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地球連邦国転移物語  作者: ZERO 零
序章
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第6話 サーヴァント作戦始動ッ!

ダルケル歴960年 4月11日 王城


菊池達は半ば強引に連れていかれる。


「では!ここでお待ちください。」


カールが指を指したところは、見たことの無いお菓子の数々と紅茶だった。


「は、はい。」


菊池は、はいしか言えない。


「近衛兵の方々もどうぞ!」


そういうとカールは部屋を出ていった。


「はぁ、どうなる事やら。てか、これ食えるのかな……?」


まだ、この世界の食品が安全かどうかは全く分からない。


「護衛兵、採取箱を出せ。」


菊池はそういうと採取箱を護衛兵に出させる。


「これは、研究所送りだな……。」


菊池な特殊なケースにクッキーや紅茶をそれぞれ少しずつ入れていく。


少し、多めだが。


「チキウ人の皆様!外務卿をお連れ致しました!」


バァンとドアを開けた為、菊池は身を震わせた。


「どうも、地球連邦国外務省から来た菊池です。」


菊池は頭を下げて言う。


「そんな滅相な!いえいえ!早く国交締結しましょう!」


(いやいや、いくら何でも早すぎるだろ。どういうことだよ?)


菊池は心の中でツッコミを入れる。


「は、はい。」


その後、地球連邦国はピューレサイロ王国と国交を締結したのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


20XX年 4月11日 地球連邦国 ジュネーブ 大統領官邸


「おお、国交を締結したのか……これで一段落ではなく、シュメール王国はどうするのだ?」


クリーンは官邸でオンライン会議をしていた。


執務室には多数のホログラムスクリーンにより各大臣が居た。


『ええ、大規模な攻撃を仕掛ける作戦が軍から提示されています。その作戦名はサーヴァント作戦。厨二病かって感じですがね。』


国防省大臣のマーク・シュレルは軍の作戦名に厨二病を感じたようだ。


「別に作戦名なんぞ意味は無い。成功すれば良いのだ。まぁ、シュメール王国に対する大規模な攻撃は海上艦が蒸気船ということだから海軍は問題がないだろう。航空機が生物であるワイバーンであれば、空軍は問題が無い。だが、問題は陸軍だ。」


クリーンの不安は陸軍なのだ。魔法なんぞチート級の物理法則に逆らうモノは瞬間移動やレーザー攻撃等、地球連邦国には実現出来ていない事が簡単に出来てしまう。


能力がまだ分からない為、何をされるのかが分からないのだ。


『嗚呼、そうだがこのまま膠着状態は許されることでは無いな。結果が何であれ、我々を攻撃した敵です。殺るしかないでしょう。』


「嗚呼、そうだな。殺るしかないな。よし、シュメール王国に対する大規模攻撃であるサーヴァント作戦をこれより実行に移せ!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


20XX年 4月12日 大西洋


ザァーーーーーーーーーッ


広大な海を縦横無尽に航行する複数の艦艇が居た。


第4空母打撃群だ。


第4空母打撃群 旗艦 「アーク・ロイヤルIV」 CIC


「これより、サーヴァント作戦を開始する!」


第4空母打撃群司令の森山 昭仁中将だ。


その言葉と同時にジェットエンジンの音やプロペラ音が鳴り響く。


シュメール王国の陸地に向けて何百という航空機が向かう。


ゴォォーーーーーーーーーーーッ


40機のSuー57Nが制空権を奪取する為、上空を駆け回る。


そして、23機の対地攻撃支援機であるAー11が後方より、対地攻撃をする為に超音速で向かう。


ザァーーーーーーーーーッ


18隻のLCACー4型がプロペラ音を奏で、上陸する。


その後、SBー1による兵員輸送と無人攻撃機であるRQ-42の護衛で徐々にシュメール王国を制圧する。


サーヴァント作戦が始まった。



クルーメル港



サーヴァント作戦で上陸地点とされているクルーメル港では大混乱が起きていた。


飛び交う鋼鉄の鳥。次々と撃破される対空砲や戦車。歩兵による決死の攻撃も全く通じない。


鋼鉄の羽虫が着陸したと思えば、異形の兵が出現する。


シュメール王国軍の銃より、より先進的な銃を持ち、弾切れは無いと思うくらいの連射性能。


シュメール王国にとっては恐怖であった。


ドォンドォンドォン


地球連邦国との前線で戦闘をしている第554魔導士部隊の隊長であるシュルーム・レーベン少佐は連続して魔導弾を放つ。


「くそ!何で効かないんだ!」


ドォーーーン


LCACー4型に輸送されたレオパルト3による砲撃によりシュルームの体は魔導増強しているものの簡単に吹き飛ぶ。


「くっ……戦車等に……吹き飛ばされるとは……あの戦車は我が国の戦車を超えるか……戦車不要論は崩れ去ったな……。」


ドォーーーン


シュルームの体は次なる砲撃で消し飛んだのだった。


ゴォォーーーーーーーーーーーッ


一方、Suー57Nの編隊はさらなる先を目指していた。


航続距離は8000km。4000kmは飛行可能だ。


その40機のSuー57Nを束ねるのは第355飛行大隊長であるシュバルツ・ウィグナー大佐だ。


「お前ら、背広組には負けるなよ?新たなる情報を取ってくるまで返さんぞ?」


無線から苦笑が流れてくる。


「ククク、空中給油機が上空で待機している事は知らないのか?」


こういった途端、苦笑は止まった。


「じゃあ、行くぞ?」


『『『了解!』』』


絶望が混じった声を出す隊員であるが、能力は一流だ。


ゴォォーーーーーーーーーーーッ


第335飛行大隊はその大隊らしく、威容を見せつけながら、シュメール王国の奥へ奥へと進んで行った。

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