喪家之狗の段
こんにちは、風也です。
ゲームクリエイターを目指すゲーマーでしたが、引きこもりではなかったんですよ?
腕に装着されている機械には『制作』『地図』『記録』の3つのボタンが付いている。ステータスって確か『状態』だった気がするけど、まぁ良いや。
試しに『記録』を押してみる。すると、レンズから情報端末が3D投影された。空気中に浮いている端末は触る事ができ、スクロールして情報を見る。現在の所持MPは30ポイント、レベルは1、次のレベルまではあと100LPか。半分から下は『記録ログ』となっていて、創ったものが見られるようだ。
次に『地図』を押した。レンズから投影されている情報端末の画面が地図へと変わる。自分が中心に居て白く光った点として表示されている。半径三キロ圏内くらいだろうか。創ったものを設置したら何色なのか確認しよう。
そしていよいよ『制作』を押した。情報端末の画面が制作画面に切り替わる。『人』『建物』『植物』などの大まかにカテゴリー別表示がされてある。その中に『GM』とあった。押してみると、また新たなカテゴリー別表示がされた。『MH』『食物』『装備』『消去』の4つだ。『装備』と『消去』が暗くなっている。『消去』はきっと何かを制作すれば使えるようになるだろう。『装備』はなんだろう?
お腹が空いていたので『食物』を押す。すると色々な食物がリスト表示された。
・水:1ポイント
・白米:3ポイント
・ブレッド:3ポイント
・サラダ(低級):5ポイント
・塩焼肉:10ポイント
今食べられるものはこんなものだ。他には表示されていない。レベルが上がると増えるのだろう。
試しに白米を押してみる。目の前の地面が青白く光り茶碗に盛られたホカホカの御飯が現れた。箸も現れた。恐る恐る食べてみると以外とおいしい。塩焼肉が気になるので夜に食べてみよう。
食べ終えると、水を創って一気飲みする。
ここで生きていくには家が必要なので、『建物』を選ぶ。
「はぁあ⁉なんだこのポイント⁉」
なんと、一番小さい六畳一間ですら50ポイントもかかる。これでは明日に創ったとしても今日の夜か明日の朝か夜のどれか二回の食事を抜く必要がある。昼は食べれるはずもない。
しょうがないので家は諦めて、ゆったりと眠りたいので『寝具』を選ぶ。
・敷き布団:10ポイント
・掛け布団:10ポイント
・枕:5ポイント
・ベッド(骨組み):10ポイント
・シングルベッド一式:50ポイント
寝られるか‼ポイント高ぇよ‼
世界神の俺にすらギリギリの生活を送れっていうのかこの世界は‼
俺ははやくも詰んでしまった。