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再び、弥生時代の上空。
イプシロンたちはタイムゲートをくぐり抜けたスピカをにらんでいた。
「小娘どもめ、覚えているがいい!」
イプシロンがそう吐き捨てると同時にメビウスのミダスは姿を消した。
スピカはシリウス328と共に高度を下げていった。
だんだんと地上が近づいてくる。卑弥呼の館の庭もはっきりと見えてきた。ワンワン元気に吠える犬たちの近くで青い制服の三人が手を振っている。シバ隊長たちだ。庭には気絶した弥生時代の人々が大勢寝かされていた。
「館での戦いも終わったみたいダネ」
「うん。さすがシバ隊長だ。操られていた人たちに傷一つ、つけてない。目覚めたらまた元通り動けるようになるだろう」
ニコとサノがそう話すのを聞きながら、英麻はスピカの座席で気を失っている卑弥呼を見た。
ごめんね、卑弥呼。
英麻はちくりと胸が痛むのを感じた。




