表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【10/15 発売】肉食令嬢は、肉のために結婚することにした。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

78/87

78:謁見の間で。

 



 案内されたのは、謁見の間。

 荘厳というよりは、ゴテゴテしいというか目が痛い感じのきらびやかな広間でした。

 そんな謁見の間の上座中央にドドーンと置かれている王座。そこに座るは……なんだか以前にお見かけしたときより、ふくよかで少し白髪が増えたような国王陛下。


 ――――あら?


 明らかに十キロ以上は増えられているような?


「待っていたぞ」

「ご無沙汰しておりました」

「よい。で? 逆鱗は?」

「……」


 開口一番で、逆鱗の事を言われてしまいました。

 レオン様は出来るだけ渡したくなかったそうですが、これはちょっと無理な空気が出ていませんかね?

 あと、陛下の斜め後ろに立っている女性が、どえらく鋭い目付きで睨み付けてくるのですが……手負いの野生動物的に。

 確か王女殿下だったとは思うのですが、重要な夜会以外はほぼほぼ参加しないので、記憶が定かではありません。


「ハァァァ。逆鱗は、ゼルファー殿下が結婚祝いとして下さいましたが?」


 ――――溜め息!?


 レオン様がものっすごく大きな溜め息を吐いて、まさかの拒否の姿勢を取られました。

 国王陛下のこめかみがピクピクと動いているのですが、レオン様は完全無視でした。


「逆鱗という希少素材をか?」

「はい。何か問題が?」

「普通は献上品にすると思うのだがな」


 レオン様がまたもや大きな溜め息を吐きました。


「私も妻も、それで構いはしませんが……ラングス帝国の王子殿下から下賜されたものだということを努努お忘れなきよう」

「………あぁ」


 陛下が苦虫を噛み潰したようになった瞬間、斜め後ろにいた王女殿下が満面の笑みで前に出て来られました。


「逆鱗は、私の輿入れの際の装飾品にしますの」

「あぁ、やっと貰い手が見つかったのですね。随分と行き遅れていらっしゃいましたが」


 レオン様、まさかの重低音で棒読み。

 そして、王女殿下はまさかの恍惚とした表情。


 ――――マゾがいる!


 希少な生物を見たときのような、なんとも言えない高揚感は、隣でニコリと微笑まれたレオン様のおかげで霧散しました。

 なぜにこのタイミングで微笑みを?と思っていましたら、レオン様が懐からなにかの書簡を出して、陛下にお渡ししました。

 

 ――――あれは?


 実家を出る際に、お父様がレオン様にお渡ししていたものとそっくりです。封蝋もそっくりです。

 つまりは、お父様が用意していた書簡ということですよね?

 内容は何が書いてあるのでしょうか?

 というか、お父様は国王陛下に書簡を渡せるほどの人物とは、到底思えないのですが…………。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

◇◆◇ 10/15発売! ◇◆◇


肉食令嬢は、肉のために結婚することにした。
書籍表紙


表紙&挿絵は『春名ソマリ』先生っ!
お肉お肉なクラウディアと、甘やかし上手なレオンがめちゃくちゃ幸せそうに描かれてるぅ!

そして、どえらくラブラブな挿絵に悶えてけろ!!!!

♣ カクコン10受賞作! ♣
KADOKAWA ビーズログ文庫様より、10/15 発売です。
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

販売店舗一例としてリンクボタンを置いておきます。


▷▶▷ KADOKAWA

▷▶▷ ビーズログ文庫

▷▶▷ amazon

▷▶▷ シーモア

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