表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生聖女の逃亡放浪記〈総合評価520&110000PV感謝!〉  作者: 宮本高嶺
第一章 フェオール王国逃亡記
35/362

35 エピローグ・真説、聖痕の伝承

聖痕を持つ者には、多大な責務と、力が伴う。


そんな序文から始まるその石碑には、太古より受け継がれてきた聖痕に関する伝承が記されている。


半分程は、聖痕を得たならば果たすべき使命がある、などと負うべき責任、背負わされる使命が刻まれており。


そこから先には、聖痕が危険な側面も持つと警告が記されていた。


特に警鐘を鳴らす出来事として、ごく最近の歴史、かつてあった魔王との戦いについてが挙げられている。


魔王と呼ばれた存在、しかしそれもまた聖痕を宿し、それ故人々から迫害を受けたのだ。


その果てに、その者はいつしか魔王と呼ばれ、自らそう望まれたと猛威を振るった。


ならば、魔王を生み出したのは、他ならぬ当時の人々ではないのか。


聖痕について正しい知識を知らなかったから、知ろうとしなかったから。


魔王は生まれた。そして魔王を斃す為に、別の聖痕を持つ者が立ち上がり。


そうして、聖痕が絶対的な物ではないと訥々と記された石碑は、フェオール王国王都ブライテス、その中央の広場に置かれた。


誰もが目に触れられるように、決して忘れてはならない事があると後世に伝え続ける為に。


そして、


歴史に記される事の無い、一つの真実。


100年の時を経て起きた一つの事件。


それについて、石碑にはこう記された。


魔王を討つために身を捧げた、かつての聖女、グレイス・ユールーンの真実。


そして、長い時を経て、聖女の祝福を受けた一人の女性による、蘇った魔王の討伐。


その真実を知る者は、一様に口を揃えたという。


その者は、役目を果たして、姿を消した、と。


だが、もしも人々が大事な事を忘れてしまったら、彼女は再び戻ってくる。


聖痕と共に。


その時、果たして現れるのはどちらなのか。


聖女か。


魔王か。


それは、本人しか、知り得ないことだろう。

これにて本当に第1章完結でございます!ここまでお読みいただきありがとうございました!

第2章もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] とても面白かったです! 聖痕の謎が少しづつ解き明かされていく度にどんどん引き込まれていきました。 一章のクライマックスは圧巻でした…! この先リターニアの旅がどうなるのか楽しみです! [一…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