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10/27

前日から一騒ぎです。


(7・26 PM11:52)


椿は玄関にキャリーバックを運んでいた。少し大きめの荷物に玄関にいた蓮流と禮漸は驚きを隠せなかった。



「「これ、何は入ってるの?」」



彼らが同時に同じ言葉を発するくらいの荷物。そんな彼らの荷物はというと、皮のバックやボストンバック一つだけ。そのことに椿は驚いていた・・・。


「椿に持つ重そうだべな。何は入ってるべ?」


緑涼も椿の荷物を見るなりそういった。


「服と下着と化粧品とか・・・いろいろです♪」


椿はそう答える。


「そっか、男と違って女子は化粧も必要だべな。そりゃ荷物も重くて大変だべ。」


「は・・・はい・・・。」


そんな話をしているうちに、風燕が戻ってきた。



「早く車乗り込め。もう道、込んでるらしいぞ!!120kmだって!!」



それを聞いた緑涼は焦ってみんながいるか確認し始めた。


「お前らみんないるか?」


「火燐がいねぇわ。」

「あいつ・・・(怒)」


「と、とにかく私、火燐さんの部屋いってきます!!」


椿はそういうと、急いで火燐の部屋に向った・・・。



(火燐の部屋)


椿が扉をノックしても返事がないので、勝手にドアを開ける。そこにはすやすやと眠る火燐の姿があった。


「火燐さん・・・火燐さん起きてください!!」


何度も火燐の身体をゆするが起きようとしない・・・。



「俺に任せてくれる?」



そういいながら、風燕は部屋に入ってくる。

風燕は、布団の敷布団を思いっきり捲る。すると、甚平姿の火燐が丸くなるような感じで寝ている。


「椿はあのバック持って先に車に乗っといて。」


風燕が指をさす先に白いスポーツバックがあった。椿は、不思議に思いながらもそのバックをもって静かに部屋を出る。



「さ・・・はじめるか。」



風燕はそういうと、おもむろに甚平の下を少し脱がした。すると、ピョンと尻尾が飛び出してきた。



「お~き~ろ~!!!!!!」



そういうと、風燕は思いっきりその尻尾を握って布団から引きずり出す。



「痛い!!何するべ!!痛いべ!!離せ!!」

「お前が起きないから悪いんだよ!!!!」



風燕はそういうと、階段の上から思いっきり火燐を投げた。火燐はとっさに受身になると、綺麗に着地を決めていた・・・。


「荷物!!荷物は?」

「もう椿が持ってった!!」

「椿ちゃんいたの?」

「いたよ!もう車の中!」

「早く行かなきゃ!!」


そういいながら、火燐はそそくさと靴を履くとさっと玄関を出る。



「あいつ・・・毎年これだ・・・疲れるわ。」



そういいながら、風燕は戸締りをした。



(車内)



