マイナ保険証は平等なのか?
保険証の紐づけミスや資格なしなどについては、ニュースで多く取り上げられているためあえて書いていません。
現行の保険証が廃止された場合、マイナ保険証は全ての人が使うことができるのでしょうか?
最近話題になっているのは、高齢者が暗証番号を覚えられず使用することができないという懸念点です。
今月、暗証番号なしのマイナカードが発行できるようになると発表がありましたが、それなら保険証を廃止する意味がないのではと思ってしまいました。
第三者の手に渡ってしまった場合、現行の保険証よりも悪用されるリスクは高いのではないでしょうか?
また、マイナカードは5年ごとの更新が必要になります。
高齢者や障がいを持っている方にはハードルが高いです。
家族がいて、協力してくださるのならなんとかできると思いますが、家族がいない・家族との折り合いが悪くて協力が得られない場合はどうしたら良いのでしょうか?
この為だけに成年後見人をつけるのも大変だと思います。
医療が必要な人が取り残されてしまうのではないでしょうか?
マイナ保険証は他にも心配な点があります。
保険の短期資格の方はマイナ保険証に反映されないことが現段階では決まっています。
社会保険の方はあまり馴染みがないかもしれませんが、国保証は通常1年毎に自動更新になります。
更新の時期が近づくと各市町村から郵送で新しい保険証が送られてきます。
しかし保険料の滞納がある方や、支払いが厳しい方には1ヶ月のみ有効の保険証といった、期限を短くした保険証が発行されます。
(引っ越しや就職が決まっているなどの事情を国保加入時に窓口で相談することにより、期限を区切った保険証が発行されることもあります。)
これが反映されないとなると、保険料を支払っていても短期で区切られているという理由のみで、自費で病院にかからなければならなくなります。
マイナ保険証にしていない人を対象とした「資格証明書」が利用できるようになるらしいですが、詳しいことはあまり決まっていません。
また、災害時はどうするのかという点も曖昧です。
現場視点で色々と疑問点があるのに、それが解決されずに強行する国の姿勢に不信感しかありません。
医療のデジタル化をすすめていく必要性は理解できますが、想定できる問題を解決してから移行するべきではないでしょうか?
人の命がかかっているからこそ、デジタルのみに執着するのではなく、アナログな部分も残していく方が良いのではないでしょうか?