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いつの間に夏✨ 〜2026、闘病覚え書き  作者: 澳 加純 


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脳外科病棟の夜は長い

 クリニックからの紹介状を持って、大病院へ。脳外科へ。内科とか外科じゃなくて、()()()ですよ。久しぶりです。大きな病院に付き添いじゃなくて、自分の診察でやってきたの。でも本人はもうぐったりで、手続きは全て付き添いの娘がやってくれました。わたし、車椅子に乗っていただけ。マイナンバーカードの照合だけ立ち上がって顔上げただけさ。でもさ、ここ病院だよね。なのになんで、マイナンバーカードの検証器の位置があんなに高い所にあるのさ。車椅子に乗っている人は立ち上がらなきゃならないじゃん。体調が悪くんだよ。もう体力の限界突破していて、この地点で座っているのも精一杯だった。立つのも大変なんだけれど……。


 検査入院に漕ぎ着けた、わたしは早速採血にレントゲンと空きのあるところから、検査に回りました。問題はCTとかMRIなんですよね。脳内がどうなっているのかはこの辺の検査が不可欠なんですが、予約が一杯ですぐにはでできない… といえ患部はここなので、みなくっちゃ先生もなんとも言えない。そこで、とりあえず入院しちゃって、検査機器の空きが出たらそこにわたしの検査をぶち込んでしまおうという方法が取られました。

 脳外科の先生はパンク系?なにせ、クリニックからのご紹介でいきなり飛び込んできて、即要手術なんだから、先生も大変だ。大至急カルテ作成して、手術の段取り立てて……。ご迷惑をお掛けしました。

 でも、こっちも必死なんです。文字どおり。初対面の先生に全幅の信頼置いて脳の手術受けようって、結構いい度胸だと思うのよ。


 ちなみにわたしの主治医の先生は『映画 テルマエロマエ』でお風呂の設計技師ではなくローマ皇帝の役を演じたらに似合いそうな濃い目のお顔立ちでした。肖像権の問題があるので、ここへんのヒントから先生のお顔を想像してください。

 まさか患者からこんな事思われているとは思ってもいないだろう。へへッ。


 そんなことよりテルマエ(すみません)先生、難しい顔しているよう。薬投与で治療とは言わんし、これは手術確定コースなんだろな〜。うーん。ずっとほったらかしにしてきたからなぁ、わたしの健康は。

 どー見ても、わたしの症状ヤバくない?

 患部が脳内なので、早い方が良いのはわかりますが、翌朝一番でCTその翌日にはカテーテルとそして翌週の水曜日には手術とトントン拍子に予定が詰まっていきます。


 もう手術で腹括っていますので、こうなったら、普段見られない検査機材見学ツアー気分です。そのくらいの心づもりでいないと、面白くないじゃありませんか。エッセイのネタが一気に増えるんです。わーい!←ばかである


 ありがたいお話なのですが、医療ドラマで観ていたような機械(それも)ホンモノにご対面です。ストレチャー移動ってのも体感しちゃいました。けれど、これ、思っていたより面白くありませんでした。だって、わたしには天井しか見えないんですもの。マジで重病患者ジャーン!な気分は味わえましたが。それまでありがたい事に大きな病気をしたことも無かったので、とにかく新鮮な体験ばかりでした。


 脳外科病棟のなので、大部屋といっても定員2名。

 普通に5〜6人部屋だと思っていたわたしはビックリ。

 まあ脳外科は脳外科でいろいろあるんですけれど。

 夜中も賑やか。どこからか、妙に明るいお声が聞こえてきたり、ナースコールは鳴りだすと、ずっと鳴りっぱなし。賑やかです。同室の方が寝ぼけて深夜2時にいきなり大声で「おはようございます、おはようございます、おはようございます」とご挨拶された時には目が覚めました。

 そしてその後焦った声で「あんた、どうしてそこにいるの?」と続くともはやホラーですよ。

更に続く何かを引きずるような音。確かめたくとも、仕切りのカーテン開ける訳にもいかないし、当時のわたしは身体が動かなかったので、音の正体がわからない。身動きも出来ない。どうやら同室の方、本当に身体を引きずって、廊下にまで出て行ってみたいです。翌朝転院だとかというお話は漏れ伺っておりましが、寝ぼけて急に寂しくなったご様子でした。


 でも、わたしには、ほぼほぼホラーですよ。シーズン的にもピッタリですしね。音を聴いて、止せばいいのに過剰に想像してしまう。

 お次の方も夜中にいきなり「靴下、靴下!」と叫び出したり寝ぼけて誰かの姿を見たりと、ありました。 そこで有眠剤をいただいて寝てしまうようになったのですが、あと夜中に不安になると独り言を始める方も。おそらく、ご本人は語っているつもりはないのでしょう。あれこれと脳内で考えているだけ……だと思います。でも、ご本人の意思とは関係なく、ダダ漏れになっているんです。これが結構辛いっ。聞く気もないのですが、付き合わさるのよ。寝られない。

 いびきはお互い様だと思っているので、まだ耐えられるのですが、永遠に語られる独り言は辛いものがあります、家庭事情まで見えてきちゃうし。ご当人も寝られない言うておりますが、付き合わされるこちらはもっと「寝られなーい!」わたしは寝たいのです。




 それより苦痛だったのは、点滴の針。


 ああ、


 わたしはとことん針との合性は悪いようです……。





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