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「入学式」第一話

琉翔「おはよ……今日は入学式か……嫌だなー……めんどくさい…」

私の名前は矢島 琉翔

今年から幻想高等高校に入学する、ごく普通の一般人男性だ。

今日は入学して高校で新しい友達が出来るか不安で、学校には足を向ける気分にはならなかったがそれと同時に胸辺りからワクワクしたりドキドキしたりしていた。

正直に言うと実際、私も面倒臭いとか言いながらこれからの高校生活が楽しみなので学校に向かったのだ。


琉翔「私友達出来るかなー……まぁ、中学校時代より、楽しい思い出が出来るといいな。」

友達出来るのかが急に不安でいっぱいになったので、帰りたくなったが、心は帰りたいが…しかし!足は学校に向かう……

琉翔「矛盾だ!!」

と私は叫んでしまったので慌てて周りを見渡す。


大丈夫かな!?今思いっきり叫んでしまったが……ってあれ?人が少ないな……でもまぁ……少なくてよかった……この人見知りの私があんな所で叫んで大勢の人に聞かれたら……不登校になりそうだ……

ってか!本当に大丈夫かなー!?虐めとかないかな!?人見知りだから人前で暗く話してたら絶対に「何なのこいつ」みたいな顔で見られたりしないかな!?何かそう考えると不安になってきたああ!!嫌でも落ち着くんだ矢島琉翔よ!そう深く考えると余計に不安になる……って事で気軽に行こうか!


「おはようございます!」


私が馬鹿な考え事をしていると健気な女の子が先生に挨拶しているのが聞こえたので振り向いた。

私はいつもなら、考え事してたら人の話など聞こえないはずなのだが、その女の子の声だけが耳に入ったのだ。


琉翔「あの子は私と同じ一年なのかな?見た目小6だが……まぁ、高校生でも、身長小さいやつぐらい居るか…。」


そんな事を一人で呟きながら、自分のクラス表をみて、自分の教室へと足を運んだ。


琉翔「ふぅ…4階は疲れる…一年生は4階かよ…こんなの毎日4階まで上がってくるとか面倒臭っ」


私は中学校時代の時に帰宅部で家にもあまり出ないニートみたいな過ごしをしてたので体力が無かったのだ。


琉翔「ってか、誰も居ないな。」


私は教室へ入ったのはいいのだが誰も教室の中には居なかったのだ。


琉翔「ちょっと早く来すぎたかな?まぁ、私にとっては物静かな方が好きだな……さて、自分の席に座ろっと……確か…ここだよな。」


私は窓際の一番端っこが自分の席だったのでそこに座り、周りを見渡した。


琉翔「へぇー、やっぱり、中学校とは違うな……って……あれ?」


私はあることに気が付いた。

隣の席を見たらカバンが机の上に置いてあるので誰か私より先に来たのかと思いながら…


琉翔「仲良く出来たらいいな」


って小声で呟くと教室のドアが開いた。


琉翔「あ、誰か来たのk…………えっ?女の子……?」


私がそんな驚いた声を出すとその女の子は私に気付いて隣の席に座り、私の方を見て笑顔で……。


「おはよう!」


と言って来たので、私も恥ずかしそうに……。


琉翔「お、おはよ……。」

と言った。

それにしてもこいつ……何処かで見たような……。

さっき、校門で見かけたがそれ以外にも何回か会ったような……。


黄葉「僕の名前は柊黄葉、よろしくね!…えっと、貴方は?」


琉翔「あ、私の名前は矢島琉翔…。」


黄葉「矢島君か、なるほど。」


琉翔「呼び名は下の名前でもいいんだが…。」


黄葉「え?あ、そう?なら、琉翔君かな?僕の事は黄葉って呼んでね!」


琉翔「え?あー、うん…。」


突然話しかけられて緊張しているので、頭が追い付かなかった。

ってか…僕っ子なんだな、そんな女の人も居るんだなー……って言う私も私っ子なんだよな…この癖はいつまで経っても直らん…小さい頃からの癖だから仕方が無いちゃ仕方が無いか……