「おめぇは毎年毎年寝坊しやがって(怒)」

「ごめんなさい(泣)」



車内では、緑涼の説教というBGMが延々と流れている。

椿は、その光景を蓮流と一緒に眺めていた。

ふと、椿はあることに気づく・・・



「蓮流さん・・・。」

「何?」


「火燐さんって・・・尻尾あったんですね。」


「気づくの遅っ!!」

「だって、今まで見たことなかったんで・・・。」


すると、そこにコーヒーを持った禮漸が話に割って入ってくる。



「正嗣がいた頃は結構見せてたのに、椿ちゃんが来た少し前ぐらいからかな、服の中に仕舞いだすようになったんだ。俺達にもわかんないんだけどね。」


「そうだったんですか・・・。」



椿は少し考えた。


親父だったらきっとこうしていたのではないかと・・・。



「椿ちゃん!い・い・い・いきなりどしたべ?」


椿は、火燐の尻尾を後ろからキュッと掴んでいた。


火燐は、慌てて尻尾を甚平の中に入れようとするが椿は手を離さない。



「椿ちゃん!やめてくれ!」



火燐がそう怒ると、椿は驚いた様にパッと手を離した。



「ごめん。つい・・・」


ごめんの後の言葉が続かなかった・・・

ごめんしかでなかった。

火燐は、そのままベットルームに行ってしまった。




「どうして・・・あんな事、椿ちゃんに言っちゃったんだろう・・・俺・・・馬鹿だべ。」




火燐は、ベットのなかで掛け布団にくるまり泣いていた。


狐の姿になって、丸まって、尻尾を小さな手で掴みながら・・・



「私、火燐さん怒らしちゃった・・・どうしよう。」



椿は、キッチンにもたれかかる様に座り延々とどうしたらいいのか悩んでいた。



翌朝


椿は、キッチンで目を覚ました。誰か分からないが、バスタオルがかけられている。

意識が現実に戻るにつれ、自分には無い、ふわふわした感覚が胸元でしていく。椿は目線を胸元にさげた。



白くてふわふわしたものがゆっくり動いている・・・




「か…火燐さ・・・」


「シ~ッ!そのまま、そのまま。」




そこにいたのは、緑涼だった。


あまりの事態に、パニック状態の椿。

それを笑いながら緑涼は小さな声でこう話す。



「昨日の事、風燕と蓮流から聞いた。きっといきなりの事で気が動転してただけだべ。」


「だ、だからってこれは・・・」


「正嗣もたまにこんな感じで、火燐を枕代わりに昼寝してたことがあったべ。尻尾がふわふわしてて気持ちいいからとかいって。」


「い、いや、そうじゃなくって・・・」



「今なら大丈夫だと思ってベットから動かしたんだけどな~」



「何が大丈夫なんですか?」






「・・・うん・・・?」






「おはよう・・・火燐。」



「お、おはよ・・・」




火燐の眼に飛び込んできたのは・・・




「つ・・・椿ちゃん!!ごめん!!本当にごめん!!本当に!!」



火燐は、椿から離れると人の姿に戻っていく・・・。



「落ち着け、火燐。昨日といい今日といいパニくってないか?」



緑涼が笑いながら火燐を見つめてそういっていた。



「こんなことが起きてて、落ち着いていられるわけないべや!!!!!!」


「なして?」




「だって・・・俺が緊張するべや。」




もじもじしている火燐を見て、椿は少しほわ~んとした気持ちになった。一方、緑涼はその場で大笑い。




「お前、自分で椿にくっついて行ってるのに、いざ触られると緊張するってハハハハハハッハハハ!!!!!!!!!!!!!!」



「そんなに笑うなんてひどいべや!!!!」



「だっておかしいべ・・・・とにかく隠すのは、もうしなくていいんじゃねぇか?な?」


そういうと火燐の頭を力強くなでていた。



「もうすぐ、あやかしの森に着くべや。はよ着替えとけ、お前たち。」


そういうと、緑涼はベットルームに入っていった。


「自分はぎりぎりまで寝る気だべ・・・緑涼。」

「そうみたい。」



フワっ・・・


!?



「そんなに尻尾、気持ちいいべか?」

「はい。だってこんなにふわふわなんで。」

「正嗣も言ってたべ、同じこと。」

「さっき、緑涼さんもいってましたよ。枕代わりにしてたって。」

「そうだべ。そうなると、昼寝以外の手段がなくなるから暇だったべ。」



もふもふ。


ガバっ!!



「!?」

「俺も椿ちゃんの温かさ感じたいべ。」

「ちょ、火燐さん?」



ゴンっ・・・



「痛いべや!!」


「禮漸さん?」


「朝から何やってんだ?さっさと着替えろ。」


「「は~い。」」


(あやかしの森 入り口)


