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No.4 商人

帝国暦 1757年3月12日 ブラテン帝国 アレリア州 州都:アレリア


帰る場所を失ったことにはまだ絶望感はなかったが、あの値段を見ると絶望した。

途方に暮れた。とりあえず適当なとこで一晩すごした。


絶望感はあるにしろ、7歳の小さな子どもの行動力は並の大人よりもあった。

まず、森に行って燃えやすそうな木というより小枝のほうが近いかもしれないものを集めた。


「重い...けどこれは農作業で慣れたもんなぁ」


とぶつぶつと言葉を言いながらも、この木を郊外にある小さな市場で1つ50カンマで売り出した。この価格の理由は昨日の外環商店街で見た同じような木の価格が50カンマだったからである。

いろんな木をまとめて10のまとまりを地面において売り出したが、1つも売れなかった。


ハクは思考した。なんでこんな売れないんだろう???ただ彼のお腹はこの思考を待ってくれない。お腹は空いている。思考する暇などなかった。

とりあえず値下げした。40カンマにした。

だが売れない。

35カンマにした。これで10こすべて売れても350カンマ。全然物が買える値段ではなかった。


帝国暦 1757年3月12日 ブラテン帝国 アレリア州 州都:アレリア


行商人のアレッポがアレリアの郊外を馬車とともに走っていたとき、ある子どもに目がついた。

この5歳ぐらいの子どもは何やら枝を売っている。地面には50カンマと書いてあった。少し興味を持ったのでしばらくこの少年にもなっていない子どもを観察し始めた。


この子どもは次に40カンマと書き直していた。

この商人は売れないだろうと思った。

まず、相場よりも高いのだ。50カンマいい薪や小枝などにつけられる値段で到底そこらの枝や木を集めただけじゃこの値段にならない。

次に、値段がわかりにくいのだ。地面に書いてあるだけではわからない。

最後に、売っている人間の身なりが明らかに悪すぎるのだ。小汚く、あまり近寄りたくない。そのせいで値段も見ないし、買おうとしないのだ。


しかし、この商人アレッポは徐々にねだんを下げていく様子に好感を持った。現実が見えていると。

せっかく見かけたので話してみることにした。


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