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恋をする私はいつも正念場  作者: あっきゅるん
3/6

3話→初めてのお酒に危機?!


そして居酒屋へ着いた3人。

あらかじめ理絵は母に帰りが遅くなると一言だけ連絡を入れ彼(康ちゃん)にもLINEを入れていた。

初めてお酒を飲む店に来た理絵は何か新鮮な空気を感じていた。


浜口「ほら理絵ちゃん座って座って!!」


理絵「ありがとうございます…。」


宮野「女の子には相変わらず優しいな…。」


4人が座れる座敷の席の奥に理絵が座り、浜口と宮野が向かい側の手前の席へ座った。

理絵「ここが居酒屋かぁ。」と周りを見渡す。


浜口「理絵ちゃんお酒初めてだったよね?何か飲みたいものとかある?」


理絵「お父さんがよくビールを飲んでるので、私もビール飲んでみたいなと思ってます…。」


浜口「よし!決まり!!すいませーーーん!じゃなくて、あ!このタッチパネルで注文出来るんじゃん!え-と、生ビール3つとおつまみは何か適当に皆が食べれそうなの玲香が頼んどくね!!」


浜口はどうやら仕事終わりに居酒屋に頻繁に来ている様だった。

それによく付き合っているのが宮野のである。


店員「はい!お待たせ致しました。生ビール3入ります!!」


浜口「よし、それじゃ乾杯しよ!!はい宮野!!」


宮野「え-と、神山さんのおめでたい入社に乾杯-。」


理絵・浜口「乾杯ーーー!!!!!」

「ゴクッゴクッ」

理絵が人生初めてのお酒を口にした。


理絵「ブハァー!ビールってこんな感じなんですね!!」


浜口「そうよ!どう?」


理絵「美味しいです!!お父さんずっとこんなの家で飲んでたんだぁ!」


浜口「良かったぁ…!お酒は私の唯一のストレス解消たんだよねぇ。」


理絵「それ私のお父さんも同じこと言ってて、今になって何かその気持ち分かりました…。」


理絵は初めてのビールの美味しさに感情が止められず、緊張感もだんだんと和らいできた。

そして理絵は仕事の話を切り出す。


理絵「あのぉ…。」


浜口「ん?どうしたの?」


理絵「コールセンターの業務ってぶっちゃっけどうなんですか?」


浜口「私はね、自分は向いてないんだなって今でも思うんだよね。」


理絵「え?!なんでですか?!」


浜口「入社して研修の時にね、そりゃあまぁ電話に出たお客さんが初めからクレームの連続でメンタルズタボロで辞めたくて仕方がなかったもん当時の私。」


理絵「最初からだったんですか…?」


浜口「そう!私ね、高校を中退してずっとお水の仕事で生活をやりくりしてたんだけど、途中でそれも挫折して1年以上何か仕事や学業を続けれたことがなかったの。ほんでこの会社に頑張ろうと思って入社したものの、メンタルが崩れてもうここもダメか…って思ったときに…。」


理絵「思ったときに…?」


浜口「今横にいる宮野、こいつに言われたんだよね。」


宮野「その話はもういいでしょ…。」


理絵「え、なんですかなんですか?!教えて下さい!!」


浜口「いやぁさ、クレーム受けて落ち込んでた時にこいつが横に来て。【研修当時】宮野「人にはいつか乗り越えないかん壁が必ずくる。もしそれが今なんやとすれば玲香ちゃんなら絶対に大丈夫!ここで頑張れば他でも絶対に頑張れるから一緒に乗り越えようや!!」って言われたの。」


理絵「めちゃくちゃ良い話じゃないですか…(泣)」


理絵はあまりの感動に涙を流した。


浜口「でしょ?!私もあの時は感動してさ…。それがきっかけで今やっと1年…まぁまだ1年なんだけど、何か1つのことに継続するってことを頑張ってみようって思えたんよね。ほんで今となっては宮野とこうやって仕事終わり一緒に居たりしてるって訳。」


宮野「一緒に居るというよりほぼほぼ強制なんですけど…。」


浜口「え?なに?!」


宮野「なんでもありません…。」


3人は大笑いし、その後は雑談をした。

気付けばもう日付が変わる時間帯。

話に夢中になり、理絵はすっかり携帯の存在を忘れ彼氏の佐藤からの連絡にも気付かないでいた。


佐藤「理絵大丈夫かな?帰りが遅くなるとは聞いてるけど、こんな時間まで連絡が返ってこないのは初めてだ…。何かあったのかな…。」


佐藤はいつも返ってきてるはずの理絵からの連絡がなく、何をしているのかも分からず今まで以上に心配をしていた。


そして日付が変わり夜中の1時となった。


浜口「あ、もう1時じゃん!!明日も仕事だしそろそろ帰ろっか!!」


理絵「そうですね!浜口さん宮野さん今日は本当に楽しかったです!ありがとうございました!!」


宮野「そんなこと言ったらまた付き合わされるよ神山さん…。」


浜口「やかましい…!!」(バシンッ)

宮野の背中を叩いた。


浜口「それじゃまた明日ねー!!」

宮野「お疲れ様ー!!オエッ…。」


理絵「はい!お疲れ様です!あ、それとご馳走さまでした!!」


こうして理絵の入社祝いは終わった。


夜中の1時半ようやく自宅へ着いた理絵はそのまま風呂にも入らず携帯の確認もせずに自分のベッドへ直行し熟睡した。


そして迎えた翌日の朝。


目覚まし「チリンチリン!!チリンチリン!!」

理絵は目を覚ました。


理絵「はぁぁぁ。今日は余裕持って行ける。これもお酒の力かな…。」


そこで理絵は携帯の存在にやっと気付く。

理絵「あ!!やばい!!携帯!!」

理絵はそこで自分がしてしまったことを初めて悔やんだ。


理絵「康ちゃんから電話めっちゃきてる…。LINEも…。」

すぐに電話を折り返す理絵。

しかし、彼は出ない。

LINEでも必死に謝る理絵。

長年喧嘩をしていなかった理絵にとって、自分のしたことが相手にどれだけの心配を掛けることになるかを気付けなかった自分自身の甘えを相当悔やんだ。

信じて返事を待つ理絵は申し訳ない気持ちを思いつつ仕事先へ向かった。


理絵「おはようございます…。」


岡内・西田「おはようございま-す。」


岡内と西田は理絵が昨日と比べて元気がないことをすぐに察した。


浜口「理絵ちゃん!おっはよう!!」

宮野「神山さんおはよう!」


理絵「おはようございます…。」


浜口「ん…?理絵ちゃん…?どしたの…?何かあった?元気ないけど…。」


西田「あ!そっか…!昨日飲みに行くって行ってたな君ら…!!ってことは二日酔いか…!まだ研修2日目だからあまり羽目をはずさないようにね神山さん。」


理絵「はい…。すみません…。」


浜口「ちょっと!!にっし-先輩厳しすぎでしょ…!理絵ちゃん昨日お酒初めてだったんだから少しくらい優しくしてあげてよね!!」


西田「お酒は良いけど限度があるだろ。ほら、明らかに神山さん昨日と比べてグッタリしてるやん。仕事に影響出るから程々にってこと。」


理絵「はい…。すみません…。気を付けます…。」


理絵の元気がないのは落ち込んでいるから。とは会社の全員気付いていない様子だ。

理絵も相談をしたいが、その勇気も出てこない。

そんな中仕事中は何とか気持ちを押し込み2日目の研修に取り組んだ。


お昼休憩に入り、携帯を見ると何と彼からのLINEが届いていた。




佐藤「今日の夜会えるかな。」




4話へ続く…




掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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