「は~い!!こちらからお入りください!」

「お車の方はこちらから駐車場にお入りくださ~い!!」

「入場書類はこちらで確認しま~す!!」


駐車場に車を止めると、椿は緑涼と火燐の後ろを追うように車を降りた。

そこには、たくさんの乗り物が駐車され、入り口に向って多くの魑魅魍魎が列をなしていた。


「すご~い・・・」


「すごいだろ、椿。でも、みんな考えることは一緒だべなぁ・・・」


「前のりだらけだべ・・・。椿ちゃん。」

「なんですか?」

「絶対俺から離れないでね☆」


「そうだな、おら達から離れたら一生、家に戻れなくなるかもしれんから絶対に離れないように。」

「は~い。」



並び続けて数時間・・・



「大変お待たせしたしました。書類の提出をお願いします。」



椿達の順番が回ってきた。巫女服を着た雪女が椿達の書類に目を通す。


「今回、人間の方がいらっしゃいますね・・・。」


巫女の女性が、少し困惑した表情をしている。その顔を見て緑涼がイライラし始めた。



「何かだめなことでもあるんですか(怒)」



緑涼のイライラが頂点に達していたが、場所が場所だった為、冷静に対応しようと必死だった。

その顔を見て、雪女は怯えながら話し始める。



「実は数日前に、祭礼堂のほうに人間が入り込んでしまって・・・礼拝堂を荒らしていったようなのです。その為、人間の方には、こちらで審査を受けていただくことになりまして・・・。」



「審査・・・。どういう審査をするんですか?」



椿も不安になって雪女に審査の内容を確認する。



「はい。まずこちらでアンケートを記入していただき、そちらが確認でき次第、スタッフとの面接をしていただきます。この際、ほかの皆様の入場は出来ませんので、別室で待機していただきます。面接が終わりましたら、その場で担当者から結果をお伝えいたします。それで審査は終了です。」



椿達はその場で審査への書類を書き、審査会場へと向った。



椿は緑涼達に頭を下げる。

すると、緑涼が椿の頭に軽く叩く。


「何で謝る?椿のせいじゃねぇ。」


その緑涼の言葉の後に、火燐が言葉を続ける。


「そうだべ!悪いのは祭りをぶち壊そうとした悪い人間だべや!」


と・・・



審査会場に進むにつれて、周りの妖怪達の目が冷たく、痛いほど視線が椿達を刺してくる・・・。

そんな空間を抜けると、そこには小さな小屋があった。窓からほのかな明かりが漏れている・・・。

椿と緑涼達はここで一旦、別々の小屋に入ることになっていた。

椿が小屋に入ろうとした時、風燕からぽんと肩を叩かれこういわれる。



「とにかく、審査がんばってこいよ、椿。待ってるから。」



「うん。自信ないけど、絶対認めてもらってくるから。待ってて。」



椿はそう言い残すと、案内役の鬼と共に小屋の中へと入っていった・・・。


椿が小屋の中に入ると、そこには2人の先客が・・・

一人は、高校生ぐらいのギャル風の女の子で、もう一人はいかにもワイルドそうな30歳ぐらいの男。

女の子は、必死に化粧を直し、男はドンと構えるように胡坐をかき、座っている。

鬼は、椿にそこで待つようにと言い残し小屋を後にした。


「あんたも審査?」


女の子は化粧を直しながら椿にそう聞いてくる。


「そうなんです。皆さんもですよね?」


椿がそう聞くと、女の子が「マジうざくないっすか?」といって答える。

すると、男が口を開いた。


「俺もそう感じてる。」


それを皮切りに3人の会話が始まった。


「早く帰らねぇと家族が心配なんだよ・・・。」

「私もお父さん達が待ってるんで・・・。」

「彼氏が待ってるんだよね~。あ~!!早く和希に会いたい。」



話は受付のことに・・・



「去年なかったのに、今年になって審査しますなんてさ・・・俺それ聞いて受付でキレそうになったし。」


「みんなそうだよね~。和希なんてマジ切れして、さっきの鬼に中指たてて、佐奈なんかしたらぶっ殺すって。」


「私のところもみんなイライラしてました(笑)受付の方いわく、数日前に会場に侵入して荒らしていった人がいるそうなんです。それで、今年は入場制限する為に審査をするって・・・。」


