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夢と現

目を開けるとそこは真っ白いキューブ型の部屋にベッドがあるだけの簡素な場所だった。

「あ…れ……」

身体がベッドに拘束されている

手も足も胴も…

また左手には点滴が頭にはコードの伸びたキャップが付けられている。

「律…どこ…律」

「実験は成功のようだな」

白衣を着た男が部屋の鍵を開けて入ってきた。

「ここ…は?」

わかっているのに説明をわざわざ求める伊織。

「病院だ。まあ一般の病院とはちょっと違うがね。」

「さっきのは夢?」

「そうだ。我々は夢を操る事の出来る実験をしている。そしてそれがたった今!!

実現した!夢を操る事が出来ればその夢を買っていただける!

要はビジネスさ!誰もが一度は思った事があるだろう。こんな夢を見れたらと夢の続きが見れたらと夢を自在に操れたらと」


白衣の男は高揚しているみたいだった。




伊織は考える。


ああそうか。


私は、

都合の良い夢を見ていただけだったのか。

あの膝の温もり、感覚、全て夢だったのか。


伊織は統合失調症だった。


何度も経験ある妄想と現実がわからなくなる現象。




(律は私の作り出した妄想の産物…)


涙と共に内から込み上げてくる悲鳴。


「いやいやああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーあああーーーーーーーーああああああーーーーーーーーはあ、はあ、は、はあ、はあ」


伊織は叫びと共に過呼吸となる。


受け入れたくない現実が伊織を襲う。


白衣の男はは焦ったような様子はなく

他の白衣を着た者たちに指示を出す。

そして伊織は深い眠りにつくのだった。


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