――――――――――

名前:園田アリサ(隷属者)

種族:人族

職業:ノリトの部下

Lv:1 NEXTLv:10Ex

HP:200/200

SP:150/150

Ex:0


STR :20(+10)

INT :30(+30)

DEX :25

DEF :10

MDEF:20

AGI :20(+10)

LUK :5


固有能力:《罠作成》《霊族召喚》

戦闘技能:《暗殺》《闇魔術》

称号:《闇夜の鬼姫》《霊を従がえる者》《闇の魔術師》

―――――――――――――――――――


 明らかに俺より強いしね。何が俺に合わせ弱くなってるだ、めちゃめちゃ強いじゃないか、兄として少し傷ついたぞ。


 そして何だこの称号、明らかに中二病の強者っぽいぞアリサ……、と哀れみの視線を向けると、アリサが顔を赤くしてステータス閲覧の妨害に入るが、俺はあえて無視し、アリサの能力詳細情報を見る。


 《霊族召喚》…霊に属する者を召喚し、使役することが出来る。召喚条件を満たせば召喚出来る霊族が増える。[骨犬:1Ex] [ゾンビ:2Ex] [ゴースト:5Ex]


 《暗殺》…属性闇のフロアで敵に認識されない。

 《闇魔術》…[闇球][影縫い]が使用可能。


 《闇夜の鬼姫》…暗闇の中で人々を蹂躙した美しいその姿から名が付いた。STR+10、AGI+10

 《霊を従がえる者》…数多の霊達を従がえる資格の所有者。INT+10

 《闇の魔術師》…暗黒を行使する魔術師。INT+20


 ある程度見終わった後、腹黒いお前に似合い過ぎだろとゲラゲラ笑い転げたら殴られてしまった。痛がるリアクションを取った後、何故こんな能力等があるのかアリサに聞いてみた。


 アリサが言うには召喚とか罠作成は迷宮の主をやっていた時の固有能力の一つらしい。他のも大体その時取得したものの一部だとか。

 ステータスは隷属化した時にある程度の引き継ぐことが出来るという事だが、これは兄として少し遣る瀬無くなる。活躍の場が妹分よりも少なくなりそうだ……確実に。


 後他に気になる点と言えばExだろうか。これは経験値を示唆していて俺とは違い、相手を殺したときにのみ増えるらしい。そしてその恩恵は主たる俺にも来るようである。こればっかりは本当にありがたいシステムだと思う。


 だからといって隷属者を増やしすぎればいらぬコストを消費するのだとか。復活以外でコストを消費する場面があるのかと聞いたら食事はどうするのと問われてしまった。


 今まで頭からすっぽり抜けていたがどうやら食料関係も全て自分で作らないと無いらしい。

 俺ってやつはどうしようもないなほんと、と苦笑しながら悩んでいるとアリサが気遣って補足情報を伝えてきた。


 幸いこの世界、というよりダンジョンでは空腹で死ぬことはないらしい。実際以前アリサが使役していた隷属者やモンスター達は何も食べないで平気だったとか、ただ空腹は感じるので食べた方が絶対にいいと力説されてしまった。


 アリサは昔から結構食い意地が張っていたが今も健在らしい。といっても俺も食べる方なので出来る限り早く飯にありつきたい。


 俺とアリサはこれからの、主に食事にありつくにはどうすればいいか話し合う事になった。もちろんその中に侵入者対策も含まれてはいるがあくまで本題は食事の話だった。




 これからどうなるか俺にはさっぱりわからないが、出来れば平和に暮らしたいものである。

◇9/8 母失踪時変更。産後→娘小3の頃へ

◇9/13 ダンジョン考察の表現変更。

◇9/14 アリサ召喚霊族修正。

◇10/20 全角スペース付け加え&一部改行修正。

◇1/6 句読点修正。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