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最初のお客様

めっちゃ嬉しい感想を沢山いただきました。

作者感涙。ありがとうございます!

 色々頑張って数日後ー


「よし、こんなもんかな。」


 マイホームの鏡の前で、肌触りのいい黒のスーツを着て、クルリと回って、ニッと笑う。ワイシャツ部分にはフリルをたっぷり使用して女らしさもプラスした。胸が小さいわけではないが、服をはだけるような女らしさはノーセンキューだ。


 髪の毛もアップのポニーテールにして気合いは充分。


「ユカリさん用意できたー?」

「着慣れぬ服だが、着心地は悪くないな。」


 ドアを開けると、上はアーガイルチェックというダイヤ柄チェックのベストで、その下がワイシャツにスーツの下を着込んだ2人がいた。


 ちなみにリュウが青で、レンが赤色のチェックだ。


 クイーンカイコドーンの布を惜しみなく使っているのは、2人が大事だからだ。鎧を脱ぐのだから、万が一のこともあってはならない。物理には弱いのが難点だが。


「準備できたよ、どう?」

「おー、気合い入ってるね、個人的にはポニーテールが最高だよユカリさん。」

「レンって髪フェチなの?」

「ユカリさんフェチ。」

「はいはい。リュウは?どうどう?かっこいい?」


 宣伝のためにうっすらお化粧もしてみたのだ。


 16歳の日本人の肉体と言えど、いっぱしの大人に見えるだろう。


「...は、破廉恥、だっ!」


 リュウは顔を真っ赤にして鼻を押さえた。


 間から、ポタポタと鼻血が流れ出る。


「リュウ!大丈夫!?」

「ち、近づかないでくれ今は!そんな、足が丸出しで、パツパツのスカートは破廉恥だぞユカリ!」


 リュウの反応でスカートの丈は足元まで長い物に変更された。


 リュウも、それならいいだろうと納得してくれた。


 ミニすぎる訳ではなかったが、駄目だったか、この丈のスカートは。この世界の女性はほとんど足を出さないもんね。


 まあもう直したから、それはそれでいいとして。


「よし、今日からお店がはじまるよ!頑張ろう!」

「おー!」

「ああ。」


 こうして、私たちのお店が開店した。


 特に宣伝していた訳ではなかったが、オリヴァーさんが色々根回ししてくれていたらしく、今日が開店日だということは、貴族や商店の間では噂になっているらしい。


 オリヴァーさんマジ有能。オリヴァーさん大感謝。


 ちなみにリルはマイホームの庭でのんびり日向ぼっこをしている。最近ずっとそうなのだ。マイホームがよっぽど気に入ったらしい。


 コンコンコン


 屋敷の門扉が叩かれる。


 はじめてのお客様だ!!


 オリヴァーさんによると、訪問の予約を初めて入れてくれた女性のお客様らしい。


 しかも、従者ではなく自分自身で評判のお店を見てみたいと言ってくれたとか。


 嬉しいっ!


 オリヴァーさんが、「私が」と屋敷を出てお客様を迎えにいく。


 ドキドキドキドキ


「そう緊張しなくてもいい、間違いなく胸を張って売れる商品ばかりだ。」

「そうだよユカリさん」


 リュウがポンと肩を叩いてくれ、レンがニカッと笑ってくれる。


「うん...!」


 ドキドキしながら待っていると、屋敷の扉がゆっくりと開かれた。


「どうぞお楽しみください。セントレア夫人。」


 オリヴァーさんが礼をして案内を終える。


 ここからは私たちの仕事だ!


「初めまして、ようこそいらっしゃいました、セントレア夫人。店主のユカリと申します。ごゆっくりお寛ぎ頂けますよう、精一杯おもてなしさせていただきます!」

「従業員のリュウと申します。」

「僕はレンと申します。何なりとお申し付け下さい。」


 3人揃って深く礼をする。


「ほほほ、これはまたかわいらしい。このお店には他にはない品があると聞いて、私楽しみにしてましたの。ご案内してくださる?」

「はい、もちろんです!どういったものをお求めですか?ご要望に沿ってご案内させていただきます。」


 セントレア夫人は、玄関のガラスケースに収められた品を一見すると、


「全部。」


 と一言だけ言った。


「全部、ですか?」

「これだけ素晴らしい品が、入り口にあるんですもの。全部見ないと私の好奇心が収まりそうもありませんわ、ほほほ。楽しみですわ。」

「はい!喜んでご案内させていただきます!」


 服や家具、美容品から食品のメニューまで全部ご案内して、とても嬉しかったので第一応接間でお茶のお誘いをさせていただいた。


 セントレア夫人は、どれもこれも好奇心がうずくといった様子で、とても楽しんでいただけたようだ。


「セントレア夫人、本当はお客様にはお出しする予定ではなかったんですけど、セントレア夫人に是非食べて頂きたいお菓子があって。いかがですか?」

「ほほほ、これ以上楽しませて頂けるというの?もちろん頂くわ。」


 私は「少々お待ちください」と言うと、倉庫に行ってマイホームの冷凍庫から、あるものを取り出して戻る。


「アイスクリームです。冷たくて美味しいですよ。」

「頂きますわ。...これは...冷たくってとても甘くて、ふわっとしてとろける食感...このような素晴らしいもの、私食したことがございません。」

「そう言って頂けてとても嬉しいです!私の手作りで恐縮ですが。」

「まあ!ユカリさんが?本当に...何をとっても素晴らしいお店ですわ。」


 セントレア夫人は、とっても嬉しそうにニッコリと笑った。


「それでセントレア夫人、何か気になる商品はございましたか?」


 レンがさらりと聞く。


 そ、そうだ、あまりに楽しく商品を見て下さったので忘れそうだったが、初めてのお客様、何か気に入って頂けたんだろうか。


「ほほほ、そうねえ...」

次回更新は、4月5日朝8時予定です。

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