「マジで、そいつのせいでこうなってるんの?も~マジありえないし!」


「俺も。そいつ見つけ次第フルボッコ決定だな。」


そう話しているうちに、椿達の審査の番が回ってきた。扉を開けると、広い畳の部屋の真ん中に、祭りの主催者と思われる宮司姿の狐の男と黒髪で巫女の姿をした狐の女が座っていた。



「結城佐奈さん、近衛亮輔さん、春河椿さんはじめまして。」



狐の男が、椿達の名前を呼び、頭を下げて挨拶をする。そして自分達の自己紹介をし始めた。


「僕は、妖涼祭を取り仕切ることになりました、弦月げんげつと申します。」

緋月ひづきと申します。私のからこの面接について説明いたします。私達から出される質問に正確、且つわかりやすく答えてください。お時間は15分を予定しています。ご協力お願いいたします。」


こうして、椿達の面接が始まった・・・。



その頃、緑涼達は隣の小屋で椿の面接が終わるのを待っていた。

一緒に待っていたのは、長い黒髪をポニーテールのように纏め、イライラしながら待つ狼男とショートヘアで、3歳くらいの女の子を抱えて静かに座っている吸血鬼。

そこで待っている全員がイライラしながら面接が終わるのを待っていた・・・。



「あ~!!マジ遅せぇし!」


「ママ、パパまだお話中?」

「うん、お話中。もう少し待ってようね。」

「は~い。」


「遅い、遅いべや。」

「緑涼・・・俺・・・我慢できねぇ・・・。」

「風燕、我慢だ。お前が今キレたら、俺たち全員吹っ飛ぶから我慢してくれ。」

「やべ、イライラして吸いたくなってきた・・・。」

「禮漸さん、外で吸ってきますか?」

「ここはいる前にさっきの奴に聞いたら出るなっていわれた。」

「最悪っすね・・・。」


もうイライラが頂点に達しかかっていた。



(面接会場)

椿達の面接は、家族構成といったところから、一緒に来た妖怪との関係など深いところまで聞いてくる。椿も緑涼達との事を必死に説明する。


3人の話を聞くと、緋月は、書類を持って一旦退場した。


「明日から始まる妖涼祭をどのように過ごしたいとお考えでしょうか?」


弦月は、3人にそう問いかけ、結城から順番にと指名までしてきた。


それに答えるように結城は話し始める。



「私、マジ、和希の事好きだから、和希のこともっと知りたいからここに来た。5年付き合ってるんだけど、狼男だって知ったのつい最近でさ・・・。最初マジ、ビビったけど、和希なのは変わりないし・・・和希はどう思ってるか知らないけど、私は和希との事をもっと知りたいから、この祭りで、一樹の気持ちがわかるように、いろいろ勉強したい。」



「俺は、とにかく家族サービスに徹したいと思ってます。百合歌と結婚して、ひなたが生まれてから、ずっと仕事、仕事で・・・何にもしてやれなかったんすよ、2人に。だから、この祭りでは家族サービスに徹したい。それだけです。」



「私は・・・この祭りで本当の家族になりたいんです。私、みんなと話すとき敬語になっちゃうんです。もしかしたら、どこかでみんなと距離を置いてるのかもしれないって、最近そう思うようになって・・・。それじゃ駄目なのに・・・。だから、この祭りでそんな自分を壊したいんです。2日間しか参加できないんですけど、その2日で本当の家族になれるようにがんばりたいと思います。」



