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詩集⑩

snow

作者: 桜ノ夜月

繋がった筈の右と左は


いつの間にか、離れてしまった。



「「…愛している」」



互いに伝えられないまま


時間は進んでいく。



―…さよなら。



花嫁衣装の君の手をひけなかったのは



僕が弱いからだろうか?



僕と、君の掌に


白い雪が落ちて、やがて水になって消えていく。


融けていったのは君だろうか。


それとも…?




『結婚しました』




冬の花嫁。



これは僕へのあてつけなのかな?



こんなことをされても、僕には君を嫌悪することは出来ないよ。



泣きそうな笑顔で微笑む君。



「…ごめんね。」



もう、僕には時間がないから。


最期に愛した君には



―…せめて、幸せになって欲しかった。



きっとそれは、ただの『自己満足』なのかもしれないけど。



久しぶりの高熱。


もう永くはないかもな。


君に一目逢いたいけれど


幸せな君には逢えない気もする。



窓の外は相も変わらず白一色だ。


木々さえ、凍えてしまっているような気がするよ。



―…一番凍えてしまっているのは、僕かもしれないけれど。



スノードーム。



確か、君が大好きだったね。


君への誕生日プレゼントに渡したとき、本当に喜んでくれたね。



―白銀の世界へ、ようこそ!



…なんて、ふざけてさ。



もしも、サンタクロースが居るのなら



「もう一度、君に逢いたい」



―…頬を温かい何かが伝った。



さよなら、大切なジュリエット。



思わず空を掴んだその手を

掴んだのは―…



僕の写真の前で、今日も君が微笑む。



僕の傍で笑ってくれる君に

この言葉を贈るよ。




―愛してる





感想、アドバイス等頂けましたらとても嬉しいです。

ここまでお付き合いくださり、本当にありがとうございました。

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