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地球連邦国転移物語  作者: ZERO 零
序章
10/42

第10話 視察団

20XX年 4月18日 大西洋 上空


ゴォォーーーーーーーーーーーッ


大西洋上空でコース亜人連合国の視察団を載せた政府専用機と護衛戦闘機が飛行していた。


政府専用機であるAー380Gは一際目立っていた。


そして、Aー380Gの前方と後方と左右を護衛するのは6機のSuー57Fだ。


そんな地球連邦国側にとって通常の事がコース亜人連合国側にとっては驚きの連続であった。


今回、参加する視察団の名簿は以下に記した通りだ。


外務局代表 サルコ・ファイズム


農産省代表 トゥール・デルタ


軍事省代表 カール・ロビル


産業省代表 メーカー・ファールズ


大蔵省代表 アール・エア


法務省代表 マルター・フィフ


国土省代表 アクター・ミルス


魔法省代表 シャベル・シューカル


7名で編成された視察団はAー380Gの機内の煌びやかさに驚愕していた。


「飯も美味いし、室温も丁度いい。音楽も掛けられるし、エイガなんという映像作品も見ることができる。最高だな。」


こういうのは魔法省代表のシャベル・シューガルだ。


「そうですわね。我が国はとんでもない国と国交を締結してしまったようですわね。」


シャベルの言葉に応えるのは法務省代表のアール・エアだ。


「ここは凄い……我々は一体何を見るのか……。」


国土省代表のアクター・ミルスは天井を見ながら言う。


その後、彼等は興奮して寝られなかったが機内に装備されている自動睡眠装置により、強制的に心地よく眠らされた。


コース亜人連合国の視察団を乗せたAー380Gのパイロットは後にテレビのインタビューでこういった。


『彼等の声は操縦席まで聞こえたさ。全く、興奮するのはいいが深夜まで興奮するのは、こちらも仮眠が取れないので強制的に眠らしたよ。』


そのインタビューをテレビで偶然観た視察団は自らの行動を恥じたのだった。



ジュネーブ空港 第12滑走路



首都のジュネーブに建設されている世界最大の空港と呼ばれるジュネーブ空港は毎日1億を超える便を運行させている。


これは、アジア州にある羽田空港の2倍に及ぶ。


そんな、巨大な滑走路をAー380Gという巨体が着陸する。


キュッキューーーーキュッ


タイヤと滑走路が擦れる音が鳴り響く。


「うおぉ!凄い……!」


視察団は普通の着陸でも興奮していた。


ヴォン


「「「「「「「えっ?」」」」」」」


天井が無くなり、空が天井に現れた。


「どういうことなの?」


アールは興奮して天井を見つめる。


「皆さん、驚きになられましたか?」


そう言いながら現れたのは今回、コース亜人連合国の視察団の案内担当役である佐藤 照幸だ。


「あなたは……?」


「申し遅れました。私は、今回のコース亜人連合国の視察団の案内役である佐藤 照幸と申します。」


佐藤はそういうと頭を下げる。


「ではこちらへ。」


佐藤は視察団を連れて、機から降りる。


カッカッカッ


「「「「「「「!?」」」」」」」


視察団は声が出なかった。


天へと聳え立つ摩天楼。それが、360度奥へ奥へと続いている。


「ここが、地球連邦国の首都であるジュネーブです。」


首都の繁栄ぶりは凄かった。2000m級のビルが普通に乱立しているのだから。


かと言って、地球連邦国は広い。ジュネーブ規模の都市は複数存在する。


例えばは、アジア州の州都である東京も2000m級のビルが乱立している。


しかも、東京の栄華はジュネーブを超えるとまで言われている。


眠らない街東京。人工衛星で見ると分かるが、アジア州である東京と旧日本は世界有数の巨大都市と呼ばれており、国の首都レベルで発展しているのは珍しいのだ。


「ここが……首都……。」


視察団は自国の首都と比べる。


だが、ジュネーブには到底及ばなかった。


「では、行きましょう。」


佐藤はそういうと視察団を連れて、ジュネーブの街中へ消えていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


