プロローグ
「―――――って言う設定とか良くない?」
「ああ、良いな!じゃあよろしく!」
「ええ!私だけ持ってる能力のコピーを渡すけど、メッチャ弱いわよ」
「え?・・・・・お前なんて・・」
バシュ
――――――――――――
「――――どうしました!?」
「どうしたのですかベル様!」
「ああ、すまん、少し昔の事を思い出していたものでな」
「ベル様の過去・・・・何があったのでしょうか?」
「バカっ!そんなことを聞くな!」
「いいよいいよ、思い返せばくだらなかったからな」
「そんな・・・・下っ端の為に気を使わなくても・・・」
何でそう言う考えになるんだよ・・・・
今思い返せばくだらない・・・・・実際そうなのかな・・・
昔、俺は猫を助けようとしてトラックに引かれ、人生を終えたはずだったんだが何故か、異世界に飛ばされた。
死んだ後、神と出会い、俺とゲームの話で盛り上がっていた。その神から俺は魔王と並ぶ人類の最大の敵って言う設定で、俺は異世界に飛ばされた。
今の地位は滅茶苦茶気に入ってるし、くだらないでは無く嬉しいな
「では、どうしますか?」
「ふむ」
今は会議中だ、会議中に昔を考えるなんていけない事だが、今の地位なら許されるのだ!
ついでに今は、勇者が出てきた、と言う予言があったので魔王軍殆どが集まり大広間で会議を行っている、ついでに俺は魔王軍幹部なので、なんかすごそうなイスに座っている
一番上にあるイスに座っている魔王が口を開き
「勇者と言ってもどれだけ強いのかが、問題になるな」
「そこらへんは調査済みだ、勇者は今、雷のガーディアンと互角の強さだ」
周りから俺の言葉に「オオ!」と言う声が漏れる
「流石の情報収集力だ・・・・ふむ、雷のガーディアンは守護者の中ではトップレベルの強さだった気がするのだが・・・」
「幹部にも追いつけるようになるまで、残り一週間と言う所か」
「いや、そうでも無いぞ、確かにあの勇者の子どもだが奴は女、二週間だ、やはりディスは深く考えないな」
そこまで変わるのか?女ぐらいで
幹部のディスに言い返したのは幹部のレクターだ、二人は同じ幹部なのに犬猿の中なんだよな
「なんだと!」
「落ち着け!今は勇者のことを優先すべきだろ」
「そうだな」
「おい、お前勢力の一人だからって調子乗ってんじゃねーぞ」
レクターは了承してくれたがディスは了承してくれなさそうだ
だが勢力か、そういえばそんなんあったな、忘れてたぞ
「ちょっ、ディスくん、ベルさんを怒らせると殺されるぞ!」
殺さねーよ
「ごほん、では、魔王軍は何をすれば良いと思う?ベルよ」
俺に聞くのかよ、もっと良い人いるだろ
「そうだな、じゃあスカルドラゴン数体でも連れて幹部のグレアでも連れていけば良いんじゃね?」
またもや大広間で「オオ!」と言う声が漏れる、いや普通に考えつくだろ
グレアは吸血鬼でいわゆる所、幹部最弱だ、何故かと言うとノーライフキングというグレアの完全上位互換種族も幹部なので格下のグレアは最弱と呼ばれるようになったのだ
「では決定だな、他に意見がある人は・・・・」
「誰も居ないみたいだな、決定だ、さて帰ろ、こんな空気嫌だからな」
このイス、座り心地悪いな、外見だけの物なんて俺は嫌いだ
「それでは、今回の会議を終了する」