そして思う。あぁ、僕は……
人はなぜ、寂しいと思うのだろうか。
いや、ただ僕が寂しいだけか。
さっきまで一緒に歩いていた人たちが、僕より前に進み。僕は彼らの背中を見つめる。
そして思う。あぁ、僕は一人なのだと。
そんなことを何回も繰り返すと、外れることに慣れてしまう。
そして思う。あぁ、僕は一人なのだと。
人と話す。二人ならいい。二人で話せるから。でも三人、四人と増えていくと、僕は話せなくなる。
そして思う。あぁ、僕は一人なのだと。
喧嘩が始まった。その空気が嫌いだった。仲裁したら、僕が殴られた。みんなから笑われた。
そして思う。あぁ、僕は一人なのだと。
インターネットに投稿している動画を見る。みんな楽しくしている。みんな輝いている。でも僕は?
そして思う。あぁ、僕は一人なのだと。
嘘をつかれた。信じていたのに。相手は笑う。僕も笑う。
そして思う。あぁ、僕は一人なのだと。
心に冷たい風が吹く。視界が暗くなる。光が遠のく。
そして思う。あぁ、僕は一人なのだと。
僕はここにいるのだろうか。
存在しているのだろうか。
孤独が怖い。凄く怖い。
だからいつも思う。
僕は一人なのだと。