4月 櫻の舞う中で
(4・9 AM9:17)
桜の花が舞う教会の墓地に、椿達はやってきていた。
正嗣と美佐子の墓をみんなで掃除。きれいになったらゆりの花を手向け黙祷。
「な、美佐子?」
「なに?」
正嗣と美佐子は、ばれないように教会の屋根から椿達を見つめていた。
「俺、幸せ者だな。」
正嗣はボソッとそうつぶやく。それを聞いた美佐子は「何でいきなりそんなこと言うの?」と返した。
「だって、美佐子からしても椿からしても、緑涼達からしても、俺はクズみたいな人間だと思う。なのにさ、こうやって墓掃除して、ちゃんとおまいりに来てくれる。それがうれしくって・・・。」
「クズじゃないよ、正嗣さんは。」
「なんで?」
「だって、クズだったら私が死んでもすぐ忘れて、椿のこともほったらかしにして、緑涼達に目もくれなかったと思う。でも、そんなことなかったもん。椿達の立派なお父さんで、私の自慢な旦那様だよ、正嗣さんは。」
美佐子はそういってにこっとしながら正嗣を見つめる。その笑顔を見て、正嗣はほっとしたかのように笑い、また椿達を見つめ始めた。
そのころ、椿達は正嗣達の墓を立ち去ろうとしていた。しかし、椿は立ち止まり再び、墓の前にしゃがみこむ。
お父さんお母さんありがとう。
私をこの世界に生んでくれて
みんなに会わせてくれてありがとう。
私達一生懸命生きてるよ
一つになって生きてるよ。
いますごい楽しいよ。
だから
ずっと見ててね。
あと・・・
また帰ってきてね・・・
「お~い!!椿!何しとるべ!」
「早くこねぇと、お前抜きで花見始めるからな!!」
「すぐ行く!」
椿は、正嗣達の墓の前で祈り、心の中でそうつぶやくと、緑涼達のところまで走って向かっていった。
笑顔で・・・。
End
こんにちは。
「家族ノ絆ヲモウ一度」をご覧頂きありがとうございました。
こちらで連載するに当たり、読み直したのですが、誤字脱字、意味不明な点ありで読みにくかった点もあったと思います。これは、自分への戒めの含め、ほぼ「スターツ出版 ファンタジー大賞」エントリー時の文章そのまま掲載しました。まだ、精進が必要ですね。
ファンタジーぽく無いファンタジー
このお話にはぴったりな言葉かもひれません。
このお話の続編はBerrysCafe、野いちごで「アフターストーリー~春河家のドタバタな日常~」として連載しています。そちらもあわせてお楽しみください。
では、この辺で失礼いたします。
清田花音




