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【10/15 発売】肉食令嬢は、肉のために結婚することにした。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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42/87

42:ドラゴンのお肉。

 



 シュラスコパーティーは折り返し地点。


「んー、コカトリスのお肉は、思ったよりも普通ですね」

「そうだな。少しぱさついた感じもするな」

「牛のお肉は完璧ですね」


 噛めば噛むほどに凝縮した旨味が口の中に溢れます。口から鼻へと香ばしさが抜けてゆき、息をするのが惜しいような気にさえなります。ステーキとはまた違った味わいです。

 今回焼かれていたものの中では一番好きかもしれません。


「んんっ……はぁぁぁ…………何度食べても美味しいです」


 そういえば、牛タンは焼かないのでしょうか? 

 シュラスコと牛タンは完璧なまでの組み合わせだと思うのですが。

 そう言うと、レオン様も料理長もきょとんとしていました。そもそも『牛タン』というのが何なのかわからないようでした。


「牛の、舌?」

「はい」

「舌を、食べるのか?」

「はい!」


 レオン様の眉間にぎゅむむむむっとシワが寄りました。

 料理長にはサッと視線を逸らされてしまいました。


 ――――あらぁ?


「もしや、食べられたことがない?」

「ない」

「美味しいのに」

「いや、部位が売られているのは見たことあるのだが…………見た目が…………」

「確かに、ちょっとグロテスクではありますよね」

「あ、あぁ……うん」


 レオン様の目と表情が『ちょっとどころじゃないが!?』とハッキリと言っていますが、無視しておきます。

  

 皮を剥ぎスライスしたものなら食べやすいかと思います。

 厚切りで焼くのもおすすめですし、シチューにしても美味しいのですが。

 食べたことがないのならば……確かにちょっと勇気がいるのかもしれませんね。


「クラウディアは、本当に何でも食べているな」

「そうですかね? 魔獣はこちらで初めて食べましたよ」

「確かに。クラウディアが食べたことないものか…………そういえば、こちらに来た時に竜を気にしていたな?」

「っ! ドラゴンのお肉っ!」


 つい、ガタリと立ち上がってしまいました。

 レオン様が目を丸くして驚いています。やってしまいました。先程からちょっと引かれ気味のような気がします。


「なるほど……………………………………仕留めるか」


 ぼそりとレオン様がそう呟いた瞬間の目は、完全に狩人のそれでした。

 この感じは竜種が飛来したら、確実に仕留めそうなのですが、私は同行できるのでしょうか?

 おねだりしてみようか、悩ましいです。

 



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◇◆◇ 10/15発売! ◇◆◇


肉食令嬢は、肉のために結婚することにした。
書籍表紙


表紙&挿絵は『春名ソマリ』先生っ!
お肉お肉なクラウディアと、甘やかし上手なレオンがめちゃくちゃ幸せそうに描かれてるぅ!

そして、どえらくラブラブな挿絵に悶えてけろ!!!!

♣ カクコン10受賞作! ♣
KADOKAWA ビーズログ文庫様より、10/15 発売です。
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

販売店舗一例としてリンクボタンを置いておきます。


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― 新着の感想 ―
嫁が初めて欲したものがドラゴンの肉www
[一言] レオン様が本当に狩猟民族にw
[良い点] シュラスコシュラスコ!! [気になる点] ドラゴンのお肉~ԅ(º﹃ºԅ) [一言] 更新感謝です^^ 牛タンを食べたことがないなんて、この狩猟民族共は無駄に人生損してましたね(~_~;)…
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