マナちゃんの逆襲!?
サブタイトルは特に気にせずご覧下さいw
2月24日
僕はインターホンを鳴らされたので玄関の扉を開ける。
「別にアンタに会いに来たんじゃないんだからね」
いつもならユリが言う台詞を言うマナの姿があった。
僕はマナとその隣にいるユリの顔を交互に見て考える。
「これがアニメなどで起きる入れ替わり現象か!?」
「違うわよ!」
僕の名推理はユリによって外れたと言う事実を叩きつけられる。
いや、はじめからそんなこと思ってもいないのだが。
「今日からツンデレっぽくなろうとなんて思ってないんだからね」
マナは僕にツンデレっぽい台詞をいつものスローペースな声で言う。
「思ってはいてもできてはいないような気がする」
どちらかと言うと口調と妙な笑顔のせいでヤンデレっぽくなっている。
「ねぇ、マナ」
「なに?ユリ」
「ツンデレって何?」
お前みたいなやつのことだよ!!
「で、なんでツンデレ?」僕は呆れ気味にきく。
「私がヒトミンに受け入れられないのは口調のせいだと兄貴に言われたので~」
ゆっくりとした口調でマナは僕に言う。
「なるほど」
「ヒトミンはツンデレ萌えだと」
「それは違うと思う!」
僕は即座にツッコミをいれる。
そんなわけで
「早速チャレンジ」
妹の部屋の前でマナは気合いをいれる。
「人の部屋の前でうるさい」
妹は可愛らしい眼鏡を身につけただけという軽装備で部屋のドアを開ける。
「別にあんたに会いに来たんじゃないんだからね」
とびきりの笑顔でマナは妹に言い切った。
「そ」
妹は部屋に引きこもった。『…………』
「ヒトミンに会えたし帰ろうか」
それでいいの!?
2月25日
「妹よ」
「なんだい兄よ」
妹は僕の部屋のベッドの上で少年漫画を読んでいる。
「マナはどない?」
昨日の今日なので学校ではどんな感じのか気になったのだ。
「…………」
妹は顎に手を当てて考える。
「マナってどの漫画のヒロイン?」
「お前のクラスメイトだよ!」
「そう言えば」
妹は気がついたような顔をする。
「前に兄ぃから聞いた」
そうだね。
現実の彼女を見てあげよう。とても不憫だよ……。
「そうか。そう言うことか」
「ん?」
「兄ぃは僕よりその娘がいいんだよね!!」
「それはない」
僕は素で言い切った。
2月26日
「兄ぃ」
学校から帰宅しテレビの前でゴロゴロしていた僕に妹が話しかけてきた。
「何?」
僕は振り替えることなく聞き返す。
「なんか肩が重い」
「その歳で肩凝りか?」
僕は何気なく振り返る。
妹の肩から手が生えてました。
「まさかの超進化!?」
と、まぁ、そんなことはなく、マナが妹に後ろから覆い被さっていた。
「何やってんの?」
僕は呆れた口調でマナに尋ねる。
マナが妹の背中に埋めていた顔をあげる。
「嫌がるヒトミンに抱きついています」
笑顔で返された。
光景的にはちょっとしたホラーだ。
「なんでまた」
「時には積極的に責めないといけないんです」
今までも十分積極的だったと思うのだが……。
「兄ぃ……」
妹は僕に向かって倒れてきた。
「積極的に何をやられたんだ!?」
妹のHPは0だった。
「ユリが説明してあげます。別にアンタの為じゃないんだからね!」
……
…………
………………
あれ?
「いたの?」
「いたよ!いましたよ!!」
そんなわけでユリの説明。
それは放課後、妹が廊下をユリと歩いていると後ろから何者か(マナ)が妹に抱きつきました。
妹は猫のような俊敏な動きでそれを引き剥がそうと十数分走り回ったが。
「こうなったわけよ」
「ヒトミン~」
「や!!」
哀れな妹である。
2月27日
「すぴー」
妹が僕のベッドで寝ていた。
「なぜ(; ̄Д ̄)?」
僕は考える。
昨日はなんとかマナを妹から引き離し、飯を食って、風呂には言って、漫画読んで、寝たはずだ。
その時、妹はいなかった。
つまり、妹は俺が寝たあと入って来たことになる。わかってはいたがなにか間違いをおかしてはいない。
「兄ぃ……。僕ははじめてだからそんなに激しくされると――」
してない! してないよ!!何も変なことはしてない!
2月28日
ピンポーン
「はっ!」
インターホンの音が鳴ると同時に妹は二階にかけ上がった。
「なんだ?」
僕は不思議に思いつつ玄関に向かう。
ドアを開く。
「アンタに会いに来たんじゃないんだからね」
マナがいました。
すごい危機察知能力だ。
3月1日
「そろそろ、卒業の時期です」
「どうした急に」
妹がいきなりしてきた話に僕は尋ねる。
「僕は最上級生になり兄ぃは二年生になるわけです」「そうなるな」
……
…………
………………
「つまらない一年でした」
「どんな結論!?」
「学校にいっては部屋にこもり、学校にいっては部屋にこもり」
「それはお前が人見知りだからだろ……」
僕は妹の言葉に呆れながら返す。
「学校に行けば追いかけ回され」
「それはまぁ、ドンマイだ……」
きっとマナだろう……。
「趣味の合う友達はできましたが……」
「良かったじゃないか」
ガスマスク。
「人間なんてみんな死ねばいいのに……(;´〇`)」
「だからなんで、そんな結論になるの( ̄□ ̄;)!?」
ほんとビックリだよ!
「だって、人間がいなければ外に遊びに行ける(=・ω・)b」
「普通に楽しくないよ!」
「兄ぃは僕といるのが楽しくないんですか?」
「いや、それは――」
答えずらい質問だよ?
「僕は兄ぃが入ればそれでいい」
「瞳……」
僕は困ったような顔で妹の顔を見る。
「兄ぃが入れば家事しなくても大丈夫」
「そんな理由( ̄□ ̄;)!?」
3月2日
「今日が終れば」
「お雛様だな」
僕は妹のためにつくられた雛壇を見て思う。
こともの日は新聞紙の兜なのにな、と。
「兄ぃ違う」
「?」
間違ってはいないはずだが……。
「人類最後の日です( ̄^ ̄)」
「なんでだよ!?」
「昨日から人類の絶滅に関する発言が多くないか?」
「そんなことない(´・ω・≡・ω・`)」
妹は首を横にふる。
「いや、あるだろ……」
「前から」
「……」
何も言い返せないい僕がいた。
「兄ぃは僕を女として見てない」
「見るわけ無いだろ? 兄妹だし」
「うぅ……」
妹は恨めしそうな顔で僕を見る。
「僕がお前を女としてみたら嫌だろう? 年齢的に」
そろそろ、最高学年に上がるわけだし。
「確かに」
納得された!?
「や、え……、え~」
この前まで甘えてくれたのにここまで簡単に納得されると寂しいものがあります。
「兄ぃなんてユリとマナと仲良くしてればいいんです」
なんだちょっとした嫉妬か……。
嫉妬されるようなことはないと思うんだが。
「瞳が一番大事だよ」
僕は瞳の頭を優しく撫でる。
「バカ(#^#)」
妹は照れながらそう言った。
そんなこんなで今日も今日とて可愛い妹でしたww