お正月
今回の作品は前回の作品とは違った方向性で書いてみました。
前回の作品を読んでない人は前回の作品を読んでくれると嬉しいなw
前回、読んでくれた皆さん。ありがとうございます。
今回は方向性が全く違いますが読んでいただけると嬉しいですw
では、お話のはじまりはじまり~w
僕(無花果 祐一)には妹(無花果 瞳)がいます。
これから妹について日記をつけていこうと思う。
1月1日
妹は人見知りで外に出るときはいつも不審だ。
外に出るときは
第一に
帽子をかぶる
第二に
マフラーをつける
第三に
サングラスをかける
第四に
マスクをつける
完全装備である
「どこの犯罪者だよ!?」
「はう!!」
妹は僕のツッコミに奇声をあげる。
1月2日
「兄ぃ、兄ぃ」
「ん?」
妹が炬燵に入って漫画を読んでいる僕に話しかけてくる。
「お年玉が欲しい」
無表情で妹がそんなことを言う。
隣の部屋ではいつもお年玉をくれるオジサンがお父さんと話している。
「頂戴」
「僕に言われても…」
「もう、いい年なんだし一人で行ってこいよ見ててやるから」
僕は人見知りな妹の背中を心の中で押す。
「……うん (´・ω・`) 」
困ったような緊張した表情で妹は襖の取っ手に手をかける。
「あっ」
妹が取っ手から手を放し、二階に上り戻ってくる。
完全装備で…。
「僕が行くからそれはやめて!!」
1月3日
「よし!」
妹が気合を入れて襖に手をかける。
……
…………
………………
動かない……
「明日頑張ろう」
「ダメな人の典型じゃねーか!!」
「だって、兄ぃ……」
妹が母性本能をくすぐるような目で僕を見上げる。
可愛すぎる……。
「だってなんだよ?」
「恥ずかしい……」
抱きしめてもいいですか!?
1月4日
「おっ!久しぶりだね~。瞳ちゃん」
麩を開けて入ってきたオジサンが妹を見てたまげる。瞳の人見知りは親戚中でも有名なのだ。
「……ッ!」
入ってきたオジサンに妹か吃驚する。
入って行くことのできないなら始めからいればいいと僕が出した提案を試している。
「…………」
妹が無音で腕だけで後ろに移動するが出窓に突き当たる。
「……誰?」
父さんのお兄さんだよ!?
「毎年、逃げられてるからね……」
オジサンは苦笑しながら机の向かいに座る。
「ハッハッハ。瞳は人見知りだから許してやってくれよ兄さん。な、瞳」
父さんが妹の頭に手を置く。
「ヤッ! 臭い! 離れて!」
妹が父さんの手を振り払う。
父さん。ご愁傷様。
「最近、瞳は俺にまで人見知りを……」
泣き崩れる父さんにオジサンが背中をそっと叩いて上げる。
それは、人見知りではないと思うよ。
オジサンがこちらを向く。
「そう言えば、君は誰だい?」
僕、忘れられてる!?
「いやいや、冗談だよ。祐一君」
オジサンが大笑いする。
全く吃驚したな…。
「ビックリさせないでくださいよ……」
「いや、悪い悪い。これあげるから許してよ」
オジサンは笑いながらお年玉袋をくれる。
「ありがとうございます」
妹が僕を押しのき、前に出る。
「トリック オア トリート!」
それは違う!! それは違うよ!!
こうして、妹は3年ぶりに自分の手でお年玉を手に入れた。
どうだったでしょうか?
退屈しのぎくらいにはなっていただけましたか?
笑っていただけたなら幸いです。
もし、よろしければ感想くださいw
特に「こんな感じのストもどう?」てモノを募集してます(^ω^)/