エッセイで「はじめに」って書いたら、まずは自己紹介した方が良いよね。
お立ち寄り下さって、ありがとうございます。このお話はタイトル通り、しょーもない話になる予定です。
えっと、サブタイ通りに生育歴みたいなものから入りますか。私は三人兄妹の末っ子でして、小学校低学年の頃には鍵っ子だったと思います。それで、小四の夏に母が亡くなりました。
それから十何年して、私も人並みに結婚して、子に恵まれ母になりました。そして、ご近所のママ友に誘われ公民館で行われている、母子参加型サークルに入りました。
このサークルは月に一回、二時間で、『親子で遊ぼう』というときもあれば、ボランティアの保育さんを用意して頂けて、母親たちは別の部屋で何かの講義を受ける、というときもありました。
ある日、『子供の心理を学ぶ』というテーマのときがありました。講師に来て下さったのは、私が住んでいるところとは別の市で、私立保育園を経営されている70代の女性の方でした。
印象に残ったのが、「子供は自分のすぐ側にいてくれる人を認識し、それから家族の存在に気づいていく。年齢とともにお友達や先生、親戚のことを認識するようになる。小学校高学年から、中学の一・二年生くらいになると、自分自身や家族のことを客観的にみるようになる」といったものでした。(うろ覚えです。何しろ二十年位前なので)
この最後の一文、沁みましたねぇ。何しろ先生が指摘された期間に、私に母というものが無かったもので。
例えば普段の生活の細かい部分や、何かあったときの態度などを、周りの大人たちから自然と学んでいくそうです。
これはショックでした。
その頃から少しずつ、自分が余りにもいろんなことを知らないことに、自覚が出てきました。でも仕方がないので、そのままずるずると……。(中三頃に二人目の母が出来ましたが、その頃には私は思春期だったもので……)
それから何年かして、ある日、旦那にスマホを買って貰いました。それで前からやってみたかった、小説を書き始めたのです。
で、ある日突然、「スマホがあれば何でも知りたいことが手軽に調べられるじゃないか!」ということに、今さら気づいたのでした。
何しろ、本当に何も知らない、分からないまま歳を重ねてしまった人間です。家族にも申し訳ないと常々思っていました。
私にもなれるか? スーパー主婦に!? 今さら感がハンパないですが、何とか残りの人生をもう少しまともな主婦になれるよう、足掻いてみようと思ったのでした。