表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/107

小話:其の拾九《ひとつの究極(仮題)》

求めあるモノには価値が付く――


《ひとつの究極(仮題)》


 全国規模どころか全世界規模の、きめ細やかなサービスに定評のある、とあるファストフード店に、

「あ~、腹減ったわ~」

 ひとりの男が、そんなことを言いつつ来店しました。

 自動ドアの開閉に連動して、店員に来客を知らせる機械音が鳴りました。

 それを聞いたひとりの店員は、

「…………」

 しかし一言も発することなく、そして無表情のまま、レジの前に立ちます。

 空腹の男は、メニュー表を眺めつつ、

「じゃあ、まずは――」

 と“ワンコイン/五〇〇円”のセットメニューを注文しました。

「“スマイルサービスセット”を、ひとつ」

 注文を受けた店員は、しかるべきことをレジに打ち込み、

「いらっしゃいませ、お客様」

 よく訓練された満面の笑みを浮かべて、

「“イートメニュー/飲食のご注文”はお決まりですか?」

 定評通りのサービスを提供します。

「現在こちらのセットが――」


          *  *  *


 そして“気配り/親切心/思いやり/まごころ/やさしさ”は、需要と価値のある商品となった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