その5 深愛(R15版
※※性的描写があります※※
だめ、もう死んじゃう…これ以上されたら死んじゃうっ
こつん!
頭に痛みを覚えて彼の腕の中で目が覚めた。
あれ?
朝?
「おまえはなんて寝言を口走るんだ」
「あ、あなた?」
なにやら怒っていらっしゃるようですが、頬を真っ赤に染めていては説得力無いですよ?
「いいから、はやく起きて服を着ろ」
え? あれ? あ!わたし全裸のまま!?
そういえば、力尽きてそのまま先に寝ちゃったんだった……
朝の眩しい日差しが部屋に射し込む中、真っ赤になりながらいそいそと下着をつける。
「もうっ。こっちを見ないで下さい」
「おまえの服を全て脱がせたのは俺だし、昨夜はそれ以上に大胆な姿を見たのだが」
それとこれとは別です!
「駄目です。あっちむいてて下さい」
「わかったわかった」
だいっまんぞくっ!
久しぶりだった、彼も久しぶりで気合いが入ってた、でも、それ以上に大満足させて頂きました。
心もお肌も、艶々になった気がします。
今なら傾国の美女と呼ばれるかも知れません。
あの悪夢に打ち勝って、夜遅くまで頑張る彼のお体の心配も無くなって……
心がすっきり軽くなったら、あの夢の中での私の感覚や、更に彼との以前の睦事での気持ち良さと比べても、もっともっと……
深まる愛と高まる感度…… やっぱり、お互いの心と身体の一致は大事だと思います。
そうよ。
あの夢の中の私にも伝えてあげたい……この想いを。あんなの嬉しくなかったよね?
彼とならキスだけで余裕でいけちゃいます。
舌を絡めたら尚更です。彼を見つめる瞳もとろーんとなります。
耳元で愛を囁かれたら、もうそれだけでぐっしょり、受け入れ態勢バッチリ。
優しいけれど、私の感じるところを丹念に付いてくる向上心を欠かさない彼の精技に、もうめろめろ、ふらふらです。
私を悦ばせてくれようという意気込みを身体中、余すところなく受け取りました。
ええ、凄かったです。
あんなの知りませんでした…… しんじゃうかと。
彼がどこからか手に入れてきたらしい表・裏四十八手指南書とかいう書物から得た知識も大活躍。
私が悦ぶと、彼はもっと喜んで私を導いてくれます。
何度も死んじゃうかと思いました。
もう未来の可能性は無限大。
心と身体であなたの愛をいっぱいに受け取って……
私も心と身体でいっぱいお返しできるよう頑張りますから……ね。
幸せですあなた。
私の愛しの愛しの旦那様。
愛してます、愛してます、愛してますっ。
熱くなった頬に両手を添えて、くねくねしてたら彼に怒られた。
「おい、脱いだ服を着るだけでいつまで待たせればいいんだ」
ごめんなさ―――――い
……あ
こほん。
あなたは何も見なかった、聞かなかった。いいですわね?
具体的な性描写を削るとなんとも短い回にw