表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

置いていく歯ブラシ

作者: 花瓶 ナツ



君の家に泊まりに行く時、

コンビニで3本入りの使い捨て歯ブラシを買おうとしてたら


「1本のやつ買いなよ、そしたら家に置いとけるし、いない時見たら思い出せるし」


って言われたのを思い出した、ああこの子は寂しがりやなんだなって思ったのも覚えてる。


次の日君は仕事で私よりも早くに家を出たから、

それをいい事にわたしは家を出る前片付けをしてて

君の言っていた“置いていくべきだった歯ブラシ”を持ち帰ったなあ、ごめんねわたしは優しくないから置いていかなかった。

それに置いていける資格なんかなかったから。

思い出してもらう資格もなかったから。

好きじゃない相手の家に置いていく歯ブラシはないのだと思った。君も私も互いがただの寂しさを埋める夜の友達でしかないということがなにより一晩の仲という事をハッキリとさせる。


君が彼氏でなくて良かった、そうだったらきっと苦しくなっていたから。


ごめんね、君と過ごした夜も相変わらず寂しかったけどきっと君も寂しかっただろうね。


お互いを埋められる仲にはなれなかったけど会えて良かったよ。

あぁ、もう今年も終わるね、良いお年を。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