弦月は、3人の話を聞くと「そのままお待ちください。」といって部屋を出た。

取り残された3人は、面接のことについて話し始める。



「結城さんは本当、彼氏さんのことが好きなんですね。」

「もう、和希がいない生活なんて考えられないし~。近衛さんもそうっすよね?」

「百合歌とひなたがいない世界なんて、俺にとっちゃ何もない世界だから、考えられないし、考えたくもないな。春河さんも、家族みんながのいない世界なんて嫌だよな。」

「はい。そんな世界なんて嫌だし、いらないです。みんなといるほうが楽しいので。」


「ていうか、椿さんとこの家族みんなバラバラッすね。鬼と狐とかまいたちと半魚人って。大変じゃないんすか?」


この言葉から、一緒に過ごしていて大変なことが話題に・・・



「食事とか大変かも。魚料理厳禁だし、油揚げがないとすねられるときがあるし・・・。」


「大変だな。俺の家も食事は結構気を使ってる。百合歌は吸血鬼だから、血を飲まないと倒れる。妖怪専用のネットサイトで吸血鬼の食事セットって売ってるんだけど、毎回それ取り寄せ。」


「そんな商品があるんですか!」

「それなんすか?何入ってるんすか?」

「血液スープとかいう、人間の血液に限りなく近い特性スープが4種類とパン3種類とジュースがぶどうとりんごと・・・5種類あったな。」


「大変ですね。」


「もっと大変なのはひなたの教育。人間と吸血鬼のハーフだし、3歳だから物心もつきだす頃だから、これからどう育てるか2人で悩んでる。」


「私も和希と結婚して、子どもができたらそのことも考えないといけないんだ・・・。」


「大変だぞ~。早いうちに考えとかないと。この前ひなたが、熱出したから病院連れて行ったんだ。点滴見て“ママのジュース!ママのジュース”って言い出すわ、看護師が持ってた輸血のパック見て“パパ!あれママのスープだ!何味かな”言い出すし・・・。」


「マジ大変っすね。」


「マジで。その後、俺が過労で病院行く羽目になった。」

「マジっすか。おつかれさまです。」

「ありがと。お互い、それぞれ楽しみ方は違うけど、また祭りの中で会えるといいな。」

「本当ですね。お祭りだけじゃなくってみんな集まれたらいいですよね。」


「は~い。私それ賛成!連絡先とか交換しない?」

「それいいな。」

「いいですね。」

「じゃ、決定!」



それから、3人は住所と連絡先を書いた紙を交換した。

その後、弦月と緋月が戻ってきて祭りへの参加許可が下りたことをその場で伝えられた・・・。



小屋へと向かう間も、3人はどこに泊まっているのか、何日ぐらいここに滞在するのかなどいろいろ話した。


そうこうしている内に、3人はさっきの鬼の案内で別の小屋に着いた。その小屋の扉を開けるとそこには会いたかった大事な存在が待っていた。



(近衛)


「パパ~!!」

「ひなた、ごめんな。百合歌もごめん。待たせたな。」

「ううん大丈夫。亮ちゃんも大丈夫?」

「話し聞かれただけだから、大丈夫だ。」

「パパ、おじいちゃんのお家行こう。」

「そうだな。おじいちゃん待ってるもんな。」

「ひなたえらかったんだよ。ずっと静かにパパの事、待ってたんだから。」

「そっか~えらいぞ、ひなた!」

「うん!ママと一緒に静かにパパ待てたよ。」

「よしよし。おじいちゃんにもそのこと言おうね。」

「うん!」



(結城)


「和希!おまたせ!会いたかった~!」

「佐奈!大丈夫だったか?何もされてねぇか?」

「大丈夫だし!ほら!」

「本当か?本当に何もされてないんだな?」

「嘘じゃないし!」

「よかった。じゃ、行こうぜ。」

「うん♪」


(椿)


「お待たせしました。」

「椿!」


ギュ・・・


「緑涼さん!痛い!」

「ごめんごめん。それより大丈夫か?変なことされたりしてねぇか?」


「大丈夫で・・・。」

「で・・・?本当に大丈夫か?本当に大丈夫なのか?」


「大丈夫です。」

「よかったべ、じゃ、旅館行くべ!」

「はい!」





「春河さん!結城さん!また、祭りの時に会おうぜ!」


「OK!」


「了解です!じゃ、祭りで。」




そして、椿達は小屋を後にした。



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