異世界トリップは突然始まる
ああ、世の中は何をするにも金がいる。
そして、俺は今現在地不明、無一文、その上スライムらしき緑色のファンタジーなゼリー二匹?に囲まれている。
「神様、あんた鬼だよ。せめて剣なり、魔法なり、はたまた、何かの能力くらい説明付きでくれてもいいだろう」
プルプル
「ちょっ、スライムこっちくんなよ。………神様、仏様、ご先祖様でも何でもいいから、解決法方プリーズ」
え~い、こうなったら木の枝で叩くしか方法が……
ピロリン
『やあ、神様だよ。流川君の慌てぶりが面白くてつい笑い転げてしまったよ。……プッ、まあ今回は僕を笑わせてくれたお礼に、特別に素敵な能力、《ポイントチャージ》と《鑑定の目利き》って能力をあげるよ。それで打倒スライム頑張ってね(笑)』
いや、神様?あんた目の前の解決手段が含まれてないから。それ、乗りきってからの能力だから。後、《ポイントチャージ》って
ポイントなんかチャージしてる暇なんか無いわ
「ええい、ままよ。枝突き、キック、つかみ投げの三コンボかましたる」
やばかった。酸性のスライムとか正直、枝が溶けた時点で死を覚悟したね。とっさに《ポイントチャージ》の能力が発動しなかったら死んでたよ。……いや、まじで
「あの神様(自称)、使い方くらいは教えろよ。使用方法が対象に触れることとか。普通分からんぞ」