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恋をする私はいつも正念場  作者: あっきゅるん
2/6

2話→職場の先輩


山崎「よし、それじゃあ神山さん今日から研修だからえ-と。あ、あそこの席に行こうか。」


理絵「あ…はい!!」


理絵は返事をして自分の席へと向かった。


山崎「一応コールセンターだとね、オペレーターって言ってお客様からの入電を取ってきちんと正しい案内をするのが僕らの仕事なんだけど、最初は緊張しちゃうから慣れるまでは先輩社員が横に居てくれるから安心して。」


理絵「分かりました。ありがとうごさいます!」


接客業をずっとしてきた理絵にとって、対面にいたお客さんが電話になるだけじゃん!と少し気持ちに余裕を持てていた。


山崎「神山さんを担当してくれる人は確か…?

あ、そうだそうだ。西田(にしだ)く-んちょっといいかな?」


西田「はい。山崎さんおはようございます。

どうしました?」


彼の名前は西田(にしだ) 健一(けんいち)

22歳・男性。

理絵と同じ派遣社員で3年前の春に入社をした先輩であった。


山崎「こちらが今日から入社の神山理絵さん。」


理絵「あ、神山理絵です。よろしくお願い致します。」


西田「あ、どうも…。」


山崎「西田くん今日からこの子の研修お願いしても大丈夫?いつも通り1ヶ月の間横で教えてあげてくれたら良いから。」


西田「あぁ、大丈夫ですよ。山崎さん…!ちょっといいですか…?!」


西田先輩はクライアントの山崎さんと少し離れてコソコソと何かを話している。

どうしても内容が気になった理絵は近付いて話を盗み聞きしようとした。


西田「山崎さん今回の子は本当に大丈夫なんですか…?」


山崎「大丈夫って何がだよ?」


西田「ほら、今までも何人か若い女の子が入社して僕が研修をしましたけど、お客さんからクレームもらって泣いてしまったり未経験で業務に追い付かない子がたくさん居て未だに僕の研修で長続きした子いないんですって…!!」


そう、西田は理絵が入社する前にも何人かの面倒を今までに見てきたが全員途中で挫折し誰1人として続いた人が居なかったのだ。


山崎「あぁ…それもそうだけど、お前にもそろそろ教える立場としての自覚を持ってほしいんだ。」


西田「いやぁぁ…それはそうですけど…。」


山崎「それに1人だけでも無事に着台出来ればお前にだって自信が付くだろ?」


西田「分かりました。やってみます…。」


山崎「それでこそ西田くん!!それに西田くん確か彼女居なかったろ?ほら、神山さんなんかすごく可愛いじゃないか。」


西田「やめてくださいよ山崎さん…。そもそも僕は年下の女の子には興味はありませんから…。」


盗み聞きをしていた理絵は自分の話をされ、さりげなく断られて少し腹が立ちここで話を切り出した。


理絵「あのぉ…!そろそろ私どうしたらいいですかね…!!」


山崎「あ…!ごめんごめん神山さん。それじゃ西田くん頼んだよ…!」


クライアントの山崎はその後自分の席へと戻り、理絵は西田と2人になった。


西田「え-と、神山さんだっけ?改めて西田です。よろしくお願いします。」


理絵「よろしくお願いします…。」


西田「それじゃ最初に、ここの会社ではオペレーター毎に班が分かれていて神山さんは僕たちの班だから7班ということになるんだけど、他にもメンバーが居るから紹介するよ…!」


理絵がこれから仕事を共にする7班には西田以外にも3人のメンバーが居た。


西田「まずこちらがSV(スーパーバイザー)の岡内さん。」


岡内「岡内ですよろしく…!」


理絵「あ、神山理絵です。今日からお世話になります…!」


彼女の名前は岡内(おかうち) 千聖(ちさと)

36歳・女性。

契約社員として9年前に入社をしたベテランである。


西田「SVの岡内さんはオペレーターの僕達が途中で分からないことがあったり、トラブルになったりした時にサポートしてくれるから僕が研修をして終わった後にお世話になる人なんよ。」


理絵「分かりました。よろしくお願いします…!」


理絵は先輩の西田さんよりもすごいSVの岡内さんという女性に少し驚いた。

理絵は心の中で「女性なのにすごい人なんだ。上には上がいる。私もいつかこの人みたいな立場になれるのかな。」と尊敬の部分も出始めていた。


西田「それから同じ班の後2人が僕達と一緒のオペレーターとして仕事をする浜口(はまぐち)さんと宮野(みやの)さん。」


浜口「え-と、理絵ちゃん?よろしくね-!!」


宮野「宮野です。よろしくお願いしまする。」


浜口「ちょっとっ!!しまするってまだ言ってんの?!」(バシンッ) 宮野の背中を笑いながら浜口が叩いた。


理絵「大丈夫ですか…?!あ、よろしくお願いします…。」


彼女の名前は浜口(はまぐち) 玲香(れいか)

21歳・女性。

理絵と同じ派遣社員で1年前に入社をした先輩であった。


そして彼の名前は宮野(みやの) 祐司(ゆうじ)

21歳・男性。

浜口と同じく同期の派遣社員。


理絵にとって7班の人達の第一印象が良かった。

また良い人達に恵まれそう。ここでも絶対頑張れそう。とまたもや心の中でそう思った。


西田「よし、紹介も終わったからさっそく業務について話をしよっか!!」


理絵「分かりました!!」


ここから業務の説明へと入り初日は電話を取らず先輩の西田さんの説明を聞くだけとなった。


そして夕方。


岡内「は-いじゃあ今日の業務は終了!7班の人パソコン閉じて帰宅して-!」


浜口「やった-!終わった-!宮野、今日も飲み行くよ!!」


宮野「え?また?昨日も行ったくね…?」


浜口「つべこべ言わない!!あ、そうだ理絵ちゃんも行かない?20歳なんだしお酒飲めるじゃん!」


理絵「あ、私は全然行きたいです!!」


理絵は初日に限らず班の先輩が誘ってくれたことが非常に嬉しかった。


浜口「岡内さんと西田さんは?!7班の理絵ちゃんの歓迎会ってことでさ!!」


岡内「私は今から帰って家事とかしないと…。」


西田「僕も今日はちょっと…。」


浜口「えーーー!せっかくなのに…!!」


岡内「ごめんね理絵ちゃん…。時間作ってまた皆で行こうね…!」


理絵「いやいやそんな…全然大丈夫ですよ!!是非またお誘いお待ちしてます…!」


こうして初日の仕事が終わり理絵は浜口と宮野と3人で初めての居酒屋へと向かったのである。




3話へ続く…




掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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