6話→人による恋愛感情
研修が始まってから1ヶ月の時が経った。
理絵は別れた彼(佐藤)のことはもう殆ど忘れ掛けており、仕事に専念していた。
理絵「お客様-?!お客様-?!」(電話中)
お客「あぁ!ごめんなさいね!ちょっと携帯を離してたわ…!」
理絵「左様でございましたか…!こちらこそ大変お待たせして申し訳ございません…。それでこちらの方で確認しましたところ……………」
宮野「神山さん何とか1ヶ月間乗り越えたね。これで西田さんの誰1人着台出来ない説もこれで更新ならず。だな。」
西田は宮野の言葉が聞こえ少し睨んだ。
宮野「うわ…!やっべ…。」
浜口「最初の頃はすごく落ち込んだりいきなり元気になったりの繰り返しで、一時はどうなるか心配してたけどやっぱり私の教え方が良かったってことかあ…!」
岡内・宮野「それはない。」(首を振る)
浜口「ちょっと岡内さ-ん!」(バシンッ)
と話しながら宮野の背中を叩いた。
そして理恵とお客さんの通話も終わりかけていた。
理絵「それではここまで担当の神山がご案内致しました…!お電話ありがとうございます…!」
お客「え-と、神山さん?お忙しいのにごめんねぇ。ありがとう助かったぁ。」
理恵「いえいえとんでもございません…!それでは失礼致します-!」
理絵とお客様の通話が終えた。
西田「うん神山さん良かったよ。研修の内容もきちんと覚えてるし、対応もちゃんと出来てたから今日からの1人立ちも問題なさそうやね。」
理恵「はい。でもやっぱり未だに緊張します…。」
西田「大丈夫大丈夫。さっき全然いけてたし、万が一分からないことがあっても俺か岡内さんに聞いてくれたら良いから。」
理恵「ありがとうございます。正直ここまで頑張れたのも本当に西田さんのお陰です…。色々と含め本当の本当にありがとうございました…!」
浜口「よし!それじゃ理恵ちゃんの着台おめでとう打ち上げでも行っちゃいますか!!」
宮野「出た出た。」
浜口「宮野行けるよね?ん-?」
宮野「行けるというよりいつもの強制でしょ。」
浜口「はい!決まり!理恵ちゃんもせっかくの休みなんだからさ、どう?!」
理恵「はい!私も是非飲みたいです!!」
浜口「オッケ!それで岡内さんと西田さんは?」
岡内「ほんとにごめん。今回も私は厳しい。」
浜口「え-!辛み!2回目-。」
岡内「ごめん次は必ず予定会わせるから。神山さん着台おめでとう。次は絶対に一緒に行こうね!」
理恵「はい!是非また誘ってください!!」
宮野「このくだりだと多分西田さんも…」
皆の視線が西田へと向く。
そんな中…
西田「別にいいよ。」
宮野・浜口「え?ほんとに?!」
なんといつもあまり気が乗らなかった西田が理絵の打ち上げに参加することとなった。
これには理絵も嬉しかった。
そして居酒屋へ4人で向かった。
浜口「それじゃ理絵ちゃん着台おめでとう!乾杯---!!」
理絵・西田・宮野「乾杯-!」
宮野「それにしてもあれですね。西田さんが飲み会に参加するなんて珍しいですね。」
浜口「ほんとそれ私もビックリした!」
理絵「え、西田さんあまりこういうのには参加なされないんですか?」
浜口「だって去年私らが入社ときの打ち上げにも1回も来てくれたことなかったもん!」
西田「たまには俺も仕事の疲れを癒したい時だってあるの。それに君らの時は同期で打ち上げって感じだったからどっちかって言うとそこに俺は普通参加しないでしょ。」
宮野「あ、なるほど。そういうことだったんですね。」
浜口「それよりさ!今日私が取った電話のお客さんがさぁ……………。」
1回目と同じく仕事での愚痴や雑談やしょーもない冗談を話し合えて皆でお酒を飲むこの場を理絵の中では癒しとなっていた。
西田「あ、ちょっと電話鳴ってるから外で話してくるわ。」
宮野「俺も何かお腹痛い…あぁ!トイレ!」
西田と宮野は席を外し理恵と浜口の2人となった。
浜口「そういえば理絵ちゃんあれからあの話はどうなったの?」
理絵「あの話ってどのことですか…?」
浜口「ほら、最初に休憩室で話してくれた彼氏さんの話!」
理絵「あぁ…浜口さんにも1番最初に相談乗ってくれたりしてくれてたんで、今手短に話しますね…。」
