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兎になった男のよくある話  作者: 羽海 シュウ
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兎の出会い

俺は目が覚めると知らない場所にいた。

なんてことは無く、普通に洞窟に出た。俺は適当に木の実を食べて狩りに出る。

まだに三日しか経っていないのだがそろそろ肉が食べたい。


そんな事を思いながら森を散策していると兎が居た。

灰一色の体に額に角が生えている。

恐らく俺と同じ種族だろう。ま、俺の体毛は綺麗な純白だがな。

しかし、話が通じればいいが。流石に元人間でも同種を殺すのは気が引ける。


俺は相手の前に出ていく。

相手の兎、ホーンラビットで良いか。

ホーンラビットは俺が出ると、警戒していたが、こちらに寄ってきた。


『あなたこんなところで何してるの?』


ホーンラビットが喋った?!

え、話せるのか?え、でも俺はどうやれば。


『何黙ってるの?もしかして喋れないとか言わないわよね?』


俺は取り敢えず頷いておく。

だってどうすればいいか見当も付かない。口は動いてないから声帯があるわけでもないと思うし。

何より頭に直接響くようだ。


『え、ホントに喋れないの?どうしよう。取り敢えずうちに来る?』


おお、それはありがたい、いつまでも洞穴暮らしどうかと思っていたんだ。

こくこくと頷き、肯定する。


『ほんとに喋れないのね。まぁその辺も家で聞きましょ、ほら、こっち来て。』


俺はホーンラビットに先導してもらい、案内される。

少し行ったところに茂みに隠れて分かりにくいが、穴が空いていた。

そこに入ると家の様になっていて、寝床や倉庫のような部屋もある。


『ちょっと待っててね、おばあちゃん呼んでくるから。』


そういって、家の奥の方に行った。

きょろきょろ部屋を見渡していると、戻ってきたようだ。


『おや、珍しいねぇ、野良で真っ白な子が出るなんてねぇ、』


おばあちゃんなんだろう。

少し毛の色が薄いホーンラビットが出てきた。


『ああ、喋れないのは不便だねぇ、魔力を感じることが出来れば出来ると思うけどねぇ、ちょっとこっちにおいで。』


何だか落ち着く声だ、実際には出てないけど。

俺はおばあちゃんの前へと進み出る。おばあちゃんは俺の額に前足を置く。

するとその辺りから体内に何かが流れ込むような感覚が来る。

これが魔力か、これをどうやって言葉として伝えるんだ?


『言いたい事を念じてみなさいそれで喋れるはずですよ。』


なんだそんな簡単な事なのか。


『あ、あー、これで聞こえてるか?』


『ええ、大丈夫ですよ、但しホーンラビットにしか聞こえないので気を付けてくださいね。魔力の波長が合わないと上手く伝わらないのですよ。』


そうなのか、きをつけよう。


『ありがとうございます。』


すると奥から最初のホーンラビットが現れた。


『あら、もう喋れるようになったの?凄いじゃない、私は20日もかかったのに。』


『こればっかりは才能も有りますからねぇ。』


何だか不貞腐れた様子だ。

そうだ、名乗っといたほうがいいかな。


『今回はありがとう、俺はリュートと言う』


『あらまぁご丁寧に、私はワルスと申します。』


おばあちゃんはワルスか、もう一人は...

目を向けると話し出した。


『私はアレナよ、よろしくね。』


『よろしく。』


ようやく会話が成立したな。

アレナは木の実を抱えていた。


『ほら、これ良かったら食べて。』



俺はアレナから渡された木の実を受け取る。

まぁ、今朝食べたばかりなのであまり腹は減っていなかったが取り敢えず受け取った。


『ねぇ、リュートは旅してるの?』


アレナが聞いてきた。


『どうしてだ?』


『だってこの辺ではぐれのホーンラビットなんて珍しいもの。』


そうだたのか、まぁでも俺は捨てられたんだろうな。卵だけおいて親がどこかに行くことなどそれぐらいの理由しか無いだろう。


『旅なんてしてないよ、最近生まれたガキだよ。』


『それならうちに泊まっていきなさいよ!ね、いいでしょ?おばあちゃん!』


『まぁ森に一人は危ないしねぇ。』


それはありがたい。

俺はお言葉に甘えて泊まることにした。


やっと主人公の名前を出すことが出来ましたよ。これからも頑張っていきますよ。

次いつ出すかもわからないですが頑張ります。

宜しければ次回もよろしくお願いします。

では|・∇・)ノシ

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