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前回からものすごく時間が立ってしまいすみません。

エルネストに渡された紙に鈴花は、知っている文字を全て書きだした。日本語の平仮名やカタカナを五十音順に縦書きで書き、カタカナの左横に漢字で縦書きで鈴花と書いた。数字は1から10までを書き終え、アルファベットは全て横書きで書き出した。



エルネストはスラスラと書き出す鈴花を見やった。眉間に皺をよせ字をせっせと紙に書いている表情は学校で勉学に励む学生とそう変わらない。

昔過ごした懐かしい学生時代を暫く思いだしていると、コトリと音がなり、エルネストは顔をあげた。鈴花は文字を書いた紙をエルネストに差し出す。


「書けたわ、これが私が憶えてる字よ。日本語て読んでいたの」



そう言われながら、差し出され紙にエルネストは目を通す。そこに書かれていたのは見たことのない文字ばかりだった。


「ニホンゴか初めてみる文字ばかりだ」


複雑に書かれた字は思いの外沢山ありエルネストは興味を抱いた。しばらくエルネストは紙面を見ることに専念したため鈴花は再び訪れた沈黙に口を閉じる。


エルネストが告げた見たことのない字を何故自分が知っているのか鈴花は新たな不安を覚えつつ、エルネストが顔を上げるのを待った。


漸く顔を上げ口を開くエルネストに不安を隠すように鈴花は真っ直ぐにエルネストの瞳を見る。


その不安な瞳は直ぐに隠されたが、エルネストを真っ直ぐに見てくる鈴花の瞳に不安が浮かんでいたことにエルネストは直ぐに気づいた。

その不安を取り除こうと、口を開く。


「夜に昔の馴染みに会う事になった、彼なら何か分かるかもしれないから、一緒に行かないか?」


エルネストは鈴花に目線を合わせて伝える。


「何か分かるのなら行きたいな、その馴染みの人ってお友だちなの?」


聞いてきた鈴花の疑問に先ほど思い浮かべていた学生時代が再び思いだされた、確かにその中に馴染みの彼もいる。


改めて考えると、学友であり友達である事にかわりはない。

ただエルネストにとって今でこそあまり会わないが、昔は実の兄弟よりも身近に居たため一般的に言われる友達以上に関わりは深かった。

しかし、その事はまだ詳しく鈴花に伝える気はなかったため、普通のトモダチとして伝える事にした。


「そうだねトモダチだよ」


そう答えた時に扉から3回ノックの音が鳴り、執事のロイクが柔らかな声で、エルネストに来客が来た事を告げた。


エルネストは直ぐに行く事を告げ、鈴花が文字を書いた紙を折り内側のポケットにしまう。


「これは預かるよ、今から商談がある鈴花も来るかい?」


まさか大事な商談に来るかと聞かれるとは思わず、鈴花は慌てて両手を振りながら答えた。


「商談って大切なお話でしょ?私は此処で待ってるわ」


てっきり鈴花はついて来ると思ったエルネストは少し驚いたが同意することにした。


「わかった、商談から帰ってきたら馴染みの彼に会いに行こう。それまで暇だと思うから屋敷を見てて構わないよ。」


机の上に置いてある物を慣れた手つきで片付けながらエルネストは一人になる鈴花を気づかった。エルネストの気遣いに鈴花は嬉しく思ったが、勝手に歩き回るのに抵抗があった。


「ありがとう、でも勝手に見るのは悪いからこの部屋に居るわ。屋敷はまた今度案内してくれる?」


少し首を傾げ聞いてくる鈴花が幼子のように見え、エルネストは微笑みを顔に浮かべた。


「わかった、なるべく早く商談を終わらせてくるから。じゃあ行ってくる」


鈴花はエルネストの微笑みに驚きコクンと頷いて返事をし手を振った。


それにエルネストも手を振って答えドアを開け廊下へと出て行った。



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