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3.着てなくても問題ないよね

「……ふぅ~」


僕はお風呂に入って天井を見上げる。そうしながら考えるのは、明里ちゃんのこと。

明里ちゃんは追い出されたって言ってたけど、たぶんあれは嘘だよね。僕が知ってるゲームの設定だと、あの子は生け贄になる予定だったはず。元々その目的で施設から拾われたはずなんだよねぇ。でも、神道家のこととか話しても一般人には受け入れられないだろうし、それを濁して追い出されたってことにしたのかな。


「……何にせよ。明里ちゃんのことで手を回さないとなぁ」


まず、戸籍が問題。明里ちゃんは拾われた子な訳で、戸籍は拾った神道家が持ってる……訳ではない。

実は、神道家も明里ちゃんの存在は隠してるはずなんだよねぇ。学校にも通わせて無くて、家の中で全て教育してきたって言う設定だったはず。一応勉強も教えられてるはずだからついて行けるとは思うけど、勉強も見てあげないとなぁ。戸籍を作って学校に通わせて。後何かあったかな?……まあ、後で考えよう。

それよりも今は、今からのことを楽しむのに集中しないと。


「ふふふっ」


お風呂から上がって寝室に向かう僕。思わず笑みがこぼれる。

だって、ゲームのヒロインが相手をしてくれるんだよ?気分的には主人公からのNTRだよね。僕、悪役になるのかな?……いや、でも負けヒロインとくっ付く分には特に問題ないのかな?

まあ、どっちでも良いけど、


「……覚悟は、出来てるかな?」


「できるわけないじゃん。……でも、優しくしてくれると、嬉しいかな」


「ふふっ。……たぶん無理!」


僕はそう言って、明里ちゃんをベットに押し倒す。それから口づけをして色々するわけだけど……予想外なことに明里ちゃんはほとんど抵抗しなかった。もう少し何かあるかと思ったけど、全体的に受け入れられたね。精神的に弱ってて反抗する気力も湧かないのかな?何でも良いけどラッキーだね。



《明里視点》

「……ん?ここは?」


朝日が入ってきて、目が覚める。私の目に映るのは見慣れない天井。起き上がって周りを見てみて気付いた。

昨日、目覚君とつながってしまったことを。

……でも、思い返してみても悪い気はしなかった。純粋に目覚君が上手かったのもあるし、私が目覚君を思う気持ちも……いや。やめとこう。あくまで私と目覚君は養ってもらってるだけの関係。

まだ今はそうしておきたい。一時の感情に身を任せたくはないから。


「……おはよう」


「あっ。おはよう」


リビングに行くと目覚君はもう何かしていた。パソコンで何かしてるけど、その横には朝ご飯が。


「ちょっと待ってて。明里ちゃんのも作るから。……あと、明里ちゃんって普段から家だとそうなの?」


私のご飯を作るという言葉の後に、少し困った顔でされる質問。私は首をかしげながら目覚君の視線の先に有るものを見て、


「っ//」


忘れてた。私!パジャマ着てないんだったぁぁ!!!


「ち、違うの!私は普段は着てるからぁぁ!!」


「うんうん。そうだね。……べつに隠さなくても良いんだよ」


「本当に誤解だってばぁぁぁぁ!!!


と、必死に弁解したけど、それに気を取られてまた服を着るのを忘れてた。絶対目覚君にはそういう人だって思われてるよぉ……うぅ(涙目



《小川目覚視点》

服を着た明里ちゃんと一緒にご飯を食べた。明里ちゃんは僕と目が合うとすぐにそらして顔を赤くする。昨日のことを思い出してるんだろうね。

僕はと言うと、特に反応はしないかな。昨日あれだけ見たし、今日の朝も見せつけられたからね。あれだけ自然な感じで見せられると、そういう感情も湧かないかな。

それはそうとして今日は、


「家具を買いに行くよ」


「家具?」


「そう。明里ちゃんの部屋に置く家具を買わないと。色々必要でしょ?全部最高品質でも問題なく買ってあげるよ。……ベッドは買わないけど」


「ああ。うん。クローゼットとか欲しいかも。でも、ベッドは買ってくれないの?」


買うわけないよね。間違っても自分の部屋で寝られたら困るし。


「買わないよ。昼寝とかしたいときも寝室使って」


「えぇ~。でも、私があそこで寝てたら目覚君の邪魔にならない?」


「ならないよ。僕の部屋寝室とはべつにあるから。そっちにもう1つベッドもあるし」


この家は広いから、部屋も沢山ある。僕の趣味部屋とか仕事部屋とか色々部屋があるんだよ。

寝室なんて寝るとき以外使わないから全然OK


「ベッド2つもあるの?」


「うん。親が来たときのためにね」


「親を1つのベッドで寝かせるの!?」


驚く明里ちゃん。確かに普通なら2つ用意しておくものなのかもしれない。

でも、


「だって、妹とか弟とか欲しいし」


「……おぅ」


可愛い弟か妹が欲しいんだよね。普通の子達じゃなくて、可愛くないと駄目だよ。

なんて思ってると、


「まあ中1ってそういうのが気になっちゃう年代だよね。私にも手を出してくるくらいだし…………でも、そう考えると私って中学生にもてあそばれちゃったのかぁ。恥ずかしぃ~」


明里ちゃんはそんなことを言って顔を赤くした。

でも、僕はそこじゃないところに反応する。

…………今、明里ちゃん中1って言ったよね。


「……もっと恥ずかしい思いをさせてあげるよ」


「えっ!?ちょっ!?朝からやるの!?」


問答無用。僕の年齢が分かるまでその体に教え込んであげないと気が済まないよ。

……買い物は午後からになるかなぁ。

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