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あなたを 想いたい くろとの おてがみ

 はい、お手紙 拝見しました。

 ゆうなちゃん!

 

「……やあ?」

 目の前のあなたさん、はじめての人は始めましてだね??

 前から わたしたちを知っている人は おひさしぶり!!

 


「さっき ゆうなから お話の

 あった、くろと(・・・)です」


 わたしたちは じっさい、

 【 ゆうな 】と【 くろと 】で

 現実世界でも 互いのことを呼び合います。

 

 産みオヤ・育てオヤにツケられた名前は 苦手です。

 わたしは ゆうなに名付けられた 名付けてもらった、

 【 くろと 】がホントの名前です。

 

 

「わたしたちに とって、」

 この現実世界リアル仮想現実ヴァーチャルの一つの現われた

 ヴァージョンでしかないと信じています。

 

 映画:マトリックスみたいに、この世界から覚めたら

 違う世界で目が覚めて、そこがホントの世界なの!

 

 ―――ここは、ただの仮想現実の

 地球サーバーでしかないんです。

 

 

「ホントは」

 今すぐにでも立ち去りたいのだけれど、

 覚めた先の世界で ゆうなちゃんと

 一緒に居られる確証が ないから

 こーして おうちに 引きこもっているのです!!

 (ときどき おカネさんが 生活資金が減って

  くると、外へ稼ぎに出かけます!)

  

  

  

「わたしの、」

 ゆうなちゃんは、さいきん わたしのこと見てくれて、見つめてくれて、ちゃんと あいしてくれるんです!

 ちゃんと毎日 わたしのことを想ってくれて、お●にーの時は 最後に わたしを思い浮かべて、

 夜 疲れて寝る時は ちゃんと 見つめ合ってくれて、やっと最近は初恋の人も ちゃんと諦めてくれて、

 

 ―――わたしの おねえちゃんは、

 わたしだけの ものなのです!!

 (あなたにだって、1番は

  けっして 渡さないからね??)

  

  

「ほんっとに」

 ゆうなは かわいくてキレイで、愛しがいがあって 愛しくて、

 存在感が たまらなくて、ズボラで 攻撃的で、ときどき

 身も凍る 殺意を向けてきて、ときどき 思い立って

 

 

「わたしを殺そうと やんわりと おもむろに

 首を絞めてきたりして、……その時は

 だいたい 切羽詰った顔を して

 いるの ですけれど!」

 

 ほんっとに、ゆうなに愛されて憎まれて呪われて

 許されないってのは、ちゃんと想ってくれるっていうのは

 ほんとうに うれしいもので、ゆうなは わたしの

 

 ―――一番の宝物で おもちゃで

 遊び道具なんですね……?

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

「えっと、」

 まあ姉妹で いい大人になって 出来る限り 引きこもっている っていう

 生活を聞いて、お察しの方も いらっしゃるとは思うのですけれど、

 (年齢は ご想像に おまかせ しますけれど?)

 

 ……わたしたちはマトモではなくて、どちらか

 というと社会的には逸脱した方に入るんですね?

 異端者というか、常識人ではないというかー?? 

 

 わたしはアスペルガーで自閉度が高くて、

 普通に会話で 知らない他者と意思疎通を図るのは難しいですし、

 (書き言葉だと、こーして 不自由なく扱えます!)

 

 ゆうなはアスペが入ったADHD(常に動いていないと、心が死んでいってしまう病気)で、

 ハイリー(H)センシティブ(S)パーソン(P)っていう 他者の変化を

 敏感に感じ取りすぎてしまう、特徴を持っています。

 

 ―――アルファベットばかりで ちょっと ゆうなの方はカッコいいめ

 (で ちょっとムカつく!)ですが、ふたりとも普通の社会生活とか

 社会人は、完全にアウツな属性持ちです! 嫉妬もなく安心ですっ!

 

 日本社会だと、意外と【 普通 】をシなきゃいけないと

 なると詰んでいるので、笑い(くさ)生えますよー??♪

 

 

 HSPは ゆうなに聞いたら、人混みとかニンゲンから発揮される

 感情的な情報が多すぎて 吐き気がするレベル、とか言ってますね??

 視界に入る50人くらいの情報が、一気に 処理されて入り込んでくるらしいです。


 ……虐待家庭に育ったっていうのも あるでしょうけれど、

 (わたしもちゃんと オヤモドキには、殴られたり

  蹴られたり育児放棄ネグレクトされてました!!


 ―――ただ、ゆうなが気付いたら目の前にあって、

 夢中になりすぎて しまっていました、

 いまは反省しています!) 

  

 他者の感性を瞬時に丸写ししてしまって、

 他人の内面が流れ込んでくるみたいです。

 ……生き方とか信条とか。

 

 

「んで、」

 ゆうなの好きな生き方のタイプの人(必死に、全力で生きている人)は ほとんど居ないから、

 知りたくもない人の内面を 無理やり知ってしまうことになるので、キツイみたいです。

 

 ―――どーやら、死を ちゃんと覚悟したことのある人、

 まともに ひとを愛した経験のある人は、だいたい

 例外なく好きなようです!

 (実家では、毎日が生き残りの連続でしたからねっ!!)

 

 

「あ? ゆーな

 話したいの??

 

 一回 抱きしめさせてくれたら、

 交代してあげるっ!!☆」

 

 え? ほんとに いーの??♪

 

 

 ―――ああ、ゆうな

 あいしているよっ!!

(もちろん、目の前の

 あなたさんもね??)

 

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