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【10/15 発売】肉食令嬢は、肉のために結婚することにした。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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48/87

48:牛タンづくし。

 



 レオン様に抱きしめられながらキスをしていましたら、お腹がドギュルルルとあり得ない鳴き声を出しました。

 なぜにこのタイミングで鳴るのでしょうか……。

 レオン様にブフッと吹き出されてしまいました。


「クラウディアの腹は本当に、いい音を出すな」

「すみません」

「ん? 可愛くて好きだが?」


 キョトンとしたお顔で首を傾げられました。レオン様のその反応のほうが可愛いんですが!?

 



 とりあえず、レオン様はお着替えされるとのことで、私は厨房に戻りました。


「おかえりなさいませ。奥さ…………何かありました? 頬が赤いような?」

「気のせいです!」

「……はぁ」


 料理長は怪訝な顔ではあるものの、それ以上は聞いていませんでした。

 夕食の出来を確認し、食堂に戻りました。


「今日は牛タンづくしの夕食です!」

「ん。昼に言っていたな」


 ニコッと笑ってくださったレオン様に、ニコッと微笑み返して、二人で頬を染めて、二人でまた笑って。

 こういった言葉のないコミュニケーションをしていると、心がぽかぽかとしてきます。

 

 それぞれで想い合い、すれ違い、小さな喧嘩、仲直り。こういったことを繰り返しているのって、すごく恋人のようです。

 すでに結婚をしてはいますが。

 いま、私たちはお互いに恋をしあっているのでしょうね。


「お待たせいたしました」


 サラダには薄切りのタンをサッと炙ったものを入れて、シーザーサラダドレッシングをかけています。


「ん? これが牛の舌?」

「はい! 少しコリッとしていて私は好きなのですが、レオン様はいかがですか?」

「美味くてびっくりしている。見た目も全然わからないな。色は少しくすんでいて味が想像できなかったが、さっぱりとしているのに深みのある不思議な味だ」


 レオン様がもりもりとサラダを食べています。

 これは、幸先の良い始まりですね。


 サラダの次は、厚切りステーキです。

 いつもはハーフコース程度ですが、今日はサラダ、ステーキ、シチューの三コースにしました。


 温めた鉄板の上に乗せられた牛タンステーキが、ジュワジュワと美味しそうな音を立てています。

 ニセンチほどの厚切りにし、表面に格子状の切り目を入れています。強火で表面をしっかりと焼き、玉ねぎとレモンとペッパーで作ったステーキソースを掛けています。


「なんだ……これは…………食べる前から口の中がよだれで大変なことになっているんだが!?」

「このソース、いい匂いですよね!」

「レモンの酸味もだが、焼ける匂いが、どの肉の部位とも違う……」


 レオン様が牛タンステーキをジッと見ています。

 

「さぁ、食べましょう?」


 カトラリーを持ち上げると、レオン様がコクコクとうなずきながら、慌ててカトラリーを握っていました。

 きっと、切ってびっくり、口に入れてびっくりになるはずです!




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◇◆◇ 10/15発売! ◇◆◇


肉食令嬢は、肉のために結婚することにした。
書籍表紙


表紙&挿絵は『春名ソマリ』先生っ!
お肉お肉なクラウディアと、甘やかし上手なレオンがめちゃくちゃ幸せそうに描かれてるぅ!

そして、どえらくラブラブな挿絵に悶えてけろ!!!!

♣ カクコン10受賞作! ♣
KADOKAWA ビーズログ文庫様より、10/15 発売です。
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

販売店舗一例としてリンクボタンを置いておきます。


▷▶▷ KADOKAWA

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▷▶▷ シーモア

― 新着の感想 ―
[良い点] 私も牛タン大好き [一言] なんかアオハル♡
[一言] 肉テロ(もう語彙が…)
[良い点] 恋愛という肉欲と食欲という肉欲の幸せなマリアージュ! [気になる点] ≻牛タンづくし。 食前に交わしたキスも『舌』ですね^^; [一言] 更新感謝です^^ 空腹は最高の調味料といいますが…
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