琉翔「あの、変な事聞くが…。」


黄葉「うん?」


琉翔「私達昔に何回か会ったか?」


黄葉「え?会ってないよ?今日が初めてだよ?」


琉翔「そ、そうか。」


黄葉「変な人だね!」


琉翔「うっ……否定出来ん……。」


実際自分でも自覚している、なんの確証もないのに、昔会った?みたいな事を急に言われても私が変な人にしか思わないよな、それも、今日会ったばっかりの人に……。


黄葉「まぁ、君がそう思うならそうなんじゃない?僕は知らないけど……。」


琉翔「え?それってどういう……。」


黄葉「さぁ?どういう事だろうね。」


琉翔「なんだお前も変な人か。」


黄葉「琉翔君よりはマシだね。」


琉翔「なんだと!?」


黄葉「ドヤっ」


琉翔「この野郎っ」


とか、いがみ合っているといつの間にか他の生徒達が教室に居た。


黄葉「あ、もう、皆来てたんだ。」


琉翔「ホントだな。」


黄葉「じゃぁ、僕も自分の席に着こうかな。」


黄葉はそう言って自分の席についた。


黄葉「ってか、隣なんだね。」


琉翔「これも何かの運なのかな……嫌きっとお前との運なんてこれぽっちもないか。」


黄葉「おいこら」


琉翔「ん?何かな?」


黄葉「何かな?じゃないよ!今さらっと酷い事言っただろ!?」


琉翔「さて、何のことやら」


黄葉「とぼけんなし」


琉翔「こらこら、女の子なんだから、もうちょっと言葉遣いをだな……」


黄葉「ごめん、僕……実はオカマなんだ……」


琉翔「えっ!?」


黄葉「冗談に決まってるからそんな引いた顔しないで!?」


琉翔「嫌誰だってそんなの聞いたら引くに決まってるだろうが」


黄葉「確かに」


琉翔「いや納得するなよ」


黄葉「え?納得しちゃダメだったのか?」


琉翔「面白くないだろ?」


黄葉「何で態々面白くしなきゃ行けないの?馬鹿なの?死ぬの?」


琉翔「うぜぇっ……」


慧音先生「はいはい!皆お静かに!今日からこのクラスの担任になった慧音だよろしくな。

今日から皆は高校生だな、将来の夢とかある人とかまだない人とか居るかもしれないが、将来の夢に向けて頑張って頂きたい、高校を卒業して専門学校や大学や短大に行く人が多いと言うことで単位とか低い奴は夏休み期間に補習を行うので、スイッチを切り替えて、この高校生活を楽しんで欲しい、以上だ。」


琉翔「話し長いなこの先生……にしても、将来の夢か……んなもんねぇな」


黄葉「ねぇ、琉翔君は将来の夢あるの?」


急に横から黄葉が話しかけてきた事に少し驚いたがすぐに冷静さを取り戻す


琉翔「私か?私はないよ?」


黄葉「ないのかー、見つかるといいね!」


琉翔「まぁな、そんな黄葉こそ将来の夢とかあるのか?」


黄葉「あるよ?」


琉翔「どんな夢?」


黄葉「パティシエや調理師になる夢!」


琉翔「これはまたでかい夢だな……」


黄葉「そうかな?」


琉翔「私にとっては……な?」


黄葉「ふーん」


琉翔「なんで、黄葉はパティシエや調理師になりたいと思ったんだ?」


黄葉「皆に美味しいって言って皆の笑顔が見たいからかな、まぁ、クレームとか来るかもしれない、それでも、僕の作った料理を皆に食べさせてあげたいんだ!」


琉翔「なるほど、まぁ、そう言う人、私は結構好きだぜ?」


黄葉「なに、告白?」


琉翔「告白じゃねぇよ!まぁ、自分の欲望では無く、人の笑顔を見たいと思って人の為に動いて、自分が頑張る人、私はそう言う人が好みだってだけだ。」


黄葉「なるほど、ごめん、やっぱり、告白にしか聞こえない。」


琉翔「耳鼻科行ってこい。」


黄葉「まぁ、誰が聞いても告白にしか見えないけど琉翔君みたいな人が告白なんかしないってのは分かってるよ。」


琉翔「なんだよ、昔から俺の事知ってるみたいな言い方だな?」


黄葉「琉翔君の見た目で分かった。」


琉翔「人を見た目で判断するんではない。」


黄葉「目が怖いよ?」


琉翔「怖くしてんだよ!なんか怖がれよ!」


黄葉「なんで、怖がらないと行けないの?面倒臭い」


琉翔「今ので面倒臭いって言うのかよ!?」


黄葉「うん!」


琉翔「嫌そこ元気よく言うなや」


慧音先生「おいこら、そこ、何を話してる?」


黄葉・琉翔「あっ……すいません……」


先生に怒られてそのまま先生の話が長引いた。

入学式なので昼に帰るはずが……夕方になるとようやく、終礼を終えた。


琉翔「あの先生……なんだよ、話が長過ぎる……これはこの先が思いやられるな……」


黄葉「本当だね……」


琉翔「寝ようとすると頭突き飛んでくるし……はぁ……」


黄葉「あ、そうだ、今日から一緒に帰らない?」


琉翔「え?別にいいが……」


黄葉「やった!じゃぁ、帰ろ?」


琉翔「そうだな。」


そう言い俺達は学校から出た。


黄葉「ねぇ、部活とか入ったりするの?」


琉翔「部活か……とくに入る予定は無いかな。」


黄葉「ふーん、僕と同じだね!」


琉翔「え?黄葉も入らんのか?」


黄葉「うん!実家が忙しくてさ、部活する時間なんてないんだ。

まぁ、部活は入る気はさらさら無いからいいけどね。」


琉翔「ふーん、私は部活よりバイトだな。」


黄葉「僕もだよー。」


琉翔「実家忙しいのにバイトはいいのか?」


黄葉「うん、まぁね。」


琉翔「変な奴」


黄葉「それは、君には言われたくないなー?」


琉翔「うっ……ま、まぁ、私は帰り道こっちだから、じゃぁな!」


黄葉「ふふ、じゃぁね」


琉翔「ったく、なんだよ、あいつ……変な雰囲気を纏ってる奴だな、全く心読めねぇ……何考えてるのか分からないな…まぁ、友達と呼べる存在…なのかな?友達なら嬉しいんだがな、やっぱり、何処かで会ったような……雰囲気的に思った事だけど……まぁ、深く考えてたら人生楽しめねぇな、気楽に行こう。」


そうして、私は家に帰って親に遅いと怒られ事情を説明したのだった。

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