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 2話目です。エピソードとしては8話目ですが、お話のまとまりとしては2話目です。ややこしい。


 オレは超能力を使えるエスパー犬のポメ!


 今近所におさんぽに来てるんだ。でもこれはただのおさんぽじゃない!

 つぎのレンタル彼氏と会う予約をしちゃったさやちゃんに、本物の恋愛をしてもらうための『運命の恋人探し』という名目の特別なおさんぽなんだ。


 住宅街を抜け散歩コースに差し掛かった。オレとさやちゃんは緑道に入る。と、向かいから背の高い男性がやって来た。



 テンポ良く歩き、髪を軽やかに揺らす姿がかっこいい。



 この男性はいつもさやちゃんが挨拶を交わす間柄で、オレにも優しい良い人間だ。

 さやちゃんが男性に気づき笑顔を見せると、男性もにっこりと微笑む。その瞬間、ピーンと来た。




 ・・・これはチャーンス! 


 早速運命感じちゃいそうな出会いを発見だ!


 オレってば、なんだか恋のキューピッドみたい! 





挿絵(By みてみん)



 さぁ、話しかけて、さやちゃん!



「こんにちは」


「やぁ。ポメくん、今日も元気そうだねぇ」


 挿絵(By みてみん)




「わん、わんわんおんっ! きゅ〜ん、きゅうぅ〜ん・・・」

(オレじゃなくて、さやちゃんと話してよ! ってあれ、通り過ぎちゃった・・・)



 まぁいい。早速人と出会ったんだ。

 この調子でどんどんさやちゃんと運命感じそうな出会いを探しまくるぜ!




♦︎




 緑道の花壇前で犬仲間に出会った。


「あらぁ、ポメちゃん、こんにちは」

「ポチくんのお母さん、こんにちは」



 次は砂場の前で親子連れとすれ違い、男の子に指をさされた。


「あ〜、う〜、わんわ」

「あら、かわいいワンちゃんねぇ、りょうくん」

「ありがとうございます。・・・ポメ、男の子がポメのことを指さしてたね。あの子、すっごく可愛かったねぇ」



 茂みの横を通り過ぎると、低い木の隙間からネコが顔を出した。あ、気になる。だ、だだだだめだ・・・足が勝手にネコの方へ向かってしまう!!

 

「にゃーん・・・フ!? フシャーーーー!!!!」

「わぁ! だめ、ポメ!! ネコちゃん怒ってるよ、止まって!」

「きゃんきゃんきゃん!!」

(ネコ遊ぼうぜーーー!!)



♦︎



 無理だ。全然探せる気がしない。

 最後のはオレが悪いけど、全然出会いがない。


 まぁそりゃそうだよな。そこら辺にいきなり都合よく恋が落ちてる訳ないよな・・・



 この時のオレは、この後起きるショッキングな出来事に、まだ気づいていなかった。



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