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No.2 避難民
帝国暦 1757年3月4日 ブラテン帝国 アレリア州 州都:アレリア
ハクとその一家はとうとう州都アレリアまで避難したが、家も何もなかった。州知事の無能さに学がないと自認しているハクでさえ呆れた。
周りを見てみるとアレリア郊外(とハクが思っている地域)には避難民と思わしき1000~2000人が座り込んだり、家のようななにかを作ろうとしていたところだった。
人間やることは変わらないものである。と彼は実感した。この教訓はの後に生きてくる。
彼にとって何が変わらなかったのか、
仕事である。
結局仕事をしなければいきていけなかった。母は毎日昼から夜まで子どもが行ってはいけないと言われているところで働いていた。
兄は避難民の人と一緒に家を建てることで生活を支えた。
ハクは何をすべきなのか考えたが、思いつかなかった。というより力も学もない貧民ができることがほとんどなく、あっても競争が激しく対して稼げないのである。
結局未だ7歳でしかない少年は今で言う"ニート"になったのである。