理絵はあの日の出来事を簡潔に伝えた。
浜口「え---?!そんなことがあったの?!めちゃくちゃ最低男じゃん!私ならその女と男を絶対シバいてる!」
理絵「私はもう怒りも出なくてどうしたらいいかも分からないまま泣いてしまいました…。」
浜口「でもあれだね。まさかあの西田さんが人のことをそんな風に考えてたなんて意外よね…!」
理絵「私もあの人たまに何者なんだろう…?って思うときもありました…。」
浜口「でも雨の中当然現れて家とかにも行った訳じゃん?!何もなかったの?!そういう展開みたいな…!」
理絵「いやいや何もなかったですよ!!本当に!」
浜口「へぇそうなんだ!でもぶっちゃけ理絵ちゃんは西田さんのことどう思ってるの?この間私に宮野のこと聞いてきたから次は私の番!」
理絵「どう思うって言うのは恋愛感情でってことですよね…?」
浜口「そうよ!」
理絵「恋愛感情というよりは、お兄さんって感じが強いです…。」
浜口「お兄さん…?」
理絵「はい…。研修で業務について教わって、困ってたときに駆け付けてくれて、それに私が今後傷付かないようにアドバイスしてくれたりとかで尊敬からお兄さんとして好きっていう感情があるんですよね…。」
浜口「それ男が女に言われてめちゃくちゃ辛い言葉のやつじゃん…。」
理恵「え?なんでですか…?」
浜口「だってさ、理恵ちゃんからすれば血の繋がってるお兄ちゃんみたいな感じってことでしょ?恋愛としてこの人が好き、付き合いたい、ずっと一緒に居たいっていう気持ちはないってことでしょ?」
理恵「今はそうですね…。確かに言われてみれば…。」
浜口「でも結局恋愛で大事なのは気持ちやから!理恵ちゃんがこれから本当に好きな人と出会って、一緒にいて幸せになれるって思える人と繋がれば良いと思うし?!あ、でも最低男にはもう引っ掛からないようにね!!」
理恵「その辺はもうあの日から重々承知してます…。」
理絵はあの頃の自分とは違い物事をしっかりと考えるようになった。
人は第一印象だけでなく、時間を掛けてでも相手を知り自分を決して見失わないように気を付けることを常に心掛けている。
宮野「ふぅぅぅ治った治った。おっと…。」(バタッ)
浜口「ちょっと、危なっ!酔い過ぎ宮野!」
西田「ごめんごめん遅くなったわ。」
ちょうど浜口との話が終わり数分後に2人が戻ってきた。
浜口「ほんじゃ今日はそろそろ帰りますか!店員さ-ん!お会計お願いしま-す!」
お会計を済まし4人は居酒屋を出て、浜口と宮野・理絵と西田に別れ解散した。
浜口「また来週ね-!お疲れ様です-!」
理絵・西田「お疲れ様で-す!」
そしてその帰り道の途中で西田が理恵へいきなり声を掛けた。
西田「連絡先って大丈夫?」
理恵「え?連絡先って私のですか…?」
西田「今2人だから神山さんしかおらんだろ。」
理絵はてっきり先輩の西田が酔ってる勢いで冗談を言ってるもんだと思っていた。
西田「この間のこともあったし、次もしなんかあればまた連絡してきなよ。家に来て話もいつでも聞いたあげるし。」
その言葉で理絵は西田が自分のことを心配してくれてるんだと捉え電話番号を交換した。
浜口と話をした直後から少し西田に対して意識をし始めていたのだ。
西田「ありがと。俺次ここ右だからお疲れ様。」
理絵「今日はありがとうございます。お疲れ様です…おやすみなさい…!」
理絵(この人私のことどう思ってるんだろう。)
と疑問に思いつつ家へと帰った。
それから翌週の朝。
理絵は仕事場へ向かうと、クライアントの山崎さんに朝から呼ばれた。
山崎「神山さ-ん。おはよう。ちょっと来て!」
理絵「おはようございます山崎さん。どうしたんですか?!」
山崎さんの元へ行くともう1人私と歳が近いくらいの男性が立っていた。
山崎「当然なんだけど、今日から事業拡大の為に多めに新人を雇ったからどうしても人手が足りんくて、今日からこの子(新人)の担当を神山さんに任せるから。」
理絵「はい…?」
7話へ続く…
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