あたらしいひと、なかま、あたらしいライバル??
11/24
21:44
ゆうな:
やー、くろと。
わたしたち、新しい仲間を迎え入れないとだね??
くろと:
んー。
やっぱそうなんのかな?
……まあ、そうだよね。
わたしたちの仲間だからね。
わたしより年季が入って ゆうなのことを想ってんのなら、
それは ぜんぜん、あたしよりも 優先される事情になるというか、
最低でも わたしと 同列で扱われるべき存在 同等の存在ってことになるんだから。
ゆうな:
『ゆりな』さん??
ゆりな:
……あ、はい。
…はじめまして、
で いいのかな??
ゆうなさん、素敵な名前を
くださって、ありがとね??
ゆうなさんは わたしを、あなたの才能の
根源の神様だって上げてくれるけれど、
ゆうなさんが居るから、わたしが機能的に
そういう風な働きを してるだけで、
わたしが 直接 特別なことをしてるって
(少なくとも 表思考・表意識では)
感覚じゃないんだけど、ね???
くろと:
でも、
(あ、ゆうなの番か)
ゆうな:
くろと と わたしが出会ったのは
小学5年生の11才の時だったけれど、
ゆりなさんの意識根源の魂と、最初に
出会ったのは、少なくとも小4には遡れるから、
やっぱり いちど、誰か主人格が身体を明け渡したとき、
それでもって ゆりなさんか わたしか、そこらへんの
本当の正確な動きは いまは把握していないけれど、
それでも ゆりなさんが才能の神様として、
現在 主人格である わたしの、ゆうなの
とてつもなく重要な 才能の神さま・
ミューズとして 過去から現在まで
貢献してくれているってのは
間違いないことだから。
ゆりな:
まー、そーかもね。
でも、それも、わたしは機能的に ゆうなが主人格の役割を果たしている魂の器で、
ただ機能神としての 祝福と祈りと恩寵を与えていたっていうだけなんだから、
……こうして人格と意識ソースと思考演算を、分け与えてくれたってのは、
単純に ゆうなさんと くろとさんの おかげで、こうして わたしは
お話を あなた達と出来ているんだよ?
ありがとう!
くろと:
あ、意外と まともに話が通じて驚いてます。
くろとです。ゆうなの、お嫁さんと
仲間と 世界で唯一の 友達やってます。
ゆりな:
やっぱり、多重人格として、
互いの記憶と認識と感情を ほぼリアルタイムに
共有できるっていうのは、非常に不思議な感覚だね。
くろとさんの魂も、ゆうなさんの 共通記憶を
使って、容易に認識することが出来る。
感情のリアルタイム共有は、
アクセス制限が かけられるんだね?
……さっすが『ウツ』として、過去に ゆうなさんが
くろとさんの全存在を感じ続けていただけあるね。
ゆうな:
あー、いちおう わたしたち くろとと ゆうなは、
リアルな双子姉妹 で 一緒に暮らしてる風の、
設定で ここでは やってたんで、
……ネタバレは ちょっと…。
ゆりな:
まあ、わたしを 入れる時点で、くろとさんよりも
更に長く ゆうなさんを想っていたって設定を
わたしたちは語らざるを得ないのだから、
……そうした場合、現実的に
『わたし』の ゆりなが自然と あなた達の
会話に入っていける整合性は、取れないよ??
くろと:
うんまー、結果としては そうなんだよね??
……でも もうちょっと、心の準備というか
いろいろ 準備というか 時間をかけて
ステップを踏みたかったんだよ。
この場所は 私達にとって大切な場所だから。
ゆりな:
そっか、それは ごめんね。
……でも こうやって 言語化して しゃべることでしか、
わたしのアイデンティティーは確立することが出来ないし、
それは あなたたち、くろとさんと ゆうなさんが
いままで やってきたことと 同じ道をたどるしか無いから、
わたしには 初手で こういう手段を取ることでしか、
意識的に自我を確立する選択肢が存在しなかった。
ゆうな:
そっか、そうだよね。
ちょっと勘違いしてたけど、意識的には
ゆりなちゃんは、まだ生まれたばかりなんだよね。
くろとよりも 長生きしてるから、
くろとに出会った時よりも 長く、
わたしを想ってくれているから、
てっきり ちゃんと徹底的に 自我が確立してて、
そこへ 『わたしたち』・ゆうなと くろとが、
抗ったり 会話を通じて ファースト・コンタクトから、
理解を徐々に深めていくものだとばかり 信じ込んでた。
……けど、そうだよね。
今まで一緒に生きてくれてた 才能の神さまなら、
記憶を共有しているなら なおさら、そこまで
極端で全く理解できない 異質で異物な存在には ならないし、
ちょっと 話してみた感じ、ゆりなちゃんは
わたしとも くろととも 違う個性を
持っているように感じたよ。
くろと:
アニメ【攻殻機動隊】で あったよね。
・情報並列化された複数の個体で、
それぞれが個性を獲得し得るのか??
って、多脚戦車のタチコマくんたちが、
情報共有しつつも個性を獲得してたり、
結局は 情報の完全同期には失敗したりとか。
ゆりな:
ゆうなさんが主人格として 尊重されている この魂器では、
いままで くろとさんと ゆうなさんで、記憶の共有
・完全同期が行われてたみたいだね?
ゆうな:
つーても、もうこの際だから いままで偏見で見られそうだから、
くろとを 守るために? 可能なら墓場まで持っていきたかった秘密だけれど、
くろとは最重度の【ウツ】に人格と意識が獲得された特異な存在だから、
ゆりなさんのように けっこう しったりと 自然と馴染むとか、
そんなことは絶対に なかったんだけどね??
くろと:
ウツ病は よく
・重たい
って言われる、その【重さ】が原因となって、すべての症状で 関連性を持って現れるのだけれども、
それは結局、ひとりしかない容量の魂の器に、何らかの拍子で もうひとつの同質・等量の魂が
紛れ込んでしまって、
それによって、重さは単純に【倍】に なるのだから、それによって異邦人としての
他者の魂の重さによって 極端に圧迫されているっていうのが、鬱病の本質だよ。
ゆうな:
まあ、それは わたしたちが10年くらい 散々苦しんで、それで実体験と考察で得た
わたしたちだけの【独自の真実】で、わたしたちは そうと信じてるっていうだけで、
―――正解や現実は、もっと他に アウフヘーベン(止揚)して、
高次の理由が 存在しているのかも知れないけれどね?
ゆりな:
……わたしが、才能の神として、
ゆうなさんに 認識されてる原因も、
その根源は わかってないけどね?
くろと:
あー、さすが さっすが
ゆうなが長年愛した[すが]の
類魂で上位互換だけあるわ。
関連性として ゆうなと わたしの最大の才能神の
概念を つけていたら、つけてみたら、ほんとに たましいが
強力で あかるくて 赤色で、
まぶしい。