同時刻 大統領官邸



「そういえば、コース亜人連合国といって思い出したのだが以前国交を締結したピューレサイロ王国の視察団派遣はどうなっている?」


クリーンは偶然訪れた補佐官に聞く。


「何故か分かりませんが、『高名なチキウ人に世話になる訳には行きません』と一点張りでして……。」


補佐官である釧路 昭弘は、面倒そうに答える。


「クシロ……お前さん。補佐官になったこと後悔しているのか?」


クリーンは釧路の態度に疑問を呈す。


「まぁ、そうですねぇ。だいとーりょーさん。毎日毎日何時間労働だと思ってるんですか?労基も驚愕ですよ。軍隊かよ。ナノマシンでも処理しきれんわ。AIにやらせろよ。ガチで。過労死するぞ?旧日本じゃねぇかよ。ふざけんなよ。Fuck!今日で9徹目ただぞ?幾ら大学の友だと言えど仕事に関しては俺の方が仕事やってお前は仕事やらんとはどういうことだよ?どんだけお前の相手を執務官に任せたことか。キツイんだよ。お前m。」


「す、すまん……これ以上はやめてくれ……俺の心が……。」


クリーンは止まることなく出てくる釧路の愚痴に傷を負う。


「はぁ?お前の心なんぞ知るかよ。ふざけてんのか?テメェ!なんか言えやァ!!!ぶち殺すぞォ!!!!!!!」


ドサッ


釧路は、そう言うと倒れた。


「おい!クシロ!大丈夫か!?」


釧路はその後、医務室へ運ばれた。


医師の診断結果は『過労』であった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


4月18日 PM8:00 チューリッヒ州 ヴィンター・トゥール軍事演習場



ここは、地球連邦国有数の一大巨大演習場だ。


様々訓練を可能とした施設。様々な武器のジャンル。豊富な武器の数を揃える演習場だ。


「ではこちらへ。 」


視察団は佐藤に連れられ、演習場の1等席へ座る。


「ここは、地球連邦国の一大軍事演習場です。様々な訓練、豊富な兵器、様々なジャンルの兵器を揃える多目的演習場です。」


カールは地球連邦国で配布されたメモ帳に配布されたボールペンで必死に書いている。


いささか、やり過ぎな気もするが。


「では、行きましょうか。」


『コース亜人連合国の皆様。本日はヴィンター・トゥール演習場へお越しいただき有難うございます。』


「うぉ!?」


必死にメモ帳に書き込んで来たカールは突然のアナウンスに驚く。


『では、最初に歩兵による地上戦です。』


すると、軽装甲機動車改に乗車した20名の地球連邦国の歩兵が現れる。


『こちらは、シャヲル軽装甲機動車です。この兵器は、高速で戦場へ歩兵を送り込みます。軽装甲と謳っておりますが、地雷等の爆発物による攻撃にもある程度、耐えられます。』


ドゥルルルルンドゥルルルルン


軽装甲機動車改から歩兵が高速で下車し、XM8を構えながら移動する。


すると、40体の短機関銃であるMP5で武装した人型ロボットのGRー55が現れる。


『前方より現れたのは敵役の短機関銃であるMP5で武装したアンドロイドてあるGRー55です。』


視察団はまじまじとその様子を見る。


ダダダダダッダダダダダッ


GRー55がMP5で正確な射撃で歩兵に当てていく。


だが、パワードスーツであるTOLOSー5により銃弾は弾かれる。


ダダダダダッダダダダダッ


歩兵が放ったXM8の射撃は補正射撃システムにより、確実にGRー55の頭部に当たる。


ガァーンガガガァーン


その正確な射撃で一瞬にして23体のGRー55が頭部に銃弾を受け、倒れる。


その性格さに視察団は驚きを隠せない。


ダダダダダッダダダダダッ


残りの13体のGRー55も頭部に銃弾を受け、派手に倒れる。


『敵役のGRー55は全て倒しました。すると……。』


軍事演習はまだ始まったばかりだった。






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